2
変わらない
そうする
ミュートは僕に顔を向け、声を
「……これ、死者の魔石なんだ」
ミュートが言った。感情が消えたような声だ。
「……すごいね。……こんなにたくさん」
「……な、なんだか、ずっと見てると、
なんだかミュートは
「
「へ、ヘーキよ。でも、こんなの
「うん。だからほら、そんなにじっと見ない方がいいよ……。それにしても、死者の魔石って、ひとつひとつ色が違うんだね」
「ええ、
普通の魔石は、
「なんでかは
ミュートはますます
「ミュート、だから、あんまり見ない方がいいよ……。……ホントに大丈夫?」
「……だ、だから、
「……でも」
「……ほ、ほら
「ミュートでも、死とかは
「そ、そんなの、あ、
思いのほか強い言葉を
「ご、ごめん。そんなつもりじゃ……」
「……いや、あたしもごめん。それより早く行こう。早く
そう言ってミュートは
やがて、歩く
「ミュート、
「……
「……でも、どこまで続くかも分かんないよ?」
「……もう少しだけ」
「うん……。せめて、
「……いいよ。……
「……う、
「……わかってる」
しばらく歩くと小さな
その近くに1人の
「すいません。ちょっとお
「どうされました?」
「あの、死者の町はまだ、だいぶ
「……はい?」
「え?」
少年は
「ここはもうすでに死者の町ですよ」
「え? ……でも人も
「ここは
「……それじゃあ、誰も
「その言葉は、死者に
「……あっ、すいません……ええと。ですと、このままずっと、こんな感じなんですか? 道がひたすら続いて……」
「はい、そうです。ですが、ここから先、道は
「お
「ああ、わたくしはもう帰ります。その
「
「はい。ここの
「え? ……
「……
「……はあ。
「みな、
「え、旅……?」
「ここは
ただ
「すみません、わたくしはもう帰ります。あとは
「……ああ、いえ。助かりました。ありがとうございました」
「それでは」
と言って青年は
「ああ、そうでした。
青年は今度こそ走り去っていった。
「……だってさ、ミュート。……だ、
ミュートの
「お
「……
僕たちは青年に言われた
僕たちを
――24の時、お前は死のうと決めて
それをしないで、そこに
それだけじゃない。その
――お
――お
――お
――
――お
――お前の
そんなような言葉で
――
――お
右の
――こっちを見るな、
左も。
――こっちを見るな、お
そんな
「おや、
見ると、右の
「……す……すい……ません……おかり……」
ミュートは
「……と、
「ええ、どうぞ。お
僕は
「ミュート……?
「……
ミュートの
「……分かった。……
僕は
――お
じっと見ていると、ホントの自分を知らない僕だけど、今の自分さえ
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