三十五・結晶

ああ 凛と鳴るその

謡い 繋ぎ


恒星の行方

センフィラティウムの方形 アグナニウムの粒子が

集い 繋がり


その頬の真白さに 技師は清らかな胡粉を

イアニスティックに混ぜ

丁重に 精密に

銀河をかたどり組み上げて


宵には宵の

真夜中には真夜中の

暁には暁の

秒針たちが寄り添い 争そい


フォーディライトの耀かがやき 

冴え渡る 

真空にみて

映る 移ろう


嗚 限りなきロマニセンスの轍よ

比類もなく 小さき夢

星霜をき 群茂むれしげる藻にたゆたい


繋げ 伝え

淋漓りんりあふるるマディウムのそら

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幻海百景 刎ネ魚 @haneuo2011

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