解決編への招待状
さて、ここで一度物語を中断して――といえば、勘の良い読者はすぐに「あぁ……あれね」と思われるかもしれませんが、まずはここまで読んでくださった皆様に謝辞を述べたいと思います。誠にありがとうございます。
紀野屋島と藤塚荘司、そして
普通ならばここで「私は読者に挑戦する」と宣言するのが本格推理小説の古典的作法ではあるのですが、初めて推理小説を書いた新参者が読者の皆さんと知恵比べをすることは誠に畏れ多いことであり、また私は読者の皆さんが紀野屋島や藤塚荘司の隣で、或いは鬼無刑事や男木刑事の立場として共に謎を解く――その快感を味わっていただくことに主眼を置いて本作を執筆しました。
そこで今回は皆様に挑戦状ではなく、招待状をお送りすることにしました。
次章にて、藤塚荘司が推理を披露し犯人を言い当てます。
ここまでフェアプレーの精神で物語を進めて参りましたが、種が明かされた途端に「アンフェアだ!」と匙を投げる方がいらっしゃるかもしれません。それは作者にとっても読者にとっても大変不本意なことであります。
そこで、これから名探偵が解決の糸口とする四つの謎を開示しようと思います。自分なりに推理を立てるための
①なぜ、ニコチンが凶器に選ばれたのか?
②なぜ、荒木勝が標的となったのか?
③なぜ、このタイミングで事件が起きたのか?
④なぜ、藤塚荘司は謎を解くのか?
これで全ての手がかりは出揃いました。
それでは準備が整った方から解決編へお進みください。
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