修行僧と烏天狗




 決まって或る時刻。

 煌々と輝く満月が突然、姿を消した。


 雲が要因ではないその不可思議な現象はしかし。

 衆目に叶わず。

 私眼に限定される。


「もう修行の時刻か?」

「戯れの時刻だ」


 不敵に笑い、あいつは私を連れ去る。

 さて、今回は幾日かかることやら。







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