私はどうしてアメリカにいる?
月夜公
第1話 今の私
前書き
千夜はぐったりと疲れていた。なにせ、陸上部の試合が迫ってきていて、部活の時間が延長されたからだ。
何回水を飲んでも取れない疲れってあるでしょ?
幾ら何でも中学生が運動できる時間って限られてるでしょ?
先生、厳しすぎ。
まあ、走るのは好きだけど!
千夜は自分の前に空中画面を出して、ベッドを準備するよう AI に伝えた。
ここは2320年の東京。私、水鳥 千夜、は風笛中学校の2年生。
私、シャイなんだけど、陸上部では結構注目されてる方なの。
自分で言うのもなんだけどね、短距離がめっちゃ得意なんだー。
100mを10秒67で走れるからね。エヘン。
将来はオリンピックに出たいって思ってる。
でもクラスでは目立たないしおとなしい方。
休み時間はずっと本読んでる。ファンタジー最高!!
勉強はね、社会と音楽以外は成績が悪い。
英語は小2レベルだから。
まあさ、日本でずっと暮らすんだし、英語なんて必要ないよね?使わないといけない時は空中画面の自動翻訳機能使えばいいし。
あ−この時代に生まれてきてよかった。他の時代なんて嫌だよ、便利じゃないし。
江戸時代までは絶対住みたくない。江戸時代って楽しそうだけど、実は以外と苦しい生活だったらしいし江戸も却下。
明治からは戦争があるしダメ。
平成はいいけど、AIがまだまだなんだよね。
令和はそこそこいいけど、新型コロ....なんとかとかいう病気が結構流行ってたらしいし。
令和以降はいいけど、どうせなら空中画面が開発されて、普及した頃がいいから、やぱり「今」がいい。
空中画面がない時代の人ってどーやって暮らしてたんだろう。
空中画面があれば、手ぶらで外行っても、心の中で念じれば、画面が目の前にぱって出てきる。インターネットを使うこともできるし連絡もできる。
まあ、とにかく、私は幸せだよ、便利な時代に生まれてきて!!
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