リアリティある未来像。22世紀とは言わず、あと5−10年位で来てしまいそう。SFとしては、ともすると、ディストピアになってしまいがちなところですが、この作品は違いました。ここで登場するのは、幸せも不幸も感じて、窮屈な中でもたくましく生きていく、今と変わらぬ人間の姿。幸せとは、生きがいとは、とを考えさせる物語です。個人的には、昆虫食はイヤかな……(笑)
夢と現実。なりたいものと、なれるもの。普遍で不変な通過儀礼は、過去も今も未来ですら僕らを悩ませる。本作は、それがSFの世界になろうとも、きっと変わることはないんだなと、僕たちに教えてくれる。