1-1:不機嫌な神様と忌み子少女

「なんて、お前は可笑しい見た目なんだ」


ふと、備え付けのベッドで横になっている時いつも自分へとかけられている言葉が脳裏によぎる。

突然だが私の見た目は、ほかの人と少し違う。

いや、かなり違う。


みんなは黒の奇麗な髪にくらべて私は白銀の髪。

みんなはきらきらとした奇麗な黒目なのに私は虹色。

そして、他の人には無い頭に生えたツノと目の中にある黄色の星。


そのせいなのか、みんな私をいじめる。

殴ったり、蹴ったり、唾を吐いたり。

そして、自分が今いる小さくて臭い窓のある部屋から決して出そうとない。

私は一度だけ殴りに来た人に聞いたことがある。


「なんでは、私は普通の女の子じゃないの?」


そう聞いたとき殴りに来た人は大きな声で笑い、すぐに教えてくれた。


「お前は普通じゃないから。」



その時、

外から甲高い女の子たちの笑い声が聞こえてきた。

私は、少し背伸びをし外を見てみると奇麗で色とりどりの着物を着た女の子たちが幸せそうに笑っていた。


まるで、私を嘲笑うかのように。


ちょうどドアが開く音がした。

恐らくまた私を殴りに来た誰かだろう。

そう思いながらゆっくり後ろを向くと、悪魔のような顔をした男が立ち間髪入れずに殴りかかってきた。


痛い。


そんな感情もいつもどおり殺し、ただこの地獄の時間が過ぎ去るのだけを待ちつづけた。

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かみさま物語 紙袋猫 @nekonomiya

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