第12話 専門学校って何するの?

講師目線の話になりますが、専門学校でどんなプログラミングをするのか、という話です。


専門学校はゲーム系と一般系に分かれますが、ここでは一般系を扱います。情報が古いですが、扱うプログラミング言語やライブラリ・フレームワークが違うくらいで、まあ基本的に変わらないと思います。


まずはひと月か二ヶ月ほどかけてプログラミング言語をやります。半年コースとかだとプログラミング言語は半月くらいかも。

一般系ですが、C言語、PHPあたり。Rubyをやるところもあるらしいです(当時流行っていた)。

ゲーム系はC言語とC++ですね。ゲーム系はメモリ操作ができる言語でないと特殊なテクニックが使えませんし、開発環境や速度的な問題もあります。UnityなんかはC#なのですが、当時は通常コースでUnityを扱っているところは無かった気がします。今は知りません。


次に一般系だとホームページ作成が鉄板でした。頑張れば自分でデコれますし、概ね好評です。そして掲示板作成です。画像投稿やユーザ管理、権限管理もやりますが、作り込みは生徒次第ですね。権限管理までやれたらTwitter風のものも作れますね。

ゲーム系は単純なゲームを作ってました。倉庫番とか作ってる子もいましたが、授業でやっていたのかは知りません。平田本(ゲームプログラミングの代表的な本)で最初に扱いますからね。


ここからは一般系の話中心ですが、ゲーム系はゲーム系でグラフィック系のライブラリを使ったグラフィカルなゲーム中心になっていきます。

話を戻します。一般系ではWEBシステムか、帳票作成系の事務システムとかをやりますね。

通信関連のネットワーク系プログラミングをやっている学校は知らないですね。大学の研究室とかだとやってたりしますが。


WEBシステムはデータベースソフトの簡易的な使い方とサーバーソフトの簡易的な使い方、そしてWEBシステムの作り方を勉強します。

ライブラリやフレームワークはそのとき主流なものか、講師が得意なものを選びます。

フレームワークはLaravelとか、CakePHPとか、Webシステムの基本的な枠組みを提供するものを言いますね。rubyならRuby on railsですね。

余談ですが、ゲーム制作のRPGツクールなんかもフレームワークに該当しますね。枠組みを提供するものがフレームワークです。

ライブラリはjQueryみたいなやつですが、今はもっと流行りのものがあるでしょうね。


で、コースの後半はひとつのWEBシステムをチームで作ったりします。卒業制作です。

WEBシステムは作るのに時間がかかるので、仕事でも何人かで作りますね。末端部分のカスタマイズなんかはひとりでやりますけれど。

チームプレイが苦手な子には辛い話ですが、仕事では(特に男子は)どぎつい扱いを受けることもままあるので、チームプレイには慣れてもらうしかないやつです。


そして卒業です。

生き残るのは2割から3割ですね。7割から8割くらいの生徒は、卒業制作で作ったWEBシステムあたりで半分脱落しているか、完全に脱落してますね。

生き残るというのは、プログラミングを行う仕事に着くことです。その後5年に半数から8割は最初の会社を辞めますから、なかなか定着は難しいですね。

脱落した人はそもそもプログラミングとは無関係に生きていきますから、仕事でExcelやWordを使うくらいですね。

それも見越して、専門学校でExcelとWordの使い方を教えることは多いですね。


専門学校は、そんな感じです。生徒の雰囲気とかは、もしリクエストがあったら書く程度ですね。

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進学するときに「プログラミングをしたい」は地雷です 石宮かがみ @isimiya

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