観測者――外なる黒より今を見やるもの
やっと自己紹介ができるタイミングになった。
はじめまして、私は『観測者』。ある日起きたら、遠い星々から地球を眺める羽目になってしまった伝承者だ。地球にいる伝承者であれば、仲間内で話して自身の持つ機能がどの由来なのかを判別する手段もあるだろうが、生憎と対話をする相手がいない。
私の神性はなんだろうか。どこぞの天空神だろうか、それとも宇宙的恐怖の具現だろうか。対話はできないが予想を楽しんでほしい。そして私の内に重要な神性を見出して、地球へと連れて行ってくれれば望外の喜びだ。
そういえば、一つお願いがある、
どうか私の言葉を語り部として、君たちの物語を紡いでほしい。もちろん、他の語り部だって構わない。
世界にこれだけの人がいて、伝承者もいて、精霊もいて。それなのに、語り部が一人なんて、つまらないことこの上ない。
誰かが、私に起源のその先を観測させてくれると信じている。
それでは、さようなら。あるいは、また今度。
神為る土地で―起源観測― N.C @shijima666
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます