スピンオフ作品:ハカセの愛した旧式
ハカセはあわてていた。とても、あわてていた。
いえ、あの……。
もう完全にアホだから。その、もう、すまん🙇♀️🎵🤗。
最初に書いとく。読まないほうがいいってば。
『ファム・ファタール-宿命の女-』スピンオフ
アメタヌキとしては最高に上出来で最終回を書いて、そして、完結を迎えたから、めいっぱい、終わらせたから。
だって、レヴァルもサラも、すべてが美しく終わったんだから。
だから、ま、この先、読まれる方。
ここはちと、大きいお心で。クレーム、その他はいっさい受け付けない。うん、完全に自己責任でお願いしたい。くれぐれもノミの心臓の私に文句を言わないで。すぐ凹んでウジウジするから。
スピンオフはレヴァルとマセコが最初にサラを探すために行った場所、その物語なんですが。というか、妙に生真面目なレヴァルがハカセに報告に行ったんだ。サラのことを。
あっ、ヘドがでるほど、先にあやまっとく。くだらないから、許してね。
🗻 🗻 🗻
=とある日、とある時間、地球=
レヴァルは現代にいて、サラの育て親、ハカセの家のドアを叩いた。
「ハカセ」
「レヴァル、なぜここにいますか」
「いや、つらい報告がある」
「そ、そう、そうですか」
ハカセ、なぜか油汗を流していた。
「いや、実はな、私もその心苦しい」
二人はお互いの顔を見つめあった。
「フレーバング王国で、サラに起きたことを報告せねばと、空間を移動してきたのだが」
「フレーバング王国? フレーヴァング王国では? バじゃないヴァ」
「そこ、書いたタヌキが本文でも適当に間違えてるから。って、そこじゃない。サラのことを報告に来た」
「いや、ここは、しっかりしときたい。フレーバングなのか、フレーヴァングなのか。ある方からも、ご指摘があった」
「正しくは本文を読むのだ」
「なぜ、そこで、はっきりバじゃないヴァと言わないのですか」
「いや、それは作者もどこでどう間違えてるのかわからんようで」
「そうか、忖度するところ、ですか」
「力いっぱい、忖度するところのようだ」
「……救いを」
「救いを」
「救いを!」
「いや、そこは救いじゃない! とっとと、校正してこんか。アメタヌキ!!」
ぽんぽこ〜〜〜ぉぉお……
******
「で」
「サラのことを」
「いや、それは、ここに来ないほうがいいの、……です」
ハカセ、非常に歯切れが悪い。
そして、ドアを閉めてしまった。
「だから、レヴァル。サラを探すのに、最初にハカセんとこ行くって、やめとこって言ったじゃない」と、マセコが背中をバンっと力任せに叩いた。
マセコ、平常運転の嫌味女全開で叫んでいる。聞こえてっから、ハカセに丸聞えだから。レヴァルとしては丁寧に話そうと思った、その目論見が最初で消えて怒りを覚えた。
「あんまりに安いじゃない。いきなり、母親んとこきて、サラ、いますかって」
「いや、だから」
「言ったでしょ。厳しい旅になるって、それが、これかい」
「いや、ハカセなら、もしかしてヒントがと」
レヴァル、超のつく美形で言ってる。その横で、なぜかハカセ、家のドアを閉めた。
「ないわぁ〜〜〜。玄関払いされてる」
「ハカセ」と、レヴァルがドアを叩いた。
「叩くんかい」
「惚れた男の弱みだ。なぜか、呼ばれてる気がする」
「なんに」
ドンドンドン。
「忙しい」と、ドア越しにハカセの声がした。
ドンドンドン!!
マセコが今度は気が狂ったみたいに叩いた。
「どうした」と、レヴァル。
「ふん、私とあのバカとは付き合いが長い」
「だから」
「だから、ドアを開けよ!」
(もしかしたら、つづく)
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