先輩のわけがない

作者 真賀田デニム

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★★★ Excellent!!!

物語の始まりから結末に流れる意外性と、タイトルに込められた意味合い。
読み返した時、これらは深みを帯びた恐怖となっていました。

主人公の心理描写や文章に込められたゾクリとする感覚……現実味ある恐怖と夢を通して描かれた儚さが心に突き刺さります。

★★★ Excellent!!!

 連続殺人事件と、その犯人、という構図を引き立たせているもの。
 何に怯え、何故振り返るのか————ミスリーディングを誘うのが、恐怖のベクトル、だろう。

 そして、タイトルである。
 表層だけ読み進めるならば、犯人しか知り得ない情報を持つ読解となるが。
 最後の一文、そこに込められた作者に仕掛けられたダブルミーニングによる秀逸な毒害である。

 正直、小憎たらしい作品だ(笑)
 だからこそ、想像を掻き立てられるクオリティ。

 個人的な感想だが。
 母親は、分かっていたんじゃないか。
 次の犠牲者は、コイツだったんじゃないか。
 念願叶ったとして、先輩は、結局、先輩ではないことにされなかったのでは?

 うん、この短編、極めて、ギルティ。