人族と魔族、勇者と聖女、選別の儀式、聖職者の思惑、商人の娘、貴族の利害。
これらは僕も良く使うテンプレですが、沖綱真優さんの『君が守った安穏としたこの世界を』は設定が緻密で重厚です。
なんとなくサラッと誤魔化してないんですよ。きちんと裏があって語られているから説得力があるんです。
例えば、儀式一つも取ってみても「はい、光りました」「選ばれました」「良かったね」となってない。
だからこそ、惹き込まれるし、魅せられる。
そして、文章自体はなるべく難しい言葉や用語を使ってないから読みやすいし、前に進んでいける。冷めて現実に戻されないのがとても良いです。
これ、腰を据えて読みたくなる。僕は朝夕の通勤時に読みましたが、出来たら紅茶を入れて腰を据えて読んだ方がいい。そう思える物語です。
もちろんおすすめですよ(●´ω`●)