第7話:ヒヨコの子

「愚かな……」


アース・ヘルガーが笑います。


「まぁ死なないよね」


13が小さく笑います。


「……笑止!千万!」


アース・ヘルガーが唸ります。


死・恐怖・絶望


そんな感情が鬼犬を襲います。

でも肝心の13は何も感じません。

清空は余裕の笑みを浮かべています。


「我が恐怖が通じない……だと?」


「主が私に勝てるとでも?」


清空が笑います。

余裕です、余裕の笑みを清空が浮かべます。


「腐ってもファルシオンということだな……」


アース・ヘルガーが笑います。


「歩法第二章……」


清空がリズム良く足を刻む。

そして手に魔力を込める。


「空破!」


そして空気の塊をアース・ヘルガーにぶつけます。


「コレが噂に聞く歩法か……」


アース・ヘルガーが小さく笑います。


「流石はテオスの幹部クラスか」


清空も笑います。


アース・ヘルガーが嬉しそうに言います。


「なら見せよう!我が力を!我が魔力を!」


アースペルガ―は無数の影を召喚します。

その影はやがて形になり卵になり。

その卵はすぐに孵化しヒヨコが産まれました。


「ピヨピヨ」


ヒヨコたちが鳴き声を上げて爆発していきました。


「クソ、ここは一旦引くぞ!13!」


清空は13の身体を掴むとそのまま後退しました。


――ヒヨコ


孵化と同時に毒ガスを撒き散らし自爆する兵器。

極稀に自爆しない個体がいてそれが成長するとニワトリになります。

ニワトリになった個体はタマゴを産みヒヨコを作ります。

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ミュルミュール はらぺこおねこ。 @onekosan

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