カネ(金)の花はやがては枯れる

東日本大震災の頃より言われている「ディズニーの教え方」を学んで、

前から考えていて、

今日の、「京都花街の人材育成」などを学んでさらにその思いを強くしたことは、


育成される側の人材の「愛」のあるなしということ。


顧客第一主義と言われるサービス業とはいえ、

たとえば、ディズニーで働く人は、

「自分が大好きだから、お客さまにも、それを味わってほしい」とか、

花街の人なら、

「京都の芸舞妓に恥じない芸をお客さまにお見せしたい」とか、

ただ、「お客さまに楽しんでほしい」ということ以上の気持ちが

根底に存在していると思うんです。


翻って、自分の職場を見てみると、

そこまでの覚悟を持って来ている人は、少ないのではないかと思います。


「人の役に立ちたい」とか、「お客さまの笑顔が励みです」と言う人は

たくさんいらっしゃると思いますが、


「とにかく好きなんです!!」という痛烈な『愛』を持って挑んでいる人は

あまりいないんではないでしょうか。

(私も、この業界に入ったきっかけはささいな思い付きでした)


もっと言うなら、

「この子は、正直向いてないよな~」と思うような人材までも

断れない現場の事情もあったり。


そんな中で、新人さんたちが、

「自律して成長する」ためのモチベーションとなりうるのは

なにかなと・・・今、風呂の中で考えたことは・・・


育成する側が、新人の成長をきちんと認識し、

それが「プロとしての職能」であり、「人に誇れる技術であること」を

教えることかなと思いました。


それがあって初めて、指導の言葉を

「自分を高めるため」に素直に聞き入れ成長していける

人材が育つのではないかなぁと思います。


そのためには、育成する側が、雇用者(管理者)が、

ひいては、業界全体が、自分たちに必要な技能を

明確に認識し、社会に「プロフェッショナルの技能」として認知させ、

なおかつ、実践していくことが必要なのかなぁと

そんなことを感じました。


そして、それは、今現場にいるひとりひとりが、

職場への愛はともかく、

「介護」というプロフェッショナルの仕事に

「誇りと愛」を持つ(持てる)ことから始まるのではないかと思います。


それが、「お上が待遇を良くする」ことより、

もっと大切で、もっと業界全体に求められることなのではないかと、

・・・風呂の中で思いました、とさ。


「カネ(金)の花はやがでは枯れる」のです・・・



追記:

「黄金(こがね)の花はいつか散る」でしたね。

ネーネーズさんにお『黄金の花』より。

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介護エッセイ あたらし うみ @NovaMaro

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