6
グリエさんの話を聞いて、僕はなんだか、力が抜けるほど気が
……だけど、それと同じくらい、ミュートと一緒に旅をして、人の命の重さを知った。ミュートは誰の命も大切にしてた。か弱い子や傷付いた人の命はもちろん、自分の命を
ミュートは僕の弱い心に力をくれた。ネガティブに自分の命を軽く見る僕の
そしてグリエさんは、
僕はもう
「私に話せるのはこれくらいよ」
グリエさんは表情を
「……ここに
過去を
グリエさんはぎこちなく笑って、
「ありがとうございます。本当に……」
「あ、そうだ。サンデー
僕のお
「はい?」
「自分は
「え? ……僕、そんなこと言いましたっけ……?」
「言ってないけど言ってるの。女の子を泣かせてはだめよ」
「泣かせる?」
「人は心で泣けるのよ。女の子はね、自分が傷付くよりも、好きな子が傷付くことの方が痛く感じるの。たとえ、好きな子が自分で傷付けていてもね」
「……いや、僕たちそういう
「あら、そうなの? それでもだめよ。女の子の
「ええ、ヘンタイですよ、こいつは」
「……」
僕が
「
グリエさんがお
グリエさんはちっちゃな子の
「この子はメイメイよ。帰りはこの子に
「メイメイです。好きな
メイメイちゃんはバケットを
「こら、
「えー? もったいないんだけど……」
「じゃあ、こぼすんじゃないの」
グリエさんはしゃがみ込むと、
「
「うす!」
メイメイちゃんは元気な声を上げると、
僕たちが別れと
僕たちはメイメイちゃんと、
「すごい
とミュートは鼻を
「……う、うるさいなぁ」
「じゃあ、ゴーゴー!」
メイメイちゃんは
「お
と言ってメイメイちゃんは、僕にバケットを
「ごめんね、僕、今は
「えー?
「はは、この子とは
そう言ってミュートは、メイメイちゃんの肩に
「そー? おねえちゃん、いける
「ええ……?」
「はい、どーぞ!」
メイメイちゃんは、
「ありがとー。あはは、歩く
「おいしー?」
「おいしいよ。
「自分で作ったんだー」
「ホント? すごいわね。
「うん。いろいろ
「ああ、なるほどね」
「ここはすごく、いいところー」
「おーいいねー」
「前はあんまりだったからー」
「……そう」
「うん。ママに言われたのー。メイメイはワンちゃんなんだよーって。待てができないとポコポコされるの。メイメイお
ママがおいしそうなお
グリエさんが、
でねー? 最初に
「……そっか
「お
「
「なにそれー? やー!」
ミュートはなんの
「どうだ!」
「うへへへへ、たのしー!」
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