レベルアップ
「いけっ!スラミー!」
どうやら召喚獣というものは大量に魔物のストックを持てるらしい。
俺の手持ちはスラミー(スライム)と、スケルトンホースだけだが、これが増えたら数のゴリ押しもできるということである。
だとしたらやることは一つ。レベル上げだ。幸いのこと、俺のレベルはまだ2だからすぐ上がるだろう。
言ってしまえばこの召喚魔法は運ゲーのようなものだ。どんなモンスターをゲットするかによってすべてが決まるだろう。
――とか考えている間にも。
〈熟練度が一定に達したため、レベルアップしました〉
ほらね?レベルが上がった。
ちなみにこの声は、神声というスキルをレベルアップポイントで取ったスキルだ。なんでも、この世界の事情を教えてくれたり手助けしてくれるらしい。強すぎん?
「さてさて、次の魔物は何じゃらほい!」
ポチ、と表示されたルーレットをタップする。と、ルーレットがものすごい速度で回りだす。なるべく強いのがいいな~
_人人人人人_
> あたり <
_Y^Y^Y^Y^_
結果的にあたったのは
緑色の肌、すたれた鎧。だが、持っている剣は業物だった。
――と、気になったのだが。
『スケルトンホース!!』
スケルトンホースを召喚してみる。そして
「
そこまで言って気づいた。スケルトンホースではない。明らかに上位種……スカルバイコーンになっていた。
「お前……なんで進化しているんだ!?」
勿論答えてくれない。クソッ……神声とはいったい……
とりあえず乗ってもらおうか……
〈確認しました。
予想通り!
ちなみにこれは進化ではない。乗っただけだし。
新たに召喚できる魔物の中にゾンビナイトとスケルトンホースだけではなく
「――ってことがありまして」
「何言ってるの!?
帰ってエミリーにありのままのことを話したら怒られた。解せぬ。
中級死兵というのは、アンデット族の位わけのものである。最下兵はゾンビであり、次がゾンビナイト。上級死兵になると、もはや人間では勝てないほどの力を持つのだった。
「まぁ、スラミーも進化してたし、俺がレベルアップしたら種族が変わるやつでもあんのかな?」
「ないわよ!」
ちなみにスラミーは
「んじゃぁ俺はなんか変なのかな?」
「うん」
そ、そんなざっくりといわれると傷つくかな……
「まぁ、そんなのがうちのパーティーでよかったよ……」
最後には納得してくれたのだった。
*
「……面白い奴がいるようだな」
大きく濁った音が響く。
周りは暗黒であり、その巨体がその世界に目立ちまくっていた。
目線の先には水晶。一人のプレイヤーを映し出されていた。
「どれだけ我を楽しませることができるか……見ものだな」
そういうと巨体の生物はくるりと振り返り、闇の中に消えていく。
あとに残ったのは蒼く輝く水晶のみだった。
わけもわからず転移した俺は召喚士として魔王討伐を目指します 油布 @netu
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