キースは自身に嫌気がさし、政府の命令と自分の正義の心の板挟みになった状態で、言葉が悪いですがどこで死ねば政府をあざ笑って、自身の心を満足させられるかというのを考えていたのでしょうね。
コマとして自分を扱っていた政府を最後の最後で裏切って高笑いし、そして自分の正義の心に棘として刺さっていたイヴァンに殺されることで、いわば自分に「天罰」を下して心を満たした。
自身にケリをつけるために他人を利用するその狡さ、それが「甘さ」なんですね。
個人的にですが、こういうキャラが大好きなので、主人公たちを抑えてキースが一番好きなキャラかもしれません(笑)
作者からの返信
𠮷田 要さま
キースについての深い考察頂き、感無量です。
そこまで読み取って頂けたら、
彼のキャラクターを造形した価値があるってものです。
ありがとうございます…!
そうなんですよ、キースは「狡い」んですよ。
どこまでも他人を利用して、自分を罰して死んでいく。
それは彼の甘えであり弱さです。そしてキースもそれを自覚している。
彼を描くことで人間の業というか、矛盾みたいのを書きたかったのです。
それが伝わったようで、良かったです。
この回でキースは主役を食っちゃいましたね。
私はこの物語はキースの物語でもあると思っています。
キースの甘さはそこから···
色々なことをしてきて、良心がとがめていたのでしょうね。
彼にも大切な人がいて、そのために命を捨てるという覚悟が悲しい。
背後にある巨大な政府というのが、具体的に目に見えないもので、詳細に描かれないだけに恐ろしく思えます。
でも、二人が助かってよかった。
作者からの返信
lachs ヤケザケさま
いつもありがとうございます。
キースの甘さ…というか、
最後に彼自身が言っているように、彼は「甘かった」わけではなく
イヴァンを利用したんですよね、自分の命を絶つために。
その一連の流れが「甘さ」に他人には見えるのですが。
過酷な生き方、死に様、ですね…自分で書いてて何ですけど。
背後の政府のことも含めて、キースの物語も書いてみたい気持ちもあります。外伝みたいなカタチで。予定は未定…ですが。
キースが何だか
「神の棘(著 須賀しのぶ)」のアルベルトと似たような状況を持つ人物だなと思いました
イヴァンにとっては敵にあたる立場だけど憎めない!
キースの言う「ディアレスト」が心にずしりときます。
こういうの好きです。
お見事!
作者からの返信
蒼河颯人さま
お読みいただきましてありがとうございます!
キース、最初はただの黒幕の予定だったんですけど、彼の背景とか考えてたら、タイトル回収までも担うキャラクターになってしまいまして……。ここで彼はイヴァンを食ってしまいましたね、苦笑。
彼のような人物にも「ディアレスト」がいる。ひいては宇宙の誰にも。これがこの作品のテーマで、だからこの話はキースの物語でもあるのです……。