刑罰:第二王都ゼイアレンテ奪還作戦 6

 俺たちが魔王現象『アーヴァンク』から逃げながら、気づいたことは三つ。

 一つ。やつは少なくとも握りこぶしほど、子猫くらいのサイズまでは分裂できるということ。

 二つ。そのくらいまで小さくなると、敏捷性は増すが、ほとんど殺傷能力がなくなるということ。

 三つ。俺たちをどこまでも追跡するつもりだということ。


 以上だ。

 はっきり言って戦いたい相手ではない。

 テオリッタが剣の雨を降らせても、それが突き刺さったところから分裂する。

 子猫ほどに小さくなると今度は攻撃が極端に当たりづらくなる。これもまた厄介だ。殺傷力はほぼないが、時間稼ぎにはなる。


 タツヤなら四、五匹と、自分に向かって来た相手なら切り刻んで無力化できるものの、『アーヴァンク』はそれに付き合うつもりはないようだった。

 二匹か三匹程度を囮に、また集合し、大型の姿をとって追ってくる。


 やつの基本的な戦い方がわかってきた。

 これを繰り返して俺たちを疲労させ、確実に殺せる状態で殺す――追い詰める――あるいは時間を稼ぐこと、そのものが目的なのかもしれない。

 実際、それは俺の考えた防衛方針を破綻させる。


 そして、テオリッタの体力の問題。

 俺もまだまだ走れるし、タツヤに関しては限界がどこにあるのかさっぱりわからないが、テオリッタは明らかに疲れ始めていた。

 むしろ、よくついてきたものだと思う。

 その路地裏の行き止まりに到達したとき、テオリッタの息はすっかり限界に近かったはずだ。


 博学公道の外れにある、入り組んだ学生街の果て。

 ゼイアレンテ公学院から続く急な坂を駆け下りた、その突き当りの地点は、多少は開けた空間になっている。

 共同のゴミ捨て場のようなものだった。樽や木箱が転がり、ついでに瓶や廃材の類が散乱していた。


 ここが、目指していた場所だ。

 もう逃げるつもりはない。もともと、俺たちは『アーヴァンク』を狩るために出てきたからだ。


「……ザイロ……、ここで、行き止まり、ですか」

 俺の腕を握りしめているが、ほとんどしがみついているような状態だった。倒れそうな体を支えている。

「ま、まだまだ……私は走れるのですが、こ、ここで、迎え撃つというのは……いかがでしょうか?」


「そうだな」

 俺はテオリッタを抱え上げ、ひときわ大きく頑丈な樽の上に乗せた。

「ここで戦う。お互いに、いよいよ追い詰めたってところだな。ただ――」

「ただ?」

「……ちょっと、想定と違う。ここを目指してたのは確かだが……仕掛けが始まってない」


 俺は仕掛けを頼んだやつらの顔を思い浮かべる。

 元「抵抗組織」の、冒険者ども。

 そう難しくはない仕事であり、とっくに仕込みは終わっているはずだった。そうであれば、この行き止まりに到達する頃には、反撃の準備が整っていた。


「はっきり言って、仕掛けが始まらないと勝ち目がない」

 俺は明言した。

「やっぱりあいつらを信用したのが間違いだったか」

 魔王現象『アーヴァンク』の巨体が、ゆっくりと鈍重な動きで近づいてくる。通路いっぱい、最大限に体を結合させて、俺たちの逃げ道を塞いでいるつもりだろう。


 もう一つ気づいたことがある。

 やつの敏捷性は、その体の大きさに比例する。分裂すれば素早く、結合すれば鈍い。

 つまり、この状態からやつが行う攻撃と言えば――


「ぶぅぁっ」

 と、タツヤが異様な声をあげた。

 警戒を促したのかもしれない。『アーヴァンク』の体が崩れた、ように見えた。その巨体が分裂をはじめ、大型犬ほどの体躯になって襲ってくる。

 タツヤは長柄の戦斧を振るって迎え撃つ。

 俺もナイフを抜いて対応せざるをえない。


「くそ。マドリツ、何やってんだ……あいつら本格的にとんずらしたか?」

「いけませんよ、ザイロ。あなたと彼らは、ともに手を携えて戦った仲間でしょう!」

 テオリッタが優等生か、それとも人を疑うことを知らない《女神》のようなことを口にした。

「必ず役目を果たすと信じ、戦いましょう。私がついています!」


 よくそんなことを信じられるものだ。

 それとも、そんな機能がないのか。

 俺は改めて古代の開発者のクソ野郎どもに思いを馳せた。目の前にいたら、頭蓋骨を砕いてぶち殺してやる。


「私が、勝利に導きます」

 テオリッタの金色の髪が火花を散らす。

 虚空からいくつかの刃が生み出される。それは正確に『アーヴァンク』の分裂体を刺し貫くが、あまり意味はない。

 さらに小さく分裂して、こちらに殺到してくる。

 さらに、『アーヴァンク』本体は分裂を続けている――まるで奔流のように押し寄せる。


「ううううううぅぅッ」

 タツヤは近づく相手を、戦斧で切断する。というより、吹き飛ばす。そうすることで近づかせない。

 俺も剣に聖印を浸透させ、投擲して爆破するが、根本的な解決にはならない。

 数が多すぎる。


「ザイロ!」

 テオリッタが悲鳴のような声をあげた。

 小型の分裂体に近づかれて、噛みつかれていた。

 そのこと自体は問題ない――噛まれたのは俺の足だ。テオリッタがそんな声をあげる必要はない。飛翔印を起動させて蹴り飛ばす。その体が砕けて分裂する。

 まったく、これではキリがない。


「テオリッタ。こいつはもう仕方がない、予定通り最後の――」

 最悪の場合を考えた計画を、俺は口にしようとした。

 そのとき、不意に視界が白く濁った。そんな気がした。


 これを待ちわびていた俺の錯覚か、と思ったが、すぐに否定できた。

 ばすっ、という空気の抜けるような音。

 それから地響き、連鎖する粉砕音、けたたましい破裂音。

(――来たな)

 たちまち白い蒸気が、視界を埋め尽くす勢いで噴出した。硫黄の匂い。

 そして、熱水。


 温水管だ。

 第二王都はあらゆる街の隅々まで、その設備が張り巡らされている。地下から湧き上がる温水を供給する、水の通路。

 特に大規模な温浴施設であれば、膨大な温水管が集中している。

 博学公道にはそれがある。


 俺はこの街について、隅々まで知っているわけではない。

 だが、よく訪れた場所なら別だ。

 この手の温浴施設には、その昔――いまではひどく遠く感じるその昔、第六聖騎士団長と散々足を運んだ。


 ここは、そうした温浴施設が密集する一角だった。

 かつて温水管が破裂して、この一帯が洪水のような災害に見舞われたことがある。

 それを人為的に引き起こさせた。


「やるな、テオリッタ。あいつらはちゃんとやったみたいだ――賭けはお前の勝ちだ」

「《女神》は賭けなどしません」

 テオリッタは唇を尖らせた。

「我が騎士は憎まれ口ばかり叩こうとするのが悪い癖です。嫌われたいのですか? たまには素直に彼らに礼を言いなさい!」

「かもな」


 俺は曖昧に認めた。

 とはいえ、懲罰勇者に礼を言われて嬉しいやつがどこにいる、とも思う。

 せめて報酬が弾むように、ベネティムやドッタに調達を頼むか。ほんのささやかな礼でしかないが、俺の軍票なら分けてやってもいい。


(でも、そうだ――疑ったのは悪かった)

 あのどうしようもない冒険者どもは、きちんと仕事を果たした。

 轟々たる水の奔流が、路地のあちこちの砕けた地面から噴出している。

 あたりを水没させるほど激しく、勢いよく流れ、この行き止まりの路地裏で溢れかえる。


 こうなると『アーヴァンク』の分裂体はどうしようもない。

 大型犬ほどの体格では溺れてしまう。

 もしこいつが昆虫程度まで小型になれるとしても、このあふれかえった水の行方は、排水溝を通して街の外だ。あるいは下水。


 この作戦の目的は、『アーヴァンク』を殺すことではない。

 こいつの影響力を、市街の戦闘から排除することだ。

 第二王都奪還が終わったあとでも、ゆっくりホード・クリヴィオスと毒の《女神》に相手をさせればいい。


「タツヤ、近づく奴は叩き潰せ!」

「ばぅるっ」

 吠えるようなタツヤの声。

 俺は壁を蹴って跳躍した。この短時間で決める。路地を使って、タツヤと挟み撃つ形をつくった。逃がさない。

 魔王現象『アーヴァンク』は、急いで一つの大きな体に戻ろうとしている。

 その隙に、俺の放ったナイフはやつの頭部あたりに着弾し、その一部を吹き飛ばす。


 タツヤの戦斧も水しぶきをあげて旋回した。

 魔王現象『アーヴァンク』の振り下ろす前足の一撃を、雄叫びとともに斬り飛ばす。

 上昇してくる水位をまるで意に介さない斧捌きだった。


(分裂できるなら、してみやがれ)

 俺のザッテ・フィンデによる爆破も、効果がある。

 それはすでに確かめていた。焼け焦げて爆ぜた場所は、二度と復元しない。

 飛び散った箇所もそれ以上は分裂できない。


 あとは、このやり方で削り取る。

 屋根の縁を掴んで姿勢を制御し、ナイフに聖印を強く浸透させる。


 四度か五度。

 これを叩き込んで、粉々に爆破してやる。

 もはやテオリッタの剣の雨も有効だろう。分裂すれば、この温水の濁流で、身動きが取れなくなるだけだ。


 しかし、次のナイフを投擲し、ザッテ・フィンデの聖印を叩き込もうとした瞬間だった。

 俺はそれを目撃する――テオリッタの背後だ。

 タツヤが切り飛ばした破片が、路地の壁に叩きつけられる。そいつが、小さな犬ほどの大きさの分裂体になった。

 テオリッタの背後から跳ね、襲い掛かっている。三匹。


「テオリッタ!」

 俺は怒鳴った。

 ナイフを放つが、『アーヴァンク』の巨体が阻んだ。爆破。閃光。そのすべてを受け止める。体が焼け焦げても俺を通すまいとする。

 そこまでするか。

 自分がもう助からないと判断して、テオリッタだけでも殺すつもりか。


 テオリッタに対する殺意の強さを、見誤ったかもしれない。

 思えば、ミューリッド要塞での戦い以降、多くの魔王現象がテオリッタのことを恐れているようだった。テオリッタを明白に狙っていたやつもいる。


(だとしたら、こいつもそうなのか?)

 なりふり構わず、テオリッタを殺そうとしている。

 彼女は、それほど特別な《女神》だとでもいうのだろうか?


 ――そのテオリッタは振り返りざま、虚空に剣を呼んだ。

 それは一匹の分裂体を貫き、そして、まだ食らいつこうとする相手を迎え撃つ。


 そちらは、腰のベルトから引き抜いた刃だった。

 俺にも見覚えがある。

 ほとんど玩具のような、見栄えだけは綺麗な鏡面仕上げの刃。ヨーフの市場で買ってやったナイフだった。


 あんなものをよくもまあ、いまだに大事に持っていたものだ。

 そして、ちょっとだけ教えてやった刃物の扱い方も、なかなかよく覚えていた。

 逆手に握ったナイフを、猫ほどの大きさの分裂体に突き立てる。引き裂いて蹴とばす。荒っぽいが、テオリッタもこのくらいはできるようになっていた。

 二匹目はそれで始末できた――だが、最後にもう一匹。


 そいつがテオリッタに飛びつこうとした瞬間、屋根の上から飛来した何かが、そいつの体を串刺しにしていた。

 路地の壁に縫い留める。

 がぁん、と、石壁を貫いて砕く音。


「……あ、当たった! ほらな!」

 屋根の上から、興奮気味の声。

「おれに酒が入ればこんなもんだ。手の震えだって止まるんだよ、見たろ、なあ?」

 微妙に呂律が回っていない。屋根の上には、弩を構えた顔の赤い男がいた。あの酔っ払い――冒険者だ。

 戻って来たのか。他にも何人か。


 そのうちの一人、あれは――マドリツが、誇らしげに棍棒を掲げた。

「ザイロ先生、オレら、やりましたよ!」

 だいぶ顔が煤けていたし、泥だらけではあったが、とにかく嬉しそうだった。

「しかも先生を助けにきました。これでオレら、英雄みたいなもんですよね? この街にまた住めるように、オレらの武勇伝広めてくださいよ!」


 なにを都合のいいことを。

 俺たちみたいな懲罰勇者が、やつらをどれだけ擁護したところで立場がよくなるとは思えない。

 だいたい街にいられなくなったのはやつらのいい加減な悪行が原因であり、それを改善しなければ意味がない。

 それでもそんな呆れるほど都合のいい楽観的な希望を口にするとは――そのために戻って来たということは、


(救いようがねえやつらだな)

 俺はそう結論づけた。

(だが、だからこそ助かった。……仕方がない)

 魔王現象『アーヴァンク』は、このどうしようもない冒険者どもに意識を向けていた。

 体をそちらの建物へ、激しく叩きつける。

 壁を砕き、建物自体が傾く。屋根から滑り落ちそうになる冒険者どもの悲鳴が響いた。オルド爺さんが転倒して、マドリツに支えられている。


(仕方がない)

 俺はもう一度、心の中で繰り返し、テオリッタを見た。

(今度はこっちが助ける番だと思わないか?)

 俺は笑ったつもりだった。テオリッタも似たような――しかし、どこか泣きそうな顔をした。だが、やめろとは言わなかった。

 優先順位を間違えない。この話はすでにした。

 彼女は髪の毛から火花を散らし、虚空に剣を生み出した。


「我が騎士」

 テオリッタのそれは、はっきりとした声だった。

「必ずその魔王を討ちなさい。私たちは、彼らのような者たちこそを守りましょう」


 何本かの剣が『アーヴァンク』の体を貫く。

 俺はそれに紛れて、やつの背中に飛びついた。

 両手でしっかりと、その体に触れる。ザッテ・フィンデの聖印の力を、『アーヴァンク』の巨体そのものに浸透させていく。


(内側から、爆破してやる)

 聖印の力は、物体の性質によって伝わる時間が異なる。

 金属、特に焼き入れをした鋼はかなり速い。

 続いて石、木片。肉や骨にもそれなりに。ただ、魔王現象本体であれば、その浸透時間は予想がつかない。


 だから、これは最後の手段だった。

 背中に飛びついた俺に対し、魔王現象『アーヴァンク』は当然の反撃を行って来た。

 俺ごと路地の壁に叩きつける。揺らして振り落そうとする――それからもっと直接的な攻撃も。

 折り曲げた足の一本、その鋭い先端が、俺の体に突き立てられた。

 鋭い痛み。だが、急所などではない。まだやれる。というか余裕だ。楽勝。たいしたことじゃない。


        ◆


 こうすることは決めていた。

 最後の手段の一つだった。

「あなたこそ、自分の命を粗末に扱いすぎています」

 と、これを聞いたときにテオリッタは怒った。その目の奥に炎が見えたほどだ。


「他人のことについて怒る前に、自分のことを考えなさい」

「俺はいいんだよ。俺は特別だ」

 俺は偉そうに答えた。

「勇者だからな。生き返れる。だから、死ぬ順序は俺たちが先だ」


「……しかし、記憶が失われます。それが続けば、おそらく記憶から形作られる人格も。そうでしょう?」

 まるでテオリッタは俺を叱っているようだった。

「あなたは自分を軽視しすぎます。命だけが重要なものではありません。あなたから忘れられる記憶のことを考えたことはないのですか!」


「記憶くらいで済むなら安い。なくした記憶があるとしても……」

 そこで俺は少し考えた。

 何か画期的な弁解を思いつこうとして、結局は、ありきたりな結論に着地する。

「そうだな。新しい、もっとマシな記憶を作ればいい。世界が終わってないなら、簡単だ」


 詭弁だと思う。

 このとき、俺は重要な部分に触れていなかった。

 俺から忘れられる記憶。たとえば――セネルヴァ。

 あいつのことを、俺が忘れてしまえば、存在したことが嘘のようになってしまわないだろうか。


 だが、それでも、そうだ。

 俺はセネルヴァのことをまだ覚えている。最期の言葉も、はっきりと。


『ありがとう。ぼくの分まで、世界をよろしく』――だ。

 馬鹿げている。

 もしかすると、あのふざけた台詞を、俺は忘れたいのかもしれなかった。


        ◆


 俺は頭の中で言い訳を終えた。

 結局のところ、これは俺の個人的な怒りだ。それに他人をつき合わせるのが申し訳ない、というだけにすぎない。


 クソみたいな魔王現象ども。

 その手下ども、協力者どもに腹が立って仕方がない。

 一人残らず蹴とばして踏みつけて馬鹿にしてやりたい。思えばこの戦いも傑作だ。

 なんてことはない、あんなチンピラまがいの冒険者どもに、テオリッタへの攻撃を阻止された。『アーヴァンク』にできることは腹いせの嫌がらせくらいじゃないか。

 だから――


「タツヤ」

 聖印は十分に浸透した。俺はやつの名前を呼んだ。

「テオリッタを頼む。跳べ!」

 獣のような咆哮。

 タツヤがテオリッタの体を掴んで、飛び跳ねるのがわかった。屋根の上への退避。最初に頼んでおいたことだ。


 俺も全力で『アーヴァンク』の体を蹴った。

 完全に逃れることは不可能だろうが、最大限の努力はしようと思った。そうでなければテオリッタから絶対に怒られることがわかっていたからだ。

 離れ際に、『アーヴァンク』が鉤爪のついた足をでたらめに振り回した。苦し紛れだ。鋭い痛み、胸のあたり、それと腹のど真ん中――


 だが、もはや結末は決まっていた。

 目の奥を焼き尽くすほどの白い閃光、爆破、轟音、炸裂する空気。

 そういうものが周囲を塗りつぶしたとき、俺は『アーヴァンク』の体が爆ぜるのを見た。

 その瞬間だけは、覚えている。


(ざまぁ見ろ)

 と、俺はやつの無様な死を嘲笑った。

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