毒親育ち

かくれたい

第1話 中学生活



わたしの親は、毒親でした。

それに気がついたのは、中学生でした。


小学生までは当たり前だと思っていた、父親の暴力も家に帰ると必ず泣いている母親も中学生になれば誰もが気づくでしょう。


『ぁ、うちの家って普通じゃない!』



中学生になると女の子はお洒落を始めて、おそろいの服を買いに行ったり。プリクラを撮りに行ったり。そんな子たちが目に入りました。



でも私にはそれが出来ませんでした。

母は言うのです、『お父さんが帰るまでには家にいて、休みの日はどこへも出掛けないで』



他の人の家はルールが弱いんだな!と思っていた当時の自分は可愛かったです←


休日は父親と出かける事が多く、父親の知り合いに会う事が多かったです。

私が出掛けた日は、機嫌がすごく悪く家の中の空気は最悪だったみたいです。

私を連れ回して、『俺は良い父親をやっているぞ』と見せて歩きたかったんでしょうね。



その話を学校ですると言われました。

『変な家だね!普通じゃないよ』


そう言ってきた友人を、失礼な人だな!と最初は思っていたものの1年後には普通じゃないんだな!この家!と気がつきました。



気がついてしまった私は中学2年生から強くなりました。

昔は絶対に言い返せなかった父親に、『意味がわからない』と言い返せるようになったのもこの頃からです。

父親はとても頭の良い人間だったので、私のような馬鹿な人間から『意味がわからない』と言われるのは屈辱だったみたいです。


馬鹿だから理解できない ではなく

馬鹿がわかるように説明できない と思ってしまうみたいですね。変わってる。



私の中学生時代はすごかったと思います。

反抗の塊。学校に来て欲しくないと思われてしまう生徒でした。

自分の親に反抗をする事ができなかったので、外での反抗がすごかったです。


『私は勝てる』

『私は強いし偉い』

『この私に命令をするなよ』

『誰に向かって喋ってんだよ』


これを毎日私は思って生きてきました。

今思うのは、結局お前は誰なんだ?どの立場なんだ?と思ってしまう黒歴史ですね。


家の中じゃ弱い私も、外では新しい自分を作り出せる事に気が付きましたね。

そして頭の良い毒親のおかげで誰にも負けない口喧嘩を武器にする事ができました。



その口譲りは、もちろん父親なので父親には未だに私は勝てません。

でも働いていく上で今でも、この口は武器となっています。



中学の頃に自分を守るために覚えた武器も、大人になるとたくさんの場面で使う事ができています。

ありがとう毒親。



私は自分の親がとても憎いです。

今でも許せない事はたくさんあるし、怖かった記憶もたくさんあります。

でもその一つ一つは今の私を作るためなんだな と思うと悪くない気がします。

いや、やっぱり悪いですね。




生きていくための知恵その1

『外の世界は自分で作れる世界、だからこそ対等だと思い生きていこう』




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