第3話





彼は普通に大学を出た。

彼には現実が見えていた。

女はイケメンで金持ちにしか

尻尾を振らない、振らなくなる、ゲスな生き物だと。

彼はなんとなく企業して金を稼ぎ、常に女がいた。

そのなかで彼は自分の世間からの価値と他人を比較し見下すようになった。

そんな時、事件が起きた。

車で人を殺めてしまった。

その時、初めて気づいたのだ。












自分が社会に必要とされているという実感を。




お金は減った。

でも、払えば許してもらえる。

無かった事にしてくれるという事自体が、

自分がこの社会にとっての歯車であり、

自分の価値が普通とは違うという事を

俺に実感させたのだ。

そして今宵、幾度と明かしてきた罪を

'位の高い人間' と理解し、




"ひき殺した男の妻を寝とる"

という禁忌に近い行為に移そうとしたのだ。


自分から連絡したのだ。

「今日会える?」と

すると返事が返ってきたのだ。


「えぇ」


彼は腹を抱えて笑った。

簡単な人生に。







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そして今に至るというわけだ。



橋間はこの状況に混乱していた。

目の前で女が血を流し倒れ、自分は知らぬ間に血のついたナイフを握っているという事は

初めての体験だった。

そして考えた。

ここにいてはまずいと。

目の前の女が事前に警察などに連絡してない可能性は薄いと。

とにかく逃げる事にした。

1番まずいのは現場にいて直接殺ったと思われることだ、と。

橋間は逃げた。




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30分ほど経ち、

橋間は少し離れた公園のベンチで、座って携帯電話で電話をした。

「おい、もみ消しを頼む。あの女が倒れていて、恐らく今救急車とか警察とかが来ている。え?あれだ。事故った相手の妻だ。」ピッ

電話を切った。

すると

「貴方、橋間健太さんですか?」

と警察官が聞いてきた。パトカーが3、4台止まっている?

俺は不審感を抱いた。それとともにもう一つ

頭に浮かんだことがあった。


[このナイフだけは死守しなければ]と。


この状況でこのナイフだけは

絶対に渡してはいけないと。

警察官の人は言った。

「現場にこれが落ちてたんですよね」


それはオレのメモ帳だった。

「中身を見ると、免許証が入っていてですね、その顔と照らし合わせると、、貴方が橋間健太さんかなと。署までご同行願います。

ってちょっと止まりなさい!!」



俺は走り出していた。

逃げ切れる保証はあるのかと。

でも署まで行ったら確実に胸の裏のポケットに隠してあるナイフがバレると思ったら走り出していた。



すると前方に知り合いの悪友の後輩がバイクに乗っていた。

「兄さん!どうしました?」

「追っかけられてんだ、乗せてすぐ発信してくれ!何処でもいい!!」

「OKっす!!」

俺はなんてついているんだ。


そして俺を乗せたバイクは静かに走り出した。






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「ありがとな」とおれは言って後輩と別れた。


俺は路地裏に座り込んで一息ついた。


「ふぅ、、とりあえず逃げ切ったぞ。

……フハハハハァア!!!!!


っぅあ、、。」



痺れが走り、

その場に倒れ込んだ。































「残念だったな


橋間健太。」


奴は突然俺の目に映ったのだ。

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映ら-れない殺人者:killer リリリサスバー @sign0960

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