夕にて蠢く
ギヨラリョーコ
夕にて蠢く
8月4日の夕、溶けるような夕暮れの中で雲條の街は赤く蠢きはじめる。
商店の黒ずんだビニルのひさしには赤い提灯がずらりと吊るされ、普段には地元の者が時折通るばかりの通りにはどこから湧いたのだろう、人だかりがそこここに出来上がる。彼らは屋台を囲んでいるのだが、その屋台は骨組みから暖簾から赤く染め抜かれ、また囲む人々も示し合わせたように赤い着物や赤いシャツを身につけている。
くすんだ灰色だった雲條の街が、燃え上がるように赤くなる。だが雲條の赤は火の赤ではない。耳を澄ませばざわめきと客引きの声の奥、あちらから、そちらから、水の跳ねる音が聞こえる。少女のいやに長い着物の帯がひらりと翻る。
赤い人々は街の底を、ゆっくりと餌を求めて回遊する。
雲條の赤は金魚の赤。8月4日、雲條の街では、奇祭「金魚祭」が始まる。
「この時期だけですよ、雲條にこんなに人が集まるなんて」
吹田氏の甥御は人混みの中を苦労して先導してくれながら、どうにかこうにか私と会話をしようと声を張り上げた。
今年で18、大人の男というにはどこか邪気のない甥御の着物も濃い臙脂で、それに丹色の帯を締めており、ともすると行きつ戻りつする赤い群衆に紛れて見失ってしまいそうでもある。
ただ私も私で吹田氏のご内儀が誂えてくれた金赤の浴衣を着ているのでおあいこだろう。こんな祭でもなければ、とてもいい年の男が着られるようなものでもない。雲條の金魚祭では、黒や青など着ては金魚掬いの黒出目金よりよほど浮いてしまう。それはならない。雲條の金魚は赤と相場が決まっている、らしいのだから。
津々浦々に金魚の祭りは数あれど、ただ一つ雲條の金魚祭が「奇祭」と呼ばれるその所以の一つが私にも漸く呑み込めた。
三つの理由故、雲條の祭は奇祭と呼ばれる。この、執念さえ感じるほどに人も道も染め抜く赤さは第一に挙げられるだろう。
すれ違った男の着物が赤い。女のスカーフが赤い。少女の簪が赤い。商店の窓から向かいの家の樋まで渡された提灯の光が赤い。『射的』と白抜きで書かれたのぼりが赤い。大道手品師の敷く絨毯が赤い。
視界の中であらゆる赤い色彩の微妙な違いがちらちらと混ざり、遠い鳴り物の音と熱に浮かされたような無数の話し声にふやかされた私の頭は、赤い浴衣ごと群衆に溶けていくのではないかと思われた。ぼうっとしていた私を目覚めさせるように甥御が再び声を張り上げる。
「叔父貴の屋台は毎年混みますからね、先に叔父貴に挨拶してからよそを見て回りましょう」
「しかし凄いね人波が。やはり初日が1番混むものかね」
「ええ、最終日も混みますけども一等は初日でしょうね……初日は神輿が出ますから……おっと失礼」
避け損ねたのだろうか、甥御が少女に頭を下げる。緋色のワンピースの少女は、蘭鋳だろうか、ぽこんと丸い頭を持つ金魚を象ったヘリウム風船が通りすがりの人に絡まないかと心配らしく、気もそぞろに頷き返して、飴細工の屋台を目指す流れに乗っていった。
精巧にも尾を模したビニルの赤い吹き流しが揺れるそれをぼんやり目で追っていくと、行き着くのはやはり屋台であった。幾重にもなる人混みの奥に、ペンキで赤く塗られた机があり、その上には十ほどなにやらきらりと光るものが串に刺して立ててある。久しく見ていないものだが、すぐにそれとわかった。飴細工だ。
赤い提灯の灯りをぬらぬらと照り返す飴はやはりというか全て金魚の形である。琉金らしく体は丸く尾はひらりと作られている。しかし金魚とはこんなにも鮮やかな紅色だったろうか……作り込まれて茫とした金の縁取りを持つ目と比べ、その赤く滑らかな体は鮮烈に赤く、それでいて奇妙にぼやけたような印象を得た。
甥御はちらとだけそちらを見やって得心したように頷く。
「飴ですか、あれも綺麗ですよ、後で寄りますか」
「ああ、いや、いいんだ」
「色々見て回らないと損じゃありませんか? 折角遠くから来てくだすったのに」
彼の言うことももっともである。この東京から特急列車と鈍行を乗り継いで5時間ほどの旧炭鉱街にやってきたのは、ひとえにこの祭を見たいがためだった。前の職場で懇意になった吹田氏がこの街の生まれということも手伝って、文筆家業の長い夏、そのうちの一週間を吹田氏の実家に間借りして過ごすことになったのだ。
「何か祭についてご本でもお書きになるんでしょう」
「そういうわけじゃないさ、単なる旅行だよ」
「ちえ、作家先生のご本になるんだと思ったのに」
甥御の落胆は微笑ましかった。文筆といえども私の専門は小説や旅行記ではなく書評である。
「よし、よし、君が将来作家なんぞになったら一筆書いてうんと持ち上げてやろうじゃないか」
「そんなら何か書いてみましょうかね」
「この祭について書いたらいいじゃないか、格好の題材だ」
「祭ですか」
ふっと甥御の口調が遥か遠くに向く目線に寄り添うそれになり、すぐに誤魔化すような笑いに変わった。
「まあ僕には難しい話です、しかし作家にせよ何にせよ、上等なものになりたいものですね」
その笑いは少しばかり気にかかったが、押し合いへし合いしさざめき合う人波の中、嗅ぎつけない何かしがの肉の焼ける匂いの中でその気掛かりもやがて吹かれて消えていった。
人混みを掻いていく我々のその脇、かんかんと鐘を鳴らしながら
「似顔絵ぇ、似顔絵いかがかね」
莚の奥には粗末な木の椅子が置かれていた。あそこに客を座らせるのだろう。気もなくそれを眇めていたもので、その椅子と男の陰に隠れるように痩せた女が蹲っているのをみとめた時にはひどくぎょっとさせられた。
丹色の半分褪せた浴衣の女が、身を低くしてがさがさと紙を集めている。あれが件の似顔絵だろうか、いや、しかし――
「中村さん?」
甥御が私を呼ぶ。奇妙に青ざめた私の顔を見て、人混みに酔いましたかと的の外れたことを言いながら指し示した先には一段と密な人混みがあった。
「あれが叔父貴の屋台ですよ。もう大分混んでいますし、裏から回ってしまいましょうか」
「ああ、ああ、そうかね、いやしかし、それでは商売に差し支えないかね」
「その辺りは叔父貴が気を利かせますけどね、お加減本当に悪そうじゃないですか、帰りますか?」
「いや、大丈夫さ」
「そんなら良いですけど……」
甥御は首を捻りながら人だかりを避けるように、と言っても通りいちめんが人だかりのようなものだから結局は人を掻き分け掻き分け、すみませんすみませんと誰へともなく呪文のように謝りながら屋台の裏手へと私を導いていった。
私はほとんど機械的に頭を下げながら、頭の中を散らばっていく紙を追いかけていた。痩せた女の腕ががさりとそれを引き寄せていく。そこに朱のインキで描かれているものは、艶やかな着物を着た体の、つるりと丸く、赤く、鱗のある、ぎょろんとした目玉を持つ魚の頭であった。似顔絵いかがかねぇ、と頭をよぎるこの声は、はて私が今実際に聞いているものなのか――
「おぉい叔父貴、中村さん連れてきたよ」
はっとすると、すでに人ごみの一番の壁は抜けており、屋台に脇からもぐりこむまさにそのところだった。
甥御の声に振り向いた吹田氏もやはり朱色の法被に同色の鉢巻を締めていた。芯から親しげな笑みを浮かべてくれるその顔は、一緒に東京で働いていたころよりも、当然ながら皺が増えていた。彼は毎年夏の、祭りをまたぐ二週間をこの街に帰り、祭りを手伝って過ごすのだそうだ。
「やあ中村さんお久しぶりです」
「いや、お変わりないようで何より……」
ぐ、と喉元から出かかった呻きを抑えるように私はぎこちなく微笑んだ。彼の手元の薄っぺらな、やはり赤く着色された発泡スチロールの器の中身をなるべく見ないように努めていたのだが、しかしそれは甥御の悪意無い所作でぶち壊しにされた。
「ほら中村さんこれですよ」
椀の底に、申し訳程度に水が溜まっている。その中に浮かぶことさえできずに、折り重なるように寝かされている、その、背から腹にかけて濃い朱から白へと移り変わっていくいやに鮮やかな胴だとか、扇のような薄い尾びれであるとか、虚ろに黒い眼であるとか、それはやはり、私がどんなに理解を拒んだところで金魚であった。目への刺激に遅れて、つんとなじみ深い酸の臭いがした。水だと思ったのは酢であったらしい。
「酢漬けはねえ、いいですよ。焼くより色もうんと綺麗に出ますし、小骨も柔らかくなりますから」
ご丁寧に楊枝までつけてそれを差し出してくる甥御に対して返す言葉もなく、するとやはり先ほどの匂いのもとで焼かれていたのも、と半ば逃げを打つように考えていると、吹田氏も甥御もいよいよ私の具合が悪化したものと解釈したらしい。
「やっぱり気分がすぐれないんじゃないですか」
「人混みがよくないんだろうさ、これでも昔に比べたら人はうんと減ったものだがね。おい、中村さんをちょっと休ませてやれ、こっちは手が離せないんだ」
「そんならうちに帰るより神社かどこかに出たほうが近くていいや……歩けますか?」
弁明も面倒だったのと、私がそうしている間にも甕から椀に杓でもって掬われて200円で売られていく酢漬けの金魚を眺めているのも説明しがたい気分の悪さをもたらしたのも事実だったのとで、黙ってうなずくと甥御は片手に椀を持ったまま私を引いて商店と商店の隙間から人のいない裏通りへと出てくれた。
そのときにすれ違った、洒落た赤ブラウスの若い婦人の頬に、まるで金魚のそれのように赤い鱗模様が描かれているのがいやに鮮やかで恐ろしかった。
一歩祭りの喧騒から離れてしまうと、そこはいっそ苦しくなるほどにしんとしていた。熱気も、自分たちの下駄以外には音を立てるものもない、灰色にひび割れた箱のような建物ばかりみっしりと並んでいるが、いよいよ人も住まないだろうというほどに壁がひび割れたものや窓ガラスが割れたものがあたら目についた。夕の最後の煌々とした陽を吸い込んで、長年こびり付いた煤は灰色の街路を病み衰えた顔のようにしている。
「驚きましたか」
甥御は私が何かを言う前から、言い訳をするようにもの寂びた笑みを浮かべながら言った。
「それこそ叔父貴が僕くらいのころには、まだ人も多かったらしいですけどね、そうは言ってもそのころにはもう炭鉱も枯れかけてたと思いますよ……今祭りに来ている人は大体が雲條の生れか、父母が雲條の出の人ですけども、7割かそれ以上は叔父貴と一緒で祭りの終わりとともに帰っていきます。そのせいだか皆祭りとなると自棄のようにはしゃいでしまうというか……ちょっとはお加減よくなりました?」
「そう、そうかね、いや、申し訳ない、実を言うと具合が悪いんじゃないんだ、ただあの金魚の酢の物にちょっと驚いてしまっただけなんだ」
「あらま」
そういうと甥御はくすくすと笑って、椀を私の前に差し出した。
「相済みません、祭りにいるのは身内ものばかりだから、そういうことを言われるのは初めてで。確かに普段は食べませんものね、でも鮒やら鯖やらとそう変わったものでもないですよ、どうです一口」
「いい、いい、君が食べたらいい」
甥御は一瞬眉を下げたが、役得と割り切ることにしたのか何のためらいもなく楊枝で金魚の膨れた腹を刺すと一口に頬張った。酢漬けになったせいで不自然に瑞々しい色の尾が口の端からはみ出している。思わず目を足元にやりながら非礼をごまかした。
「しかしこれで奇祭と呼ばれる所以も分かったがね、して、もう一つ聞いてもいいだろうか」
「なんでしょう」
ぱりぱりと明らかに硬いものを噛む音をさせながら甥御がうなずいたのが分かった。
「金魚祭りというと他所でもやっているが、あれは養殖業が盛んだとかそれなりの縁があってやるものだろう、雲條にもそういったものがあるのかね、私は全く聞いたことがないんだが」
「無いでしょうねえ」
何らかの、奇祭の名にふさわしいような奇想天外、及びもつかない逸話を期待していた私は、甥御のそのあっけらかんとした言葉によって密かに仰天させられた。
「すると、何のゆかりも無しにこれだけの祭りをしてるのかい」
「縁があるから祭りをするんじゃなくて、祭りが縁なんですって」
それはごく当たり前な思考停止の気配がする伝聞調だった。お雛様は早く片付けないとお嫁に行き遅れてしまうんですって。どうして? さあ。
「金魚じゃなくてもよかったんだと思いますよ、狆でも、朝顔でも、人が手を入れて綺麗に設えたものなら、何でも」
「どういうことだい」
「そのまんまの意味ですよ」
向こうの通りから、一層甲高い笛の音が聞こえてくる。甥御の顔がぱっと明るくなった。
「中村さん、神輿が来ますよ。むこうは人混みを来ますから、今ならまだ神社に先回りできます」
「ちょっと、ちょっと待ってくれ、さっきの話は」
「そのまんまの意味ですよ、僕たちは綺麗なものなら何でもよかったんですよ。金魚が一等気に入ったって言うだけで。僕が祭りを始めたんじゃないですから、そのあたり本当のことはわかりませんけどね。でもみんなきっとそう思ってますよ」
がらんとした灰色の街を、甥御は気持ち速足に先導していく。赤子か猫の鳴くような甲高い声と、何かをぶつような音がしたきりもう、二人分の下駄の音しか聞こえない。
夕日の中で燃え尽きていくようなあばら家、もう売るものも持たない店を抜けていく。もうとっくに炭鉱は閉じているのに、真っ黒な煤が何か大きなものの影のように通り全体に染みついている。歯は抜け、静脈が浮き出し、昔についたシミの抜けない、醜く老いさらばえた街だった。そしてその体を一秒でも持たせようとする血液のような赤色が、一本向こうの通りでどろどろとわだかまりながら蠢いている。
不意に林のようなものが見えた。そしてここに来るまで木なんて一本も見なかったということに気づいたのだ。ふと振り向いた。日はもう沈みかけている。まばゆいばかりの光の中で、惨めなほどに何も持たない街であった。
甥御は丹塗りの半分剥げた鳥居をくぐると、脇の、彫られていただろう字がほとんど消えかかっている小さな石碑に腰を下ろした。私はそんなことをする気になれなかったが立っているにもくたびれていたので、観念して横の草っぱらへと腰を下ろした。見る限り本殿はとても手入れがいいとは言えず、柱も壁も薄汚れて瓦が2,3落ちているといったありさまだった。
「金魚と縁を作って、それでどうするんだい」
私の問いに、甥御はとうとう、またその話かと言いたげな顔を見せたが、しかし律儀に言葉を探してはくれた。
「縁を作って、祭りして、食って、飲んで、それで」
甥御のそのさまようような物言いは、先ほどのどこか遠くを見るような笑みに近かった。
「そして金魚に成るんじゃあないですか」
甥御の口に、もう一匹金魚が放り込まれる。つんとする酢の匂いと、生きてきた時よりも鮮やかな体。かくあれかし、の理想の美、理想の赤色を何のありがたみもなさげに甥御は咀嚼していく。一口にいくにはどうも大きいのかどうしてもはみ出してしまう赤い尾っぽは、どこかでみた着物の色によく似ていた。
街路を埋める赤、赤、赤、金魚は斯くも赤くはない。彼らにとってそれは大事なことではないのかもしれない。金魚は赤かろう、美しかろう、それだけでことがたりるのだ。あのがらんとした灰色、病みついた景色、そこに住まうことを思った。煤で真っ黒に汚れた顔を思った。それがもたらしてくれる金が尽きた後も残りつづける黒い染みを思った。
かつて栄えた街はもう死にかけている。美しい若さを無碍にしてまでつかんだ栄華はもう戻らない。あとはゆっくり、ゆっくりと、老いて朽ちる肌を嘆きながら死んでいく。
「神輿ですよ」
ささやくように甥御が言う。先頭に笛を吹く、赤い面に赤い着物の男をおいて、それはゆっくりと進んできた。だが私の知る神輿とそれはあまりに違った。
一抱えもある、ガラスの鉢が輿に乗せられていく。その中を、ひしめくように小さな金魚たちが泳いでいた。あまりにたくさんいるものだから、赤い靄のようにも見える。赤い靄が、鉢を破ろうとするように蠢いている。神輿を担ぐ男たちもみな赤い面に赤い装束だった。ふとあの似顔絵を思い出す。ああそういうことだったのか、と気も遠くなるような気持ちで眺めているうちに、神輿は鳥居を抜け、石段を上り、本殿へと向かっていく。夕日が鉢に反射してもう一つの太陽のように輝いた。
「あれはね、祭りが終わるまで本殿において、最終日にまた出してくるんです。その時には神社の前にずらっと人が並ぶんです。あれを生きながら呑ませてもらえるのは、早い者勝ちですから。あれだけいたって、祭りが終わるまでに、ずいぶん死んでしまいますもの」
甥御はまた屈託もなくそう言って、酢漬けの金魚の最後の一匹を口に放り込んだ。彼らは金魚を祭るが、きっと愛してなどいないのだろう。かくあれかしと美しきもののすべてを奪って自分のものにしたい、それほどまでに羨んでいるだけだ。だから斯様に装い、似姿を描き、頭からかじるのだ。
「上等なものになりたいものですね」
何かを振り切ったような、妙にすがすがしい響きだった。本殿の扉が閉じる音がし、風が吹いて申し訳程度の林を大きく揺らした。木々の隙から、祭りの人波が見える。一面の赤が、大きな魚の背に連なる鱗のように、ぐにゃりと蠢き、そして最後の光さえも沈んでいく。
夕にて蠢く ギヨラリョーコ @sengoku00dr
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます