後悔すると分かっていても止められないのが、興味。それは人を誑かして魅了されるように惹きつける不思議な力なのかもしれません。
興味本位で軽はずみにも廃屋に足を踏み入れてしまった、美律と真緒。
ふらりふらりと廃屋の奥に招き入れられる二人は、戦慄の迷宮に迷い込んだ子猫も同然。引き返すことすらもできず、震える身体を寄せ合ってひたすらに怯えるしかないのです。汽車ポッポの形で……。そこに終止符を打つように恐怖の使者が確実に二人に忍び寄ってくるのです。ツカツカと急かす足音を立てて……。
無事に廃屋から脱出できるのか、果たして二人の運命はどうなるのか。
結末を目にした時、『……あれ!?』きっとこの疑問が浮かんでくるでしょう。是非、その目でお確かめください。
作者様の実話をもとに構成されたホラー物語。リアリティある軽快な描写が読み手をグイグイと物語の結末まで誘います。