「私は生まれてきてもよかったの」
そんな疑問を抱いていた半龍の姫シルヴィアが黒龍王シュラや白龍王の息子イーラに支えられながら成長していく物語であり、彼女だけでは決められない危ない橋を渡る恋物語でもありました。
シルヴィアがどのように生きることに価値を見出していくのか注目しながら読んで頂きたいです。
壮絶な展開が次々やってくるので読者も心を揺さぶられます。
本作は心情描写で物語に入り込ませてくる作品で、痛みもその分強いですが、その後に舞い降りてくる歓喜には込み上げるものがありました。
もうみんな幸せになってお願い!と途中から必死に祈っている私がいました。
それくらい気持ちが入るほど「生きる」姿を魅せてきます。
複雑な問題が絡み合う中で理想を追い求めるのは難しい。そんな状況でも必死に生きる姿が美しかったです。
あとシュラがかっこよくてめちゃ好きです。
切なくも輝く様々な恋と愛の模様を是非ご覧下さい。