3F ビーレジーナ 3

 マフラブ魔法学院の廊下は多種族が行き交うからか道幅も広く天井も高い。ブル氏が背を伸ばし歩いてもまだ上に大分余裕がある程だ。大理石の脇に斑らに並ぶ石製の壁と木製の壁から伸びる燭台の蝋燭ロウソクの火と、宙を泳ぐ洋燈ランプの灯りが廊下を照らす。


 その光を吸い込むのは、学院の学生達が纏う艶やかな黒いローブ。黒い人波を掻き分け進む姫君たちの後ろを歩くそれがし達は大変に浮いているが、周囲から向けられる視線を一々気にする必要はない。

 

 ってか気にすると逆に浮く。だって誰も気にしてないんだもん。それがし意外見られる事に全員大変にお馴れになられているようで、何故全員初めての場所でそんなに堂々と歩けるのか詳しくkwsk


 久し振りの再会に姫君達と並んで歩くギャル氏やずみー氏を眺めながら、それがしは最後尾を歩くブル氏の隣を歩く。それはそれで人目を引くが、ブル氏の隣にいるのは城塞都市だもう慣れた。


「ブル氏は今は『王女の冠ビーレジーナ』の護衛のような感じなのですかな?」

「王都同士が同盟組んだ所為でみてぇな感じになってんなぁ。オレんとっての仕事に変わりはねぇが、城塞都市以上に狭ぇ場所だぜぇ。ソレガシはどうだぁ我が友よ。派手好きらしく派手な奴ら引き連れてよぉ」

それがしを見てよく派手好きだと言えますなお主」


 廊下に出たと同時に口元を覆ったフェイスマスクの位置を正しながら、交流会に持って来いとギャル氏の母殿に言われていた三味線のケースを持ち直す。


 改造学ランも髪もフェイスマスクも黒尽くめで、ギャル氏達と比べれば光と影だ。ブル氏はそれがしに目を落とせば鼻を鳴らし、笑うように長い三つ編みをゆらゆら揺らした。


「隣歩いてる姉ちゃん達見てから言いなぁソレガシ。人族ってのあオレん知る限り細々と隠れ住んでんのが多いんだがなぁ、オマエのおかげでオレん常識は真逆だぜなぁ? 姉ちゃん達もサレンの姉ちゃんみてぇな武人かい?」


 ギャル氏のような者が何人もいたらそれこそ困ってしまう。馬鹿言うなとブル氏の三つ編みを一度叩けば、揺れる三つ編みのリズムに合わせて足音を鳴らし、ブル氏の前で身をひるがえしたりなっち氏が後ろ向きに歩きながら被るキャップ帽のツバを人差し指で押し上げる。


「うちはレンレンと違うてミュージシャンやね。岩梨いわなし梨菜りなや、よろしゅうね巨人さん。うちはダーリンのバンド女房なんよぉー! セッションする時はうちだけのダーリンやんな‼︎」

「ほぅほぅ? 我が友の嫁かぁ?」

「そやよぉー」

「即答する勇気よ、NOTそれがしの嫁」


 冗談は選べせめて。半巨人族コロッサスのブル氏を前に第一声でよく冗談言えるな。その胆力には拍手。ただその冗談には拍手しねえ。頬を膨らませるりなっち氏からの視線を手で払う。


わたくし様は花鈴カリン=U=桃源トウゲンと申しますわ! ソレガシさんとは同じいただきを目指す盟友でしてよ!」

「クハッ‼︎ 同じいただきだぁ? 姉ちゃんも十冠目指すって?」

「あら十冠? なんですのそれは?」

「この世界で高深度の眷属トップテンの総称ですぞゆかりん氏。ブル氏は鉄冠カリプスクラウン序列五位。鉄神ブルトープ最強の眷属であり、城塞都市トプロプリスが誇る甲鉄の騎士ですぞ」

「紹介どうもなぁ、とは言え強さの序列って訳でもねぇ。そこの絡繰カラクリ騎士は序列五位と七位殴り飛ばしてんからなぁ」

「紹介どうもですぞこの野郎」


 大変運良く、それがしの力だけでぶっ飛ばせた訳でもないのに、いつまでそのネタで弄る気なのか。皮肉がもの凄い。ブル氏とは謀略と手加減込み、ブラン=サブローとはブル氏とやり合った後で尚且つチートな裏技用いての辛勝。今本気でやっても勝てる気しないし、十冠は深度以上に頭おかしい。


「そうですのね……それが貴方の目指すいただきですのね」

「まぁ、異世界ではですけどな」


 何かを噛み締めるように微笑むゆかりん氏に見つめられ、どうにも照れ臭くなり顔を背ける。全く否定されないとはっ。クララ様のようにそれ意味あんの? みたいな冷めた目で見られる方がある意味マシだ。元の世界では必要とされない強さが異世界では必要とされる。逃げた道と同じでありながら違う道を今は歩いている。それが少しもどかしくはある。


 そんな羞恥に足先付けた意識を引き戻すのは、ポタポタ垂れる小さな水音。顔を向けた先で生徒会長殿が垂れたよだれすする音。汚ったね……。


 深い笑みを浮かべながら緩々と会長殿は己が制服を抱き締めるように両手で掴み、その姿に吹き出し会長殿の両手を掴む。「あっ」と零して顔を赤らめる会長殿は何がしたい? 精神攻撃?


「ヤマァ、あてはげにもう我慢できんぞなっ。おまんとブル言うちや? 二人同時に相手せぇッ。異世界なぞ知ったこっちゃないぜよっ。アレ殴ったこたかしたがまことやき? ちゃは! よう育ったぞね! 噛ませろヤマ! あてば触れろあえろ! 服が邪魔じゃき!」

「ファッ⁉︎ 痴女の人喰魚ピラニアッ⁉︎」


 カチカチ歯を噛み合わせながら顔を寄せるんじゃない‼︎ 服も破り脱ごうとするんじゃない‼︎ 本能のままに生きる赤ちゃんか⁉︎


「落ち着かれよ会長殿‼︎ ここで痴女化したら庇う暇もなくタイーホですからな‼︎ ここは学院でそれがし達の学校じゃねえ定期ッ‼︎」

「会長会長よそよそしいぞな! 昔と同じ呼び方せっちや‼︎ したらば考えんこともないぞね‼︎」

「……昔? なんて?」

ふうちゃん」

「嘘だぁ」


 それがしが幼馴染らしい会長殿のこと覚えてないの良い事にそれがしの記憶捏造しようとしてない? それがしから風ちゃんなんて呼ぶかぁ? だってそれがしだぞ? 勝る膂力で会長殿の両手を押さえ付けるが、セーラー服の方が耐えられず、僅かに裂ける音が響くので「風ちゃん」と呼べば唇を尖らせ拗ねながら大人しくなる。


「会長殿」


 暴れる。


「風ちゃん」


 拗ねながら大人しくなる。


「風ちゃん会長殿」


 拗ねながら暴れ……大人しく……暴れ……大人しくなる。面白えな大草原。会長殿の入り切りスイッチそれなの?えぇ? それなの? 名前呼ばなきゃ寄って来ないペットか? なんだろう……素晴らしく賢いペットの相手をしていると思えば耐えられる気がしてきた会長殿の蛮行に。


「カカカっ、そん自殺志願者は誰だぁソレガシ? 勇敢なる者ドワーフか、はたまた考えなしの蛮族かなぁ?笑えるぜ」

「一応それがしの幼馴染らしい生物ですぞ。名前は野胡桃のぐるみ風夏ふうか殿。戦闘能力は寧ろギャル氏に似てらっしゃる」

「……マジかぁ、サレンの姉ちゃんに? 人族ってのあアレだなぁ、見た目とは裏腹に異様に殺人術達者な輩が潜んでんのなぁ。恐れ知らずかい? 姉ちゃんよ」

「恐れるは飢餓かつぞね。十冠? げにまっことどうでもいいちや。 強者とは馳走じゃき。あては美食家グルメやき、馳走を前に見逃すはただの大馬鹿者わりことしぜよ」

「すげぇなぁ……翻訳魔法効いてんのかぁ? ところどころなに言ってんか意味不明だ」

「方言には対応してないのでは?」


 はぁつっかえっ。翻訳魔法のガバガバ翻訳具合よ。誰か土佐弁対応版に更新してくれ。それがしでさえなに言ってるのか偶に分からないもんよ。誰に文句言えばいいの? 情報の神様とか言葉の神様?


「ハッ! うち気付いてしもてんッ、なんやダーリン方言女子の方が好きなんと違うん? うちも全力で京言葉喋ればワンチャンあるんと思わへんかゆかりん?」

「そうですわねぇ、同じ殿方として勘助さんとあられさんはいかがですの?」

「俺は別に気にしないな、喋り方なんてなんだっていいだろ」

「俺も別に気にしないな、ふっ、美人ならなにも問題ないぜ」

「お主には問題ありますぞ多分」

「てゆうか隣にソレガシいるんだから直接聞きなさいよりなっち。その鈍感ゴミ屑太郎には本気で蹴らなきゃ通じないわよ? マグマに身投げするような奴だもの。頭回し過ぎてどこかイカれてんのよ」

「ゴミ屑太郎は草。クララ様の言葉のナイフ鋭過ぎない?」


 ワンチャンってなんのチャンス? 蹴らなきゃ通じないって喧嘩の話? これ以上それがし苛めて楽しいか? ギャル氏に会長殿と時折なに言ってるのか分からないのが二人もいるのに三人に増えようとしてんじゃない。翻訳魔法が息してないんだよあの二人。あぁほら騒がしくするから、召喚魔法宜しくギャル氏が振り返っちまったぞ、


「なんの話?」

「ソレガシの女の好みの話よレンレン」

「へぇー、どんなの?」


 そんな話でしたっけ? 方言の好みみたいな話じゃなかった? キラーパスが凄えわ。クララ様の横顔をうかがうが、鉄仮面を被ったのか表情筋が死んでいる。それがしに突き刺さるギャル氏の視線から隠れようにも、広過ぎる学院の廊下には逃げ場が存在しない。致し方なし。


「サモトラケのニケ的な?」

「は? サーモンと虎がなに? ソレガシたまになに言ってんかマジ意味不だわ、今日の昼食の話?」

「なんでや」

「ど、同志……首のねえ女の子が好きなの? デュラハンチック? レベチだぜぇ……」

「フォーカスする場所よ」


 首から上の話はしてねえんだわッ。流石ずみー氏には一発で通じるが見る場所が違うわ。首から下の話だわ。ずみー氏のおかげで周囲の女性陣が軽く引いてんだけど? 分かった。それがしが悪かったわ。もう許してくれよ。もっと分かりやすい例え出すから。


「ミロのヴィーナス的な?」

「ど、同志……腕のねえ女の子が」

「もういっそ殺せっ。それがしにどうしろと?」

「もう十分でしてよ。ソレガシさんの好みは分かりましたわ。これは少し困りましたわね?」


 困ってんのはそれがしだわ。ゆかりん氏は何を理解したの? ずみー氏のおかげでそれがしがリョナ好きみたいな風潮になってんだけど? 嫌だわそんなの。まっちー氏とグレー氏はそれがしの肩に手を置くんじゃねえ。なんだその手は? 哀れみはいらんぞッ。


「てゆうかソレガシのタイプとかどうでもいいし」

「聞いてきたのお主なんだけど⁉︎ じゃあギャル氏のタイプはなんじゃろな‼︎」

「ハァ? 絶対言わねえわ、マジない」

「なんでや⁉︎ 等価交換じゃないんですかなここは‼︎」

「ソレガシ、そろそろ声量を落とせ。もう着くぜぇ?」


 ブル氏に怒られたわ。気に入らねえわぁー! それがしだけ怒られるとか世界が優しくない。


 学生達の人影消え去った広い廊下の石壁に張り付いた装飾の凝った木製扉が聞かずともそれが入り口だと告げている。金色の装飾が散りばめられた触れるなかれと言わんばかりの威圧的な扉の取手を迷いなくチャロ姫は掴み引き開ければ、見慣れた顔が一人立っている。猫耳と四本の細長い尻尾を揺らす男装の麗人。マロニー=ホルスバーンが。


「お待ちしておりましたお嬢様とその友人方。長旅ご苦労様でございます!」

「マロニー!」

「お久し振りでございますお嬢様! トート姫様のご配慮で『王女の冠ビーレジーナ』の使用人としてお嬢様をお待ちしておりました。お体は大丈夫ですか? 冒険のお話を是非ともお聞きしたいです」

「……ありがとねトート。うん、楽しかったよ。ソレガシが家に泊めてくれたしね。夜間都市の屋敷みたいなんだよソレガシの家。枕投げとかしちゃったり」

「そうですかソレガシ卿が……ありがとうございます」

「痛たたたたッ⁉︎ これありがとうって思ってる⁉︎」


 寄って来たマロニー殿が両肩に手を置き感謝の言葉を口遊んでるが、肩からメキメキ鳴ってはいけない音が聞こえるんですけど⁉︎ ダルちゃんに手とか出してねえよ‼︎ ダルちゃんのセコムマジで怖いッ。誰も助けてくれねえしッ‼︎ それがし見えてる? 透明になってない? なんで全員それがし無視して談話室の中に我先にと入ってんの?


 少ししてマロニー殿も満足したのにそれがしの肩から手を放し、身をひるがえ化猫族ケットシーの背を追ってそれがしも談話室に踏み入り小さく吐息を零した。


 広く質素でありながら、壮麗な空気を孕む円形の空間。臙脂えんじ色の絨毯が床には敷かれ、部屋の奥に暖炉が一つ。その両枠を天井から垂れ下がった紋章旗。左右に四つずつある紋章旗に刻まれた紋章は、眷属の紋章ではなく各大陸の王家の紋章で間違いない。


 暖炉の前に置かれたソファーには人影がなく、姫様方の姿は見えないまでも、零した簡単の吐息は漂う異様な緊張感にすぐに喉奥へと引っ込んだ。影が伸びている。部屋の端、又は天井から五つ。それぞれ姿見えずとも気配がある。檻に入って来た獲物を観察するような視線に鳥肌が立つ。


 天井を見上げればシャンデリアの上の影に潜む二つの影。揺れる八つの獣の尾と翼から平原都市と空中都市の姫君達だろうと頭を回していると、こっちだとそれぞれの影の主を気にするなとばかりにチャロ姫に呼ばれる。


 示されるのは、床から迫り出したような円形のローマ風呂を一部切り取り置きましたと言わんばかりの一画。「来たわよ」とトート姫が水面を指先で叩きながら告げれば、ゆっくりと一つの影が浮上してくる。


 水面から音もなく伸ばされた白く透き通った……いやマジで半分透けた手が石製の縁に置かれ、水上へと僅かに頭を覗かせた。水と一体化したような長く薄い翡翠ひすい色の髪。瞳の色も睫毛の色もまた同じ。全体的に色素薄い顔を半分ばかり覗かせて、ちゃぽんと水音立てて再び水の中へと潜水した。なんでや。


「相変わらずの引き篭もりが。ダルカス、湯を沸かせ。王族の癖に人見知りなど救いようもない。ドキドキさせてやろうじゃない?」

「そりゃドキドキもするさ。茹でられもしたらね。はい着火」


 迷わねえな……。誰が止める暇もなく、ダルちゃんの指先から放たれた火が水面に落とされる。白い湯気を上げて湯立つ水面。数秒と経たず湯立つ水面は、次の瞬間明らかに内包する水量を超えて弾け、熱湯の雨がそれがし達に降り注ぐ。


「ファァァァァアアッ⁉︎ 熱っつッ⁉︎」

「ちょぉッ⁉︎ 着替え持って来てねえんだけどってゆうか熱っつい⁉︎ 熱っち⁉︎」

「スケッチブックがスケスケになっちまうぅッ⁉︎」

「ソロは水神の眷属でな。しかも特別だぞ?」

「呑気ですかなチャロ姫は⁉︎」


 熱湯に雨を受け床を転がっていれば、ソファー足に当たり動きが止まる。そんなそれがしの顔にペトリと触れる冷たく濡れたモノ。ローマ風呂の中から飛び出しソファーの背凭れに腰掛けたソロ姫の魚の尾の先がそれがしの顔を撫ぜる。


 三日月型の尾を辿り身を起こせば、全貌を露わにした人魚族マーメイドの姫が一人。髪色と同じ薄く透き通った翡翠ひすい色の鱗に包まれた尾を揺らし、水気を払うように肌に張り付いた髪を手で払う。肌に吸い付いた薄手の羽衣のような服に包まれた胸元に刻まれているのは、泡を寄せ集めたような小さな丸が重なり並んだ水神の紋章。刻まれた深度は二四。


「ソロは水神の眷属筆頭、十冠の序列八位。海冠マルクラウンにして人魚族マーメイド稀代の変人だ」

海冠マルクラウン……それは……どうもですぞ。ブッフォ⁉︎」


 立ち上がって頭を下げると同時に魚の尾がそれがしの頬を横に叩いた。なんでぶったの? 痛った……頬を摩りながら目を向ければ、ソロ姫は澄ました顔でそっぽを向く。最初魚の尾に見惚れ気付かなかったが、よく見れば口元をガスマスクのような物で覆っている。


人魚族マーメイドは己が歌声を誇るものなのだがな、ソロは出し惜しみ過ぎて喋ろうとしないのだ。曰く凡人に己が声を聞かせるだけの価値がないなどと吐かすのよ」

「それって眷属魔法使えないどころか会話すらできなくね?」


 何故自分から謎縛りしてんのこの姫様? ドMなの? なんで見た目良い奴らはそれを帳消しにするかの如く自ら反抗すんの? 思わずチャロ姫の返事から敬語が抜ける程に引いていると、「問題ないわ」とトート姫が一枚の紙を渡してくれる。


「モールス信号で会話できるわよ?」

「覚えろと⁉︎ わざわざ⁉︎ 嘘だぁ⁉︎ ちょっとソロ姫様? 斜に構えてないで会話ぐらいブッフォ⁉︎」


 ビンタされたわ……尾鰭じゃなく今度は手で……。仕事が一気にクソゲーになりやがった……。大した人魚姫だよマジで……。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る