『小さなお話し』その212………『はとさぶろの本懐』その2

やましん(テンパー)

『はとさぶろ討ち入り』 その壱

 引き続き


   鳴り物………ねこママ


   語り…………やましんさん



 《ねこママが、遅刻したため、鳴り物が鳴りません。》

 


 あ、さて、やましんさんちの地下に潜伏しながら、ひたすらばか騒ぎを演出してきたはとさぶろでありました。


 しかし、とうとう、その日がやって来たのであります。


 霊聖20年12月14日。


 この世界は、まさしく、審判の時を迎えたのであります。


 人類は、しばしば、この世が終わりを迎えるという、それぞれの予言や言い伝えや解釈に翻弄されて来たのでは、ありますが、これは、特に、終末というわけではありません。


 たまたま、宇宙ごきが、地球の正式な支配を宣言したのが、この国においては、霊聖20年12月15日午前0時であったのであります。


 したがって、『はとさぶろ事件』は、歴史の筋の中では、まったく、なんの問題にもならないくらいの出来事に過ぎなかったのであります。


 にもかかわらず、これが、興味深い事件となったのは、ひとえに、ねこママの活躍によるものでありました。


 つまり、二重スパイ、いや、三重、四重スパイだったねこママが、人類だけでなく、地球ごきやら、地球ネズミやら、地球ねこなどの、各種マスコミなどを、まさに、総動員させて、世界に知らしめたことが、その、要因となったのでありました。


 これが、歴史をひっくり返すことになるとは、神ならぬ地球の生物のみならず、宇宙ごきでさえ、想像もしなかったのでありました。


 ここに、歴史の流れが分離する、その、まさに、その、ポイントが訪れたのでありました。



 さて、はとさぶろ率いる僅か6騎と、上側動物園に収監されていた、やましんさんなどの人類はじめ、さまざまな生き物たち、約5000体は、ねこママの部下の手引きで脱出し、裏政府幹部、鷹綺羅門戸之介禿鷹の屋敷を目指したのであります。


 おりしも、師走の雪が、また、激しくなってきていたのでありました。

        

     よ❗にゃ、べべん❗ 😸



           つづく  


  ・・・・・・・・・・・・・・・・


 


 


 

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