第13話 花楓

 私は如月花楓、所属事務所が押し売り中の現役JK女優…元々芸能界には中学生の頃に、モデルのスカウトを受けてそれがきっかけで今の事務所にお世話になっている。最初はモデルの仕事ばっかりで雑誌の1ページに載るのでやっとだったけど、人気雑誌の表紙を飾ったりすることも増えた中、事務所から、

「花楓ちゃん、女優目指してみない?」

 この一言で私のすべてが変わった。


 もちろん女優業なんてしたことない、事務所の先輩から女優の技術などをヒント程度だけもらってあとは我流にやってきた。

 そんなある日、私にマネージャーが付くということになり、どんな人か不安だった。

「本日から花楓ちゃんのマネージャーとなった緑川彩です」

 それで付いたマネージャーが彩さんだった。


 それから数日…私は学園ドラマの出演が決まった。その時だった…に出会ったのは…


 ドラマ撮影の初日…私は監督さんに言われた通りの席について撮影準備を待っていた…そんな時に監督が、

「それではみんなに紹介しておく。今回オーディションで合格し今回がデビューとなる」

「相田充っていいます!初めてで至らぬところがあると思いますがよろしくお願いします!」

 元気のいい新人俳優さんが来たな…最初はその程度だった…しかし、シーンを重ねるごとに私は彼に惹かれていった…


 そして彩さんから番線枠としてバラエティ番組が決まったと報告を受けた、そしてまだマネージャーがいないのか充くんも彩さんから聞いていた。


 そして、バラエティ番組が始まると私は緊張してしまった…こんな仕事初めてで受け答えもあまりできなかった…しかし充くんは

「ほんとですよ~新参者の僕が言うのもあれですけど」

 って言った感じにすごくなれていた…


 収録は進み番宣する時間になった。

「それでは花楓さんと充くんからお知らせです」

 しかし私は緊張からか予定していた番宣ができないでいた…すると

「僕達が出演する…」

 充くんがカバーしてくれて何とか現場は収まった…


 収録後、私は彩さんに怒られた…今回は充くんがいたから何とかなったと言われてその通りだと思ってしまった。すると私の控室にノックがされて、彩さんが中に入れると入ってきたのは充くんだった。


「花楓さん…その…隣にいてくれて助かりました。僕一人じゃ何もできなかったと思います…でも花楓さんがいてくれるって安心からか自由にできました。」

「で、でも私は充くんの力になんて…」

「なりましたよ、その…花楓さんがいると凄く安心するんです…すみません後輩のくせに…では失礼しますね」


と言って去ろうとした充くんの腕を掴んで


「…呼び捨てでいいよ見たところ歳も近そうだし」

「…わかったこれからもよろしく花楓」

「うん、みっつー」

「み、みっつー?」

「充だから、みっつー」

「安直過ぎない?でもいっか」


するとみっつーは、笑顔で答えてくれた。この笑顔を見れて私はすごくうれしくなり、この時にこの感情は恋だと自覚した。

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義姉は凄腕マネージャー まるぱな @Maru_Panan

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