蝉供養
身体中を赤く塗たくれば
誰かが傷つき死んでいく無関心
あなたは翅をもいだ蝉
只々五月蠅く鳴くだけで
何処へも飛んでいけやしない
冷たい視線
冷たい視線
穴だらけの曇天の下
いつまでもミタサレナイ
晩夏までの空白
身体中に線を引き続ければ
きっと誰一人立ち入ることは
ユルサレナイ
触れただけで縮れてしまい
永遠に翼を失った浅ましい羽虫
自分で壊した出口の扉に阻まれて
二度と迷路から抜け出せない
今更助けを求めたって
虫けら一匹の煩わしさなどに
誰一人振り向いてくれやしない
カラダジュウヲアスファルトノ下
いくら爪を立ててみても
目覚めることも出来ぬまま
冷たい無関心に
冷たく踏み躙られ
冷たい憎悪
冷たい憎悪
自分の憎悪に突き殺されて
光も何も知らぬまま
憎んだままに
死んでしまえ
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