第2章最終章 現場検証

妖しく闇に近づく薄墨色【カクコン7用恋愛ミステリー作品】

/作者 雨 杜和orアメたぬき


第2章最終章 現場検証


https://kakuyomu.jp/works/16816700427123188943/episodes/16816700428274668839



言葉にあらわせずに押し込めた思いは、ふたりの間で暗黙の了解になり、つねに矛盾が含まれる。

⇒助詞「に」が目に付きますね。この中で「つねに」は副詞なので助詞「に」にはカウントしません。

 次に「ふたりの間で暗黙の了解になり」は「暗黙の了解となり」で通じますのでこれは変えます。

 すると文頭の「言葉にあらわせずに押し込めた思いは、」だけが残ります。

 このうち「言葉にあらわせず」は他の助詞が使えません。これは「あらわす」という動詞が必ず助詞「に」を必要とするからです。

 でどうするかですが、「言葉にあらわせず押し込めた思いは、」とします。

 この助詞「に」は省いても意味が通るんです。


 とここまで書きましたが、これはあくまでも「正しい構文」にしただけです。

 以前お話ししましたが、「一人称視点の文章は視点を持つ人物の考えや感じ方をそのまま文字で表したもの」になります。今回の「三人称一元視点」も基本的にはこれと同様です。つまり陽菜子がこう考えた変遷をあらわしているのであれば、助詞「に」が一文にこれだけ出てきても、正しいということになります。



「つまり、ご主人と離れて、三十五秒間、彼はひとりだったことになる。やはり監視カメラで計算した時間とほぼ変らない。この場に立ってください」

⇒一般的には「変わらない」ですね。



警察も捜査に難航しているのだから、素人が簡単に推理できる訳にはいきません。

⇒「素人が簡単に推理できるわけがありません」かなと思います。



「どうぞ、ただ、現場ですので、まだ規制テープが張ってはり、所轄の者が張っていますがね」

⇒「規制テープが張ってあり」ですね。



※先ほども述べましたが、「一人称視点」や「三人称一元視点」は、視点保有者の心の声がそのまま文章になります。

 なので「正しい構文」を追い求めるよりも、視点保有者である「陽菜子の心の移ろい」を言葉で拾い上げるようにしてください。

 そこまで地の文を作り込めれば、それだけでこの小説は一気に圧倒的なリアリティーを手に入れられますよ。



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