Off base

乗り換え損ねた 満員列車と

降られ損ねた にわか雨

イメージみたいな日常に

パステルダークの雨傘で庇った

日差しの眩しさは

自分とはかけ離れた遠く何処かで

きっと 温かい


目元の隈と 疲れ果てた

毎朝描く 自分像を前に

あの頃 思い通りに塗り替えられると

ずぼらに積読してたドラマのテープが

シナリオのカタッポで地層になっていく


役立たずの翼さえ 時にわたしを裏切る

街中を満たした知らない誰かはきっとみんなウソツキダ

地平線から白々しい夜の終わりが運ばれてくると

立ち並ぶ全ては魔物に姿を変えてしまう

受け止め損ね 潰れてしまった時だけ

初めて誰もが振り返る


飛び立つ刹那 無言はわたしの代わりに

全ての偽りを語る

誰一人 目を覚ます前の

真っ白な雪原の上に 舞い降りたい



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