8
「よう、お二人さん。久し振りだな」
もがく僕たちに声が掛けられる。聞き覚えのある、高くて
「昼間は俺を探してたんだって? 悪かったな。俺も
「
「うるせえ女だな!
「むー! むー!」
ミュートは
ダメだ……。動けない。手足すべてを
「ミュート! ミュートを
「……おいおい。そりゃあこっちのセリフさ。やってくれんじゃねえか? ええ?」
「え……!?」
「いい
言って団長は自分のこめかみを、人差し指でコツコツと叩いた。
「だから……どういう……!」
「言ったろ? 危ないことは
「僕たちはなにも!」
「タレコミがあったのよ。朝からの
「何かの間違いです!」
その時、ミュートのリュックの中身が
「しゃあしゃあと、のたまいやがるぜ」
ダリ君は何がしたかったんだ? こんなことしても何の意味もないじゃないか。
「どういう目に
「話を……」
いや、ダメだ。本当のことを話したら、ダリ君が殺される。でもこのままじゃあ、僕たちも……。ミュートと目が合う。なんとなく分かる。ミュートもダメだって言ってる。でもこのままじゃあ、殺されるのは時間の問題だ。なんでもいいから、時間を
「……すす、すいません、
僕の
「たわけたこと
「サンデー大丈夫!」
手を振りほどいたのかミュートが声を上げた。
「はは、お
「え?」
「どっちからいくよ? ああ!?
団長は目を
「ぼ、僕からだ……!」
「サンデー!?」
「大丈夫、僕は少しだけ
「なに言って……!」
「気に入った! 男じゃねえか! お前らあ!
そして
「それじゃあ、いくぜえ! 覚悟を決めろ!」
「やめてー!」
ミュートの
「団長ーー!」
バチが振り下ろされるというその
「ああ!? んだよ、いったい!?」
そう
「ダリ君!」
「しくじった……」
「ダリ、大丈夫!? 何かされてない!?」
「うん……大丈夫……くそっ」
「んだあ? このガキは? お前らグルか?」
「違うよ。この2人は関係ない。僕が1人でやったんだ。タレコミも僕だよ」
「このガキ、
ダリ君を
「
「ダメ押しだよ」
「ああ?」
「そろそろだ」
「何言ってやがんだ?」
「この町の祭りが終わるんだ」
そう言ってダリ君は、低く笑い始めた。
「何、笑ってやがんだ、てめえ。ガキだろうと
「そんなに踊りたいなら! 僕が踊らせてやる!」
団長は
「
「やめて!」
ミュートの
花火だ……! 花火を松の木に
ダリ君の
爆発を受けても、松の木はビクともしないし、火が付くわけでもなかった。ただ、爆発のせいでおびただしい量の
「やばいぞ……この量じゃ……」
団長が
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