第12話 週4日じゃダメなのか
前述の週6日8週間筋トレプログラムだが精神的には「新兵訓練」「精神修養」「戸塚ヨットスクール」に近いものがあって辛かった。しばらくはやらないし出来ない。
今試しているのは二日やって一日休むというもの。休める分少しだけトレーニングのボリュームを増やしている。精神的には意外と楽だが肉体的に楽ということもない。まだ始めたばかりだが純粋な筋トレとしての効果は週6日より若干ある。計算では週5日トレーニングすることになるが実態は4~5日。
前述のように色々とプログラムを変えて筋トレをやり、精神的にも好ましい生活を手探りながら探しているつもり。
そこで疑問。週4日働いて3日休むという労働形態があるとして、それは週休二日制に比べて劣るのかということ。実は知り合いに「人間には週3日以上の休みが必要だ!」と強く主張している人がいる。彼は病気ではないが生きづらいそうだ。健常者でも生きづらい社会は健常者向けなのか?
週休二日制の実態は良くて週休一日サービス残業付き。この「長く多く働く」の効率の悪さは既にデータがあるので多くは語らない。
しかし週休三日制。「いやいやいや」と思う人はいるに決まっている。業種によっては向かないし、経営者なら労働日を減らすより人件費削減を先に考えるだろう。だが会社や役所を一律週三日休業させるわけでなくシフトを組んで職員全員が週4日働くようにして組織としては週5日動くようにすることは可能だ。
ワークシェアリングに近いのだが、週4日しか働かない人がいてもいいし、長時間働ける人が有能ということもない。ここで「どうしても週7日働いていないと気が済まない」という人が別に働き者でないことが判明する。
単に他にすることが思いつかず居場所が無い人が働き者の仮面を被って「私は一人前ですよ、普通ですよ」と言い張っているケースは非常に多い。「うつ病になる人はメンタルが弱い」という人の正体はうつ病予備軍だと思えばネット上で論破することがいかに時間の無駄なのか分かる。
週4日しか働けない人は週6日働ける人と比べて何ら見劣りすることはない。ある作家は一日二時間しか書かないそうだ。集中力が持つのがそれくらいだからと聞くと納得してしまうが、実は「書けないで苦しい」と言いつつ何もしない日がほとんど。
現代社会では軽い躁状態の人が働きやすいので躁鬱のうち「躁」はあまり問題視されず「鬱」が社会病理扱いされる。だが社会全体が躁状態だと何の進歩も批判も生まれない。
少なくとも二万年前洞窟の壁に絵を描いていた人や千年前長文の日記を描いていた人は躁状態ではなかった。あなたは今どんな状態だろうか。
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