異世界ファンタジーに、どう戻ったらいいの(泣)



 マセコ、もう、完全に戦闘不能。


 ほどほど可愛いかったマセコ、異世界に行って、ほどほどって副詞が抜けて、可愛いに、ひとり立ちしたから。


 で、こういう女、という真実に弱い。


 レヴァルが見せたマセコの顔。きっと自分でも女を捨てたねって自覚したね。いっそ、スマホ画像にモザイク入れたかったろうね。


 そもそもレヴァルというイケメンとの関係だって、非常にもろいんじゃないかと、ここに至って、マセコ、自覚したわけだ。

 子どもの頃から、自分が人とは違うってわかっていたけど、それ、もちろん、良い方に違うって意味で。


 本来なら異世界なんかに行かず、大学のミスコンにでて、そっからのCM依頼からの、女優コースを思い描いてた。


 それが、レヴァルに出会って、ちとコースがずれた。

 で、マセコ。


「私たちは、なぜ、ここにいるの」と、私にとっては待望の質問を言ってくれたんだ。


 正気に戻ってくれた。いや、もう、助かるから。

 この場にいるのって、そもそも普通の人からずれたハカセとエルフって、人類からしたら、かなりあっち方面の人たちだから。いや、マセコも相当な勘違い女だったけど、記憶を戻してから、なんか、普通の結構、いい女だって思うわけ。


「ところで、なぜ、ここにいるの」

「それは、サラだ」と、レヴァルが言った。

「そうなのよ、ハカセ。サラを探しているのよ」


 サラって言葉にハカセの顔色が変わった。

 たまにしか洗わないボサボサの髪をカリカリしている。


 いや、だってね、一抹の不安を覚えたよ。

 ここでいう私って、アメたぬきだから。


 まさかの、作者も知らない、つうか、ドラゴンと一緒にサラを飛ばしちまって、お前、本当にどこいくつもりって思っていたなんて、自分でも書けないから。きっと、考えがあった。


 しかし、まさか、絶対にこれだけは言えない。


 かってにドラゴンとともに行っちまったなんて。その先は作者も闇だなんて。

 東の空に太陽に向かって燃えてるって書いて。


 え?


 燃えちゃあかんやろって……、なんて思ったとは。

 普通、燃えたら、人間、生きちゃおれんから。


 だから、そこは。もうね、読んでる方の想像にお任せしたわけ。


 その先の物語、書こうなんて思惑もあったから。後で考えりゃいいって。

 そこの、非常に根本的な問題を解決せずに困ってから。


 たぶん、2ヶ月後くらいには、その答えもでてくる、それまで、燃えてもらっておこうって。


 だから、ハカセの玄関前から、ちっとも動けないわけで。


 もう、どうすんのよ、この場合。

 玄関ごと、異世界に飛ばすか?


 ハカセ連れて、サラを探す旅に行ってもらうか?


 カオスな自分です。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る