今回、言葉の選び方が、何処をとってもいつもに増して素晴らしいです。
母と夜風を同時に失ったことは悲痛な出来事でしたが、それ以前に素晴らしい思い出がたくさんあった。それこそ失くしちゃいけないものですね。
そして狗狼は、命の恩人だったんですね。ずっと守ってくれていた。父親に近い存在なのかもしれませんね。
作者からの返信
すずめさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
お褒めの言葉、ありがとうございます<(_ _)>
今話で狗狼は嘘を吐いていたわけじゃないんですが、菫のお母さんと夜風の記憶を奪うことで引き摺られていたものも同時に返ってきました。
狗狼の立場的に扱いの困る感情もそこにあったわけですが、記憶を失くした菫にも予想だにしないものということで、心情描写を念入りに行いました。
今回と次回辺りがこの物語のクライマックスなので、そのように伝わっていれば嬉しいです。
いつか海を見たいと言っていた菫さん、膨大な感情の海を先に心に得てしましました。大変なことをこれまでは受け止めきれなかったであろう、決められない子だった菫さんが、一つ、過去を引き受けることに耐えている。小さな菫の花が懸命に生きていたい、愛しているものを手放したくない、遠い記憶を結び付ける中で、葛藤があったであろうに、私は、強くなったね、と言いたい。恋愛の感情を表すのに、もっと会いたいよりも、もっと、もっと会いたいの方が本音だろう。その声を出して、今――。
作者からの返信
こゆきさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
心象世界のお話なので、伝わるかなと心配している回です。
菫へのたくさんの気持ちを言葉にしてくださって、ありがとうございます。