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2020年12月1日 17:31
ああ、巴と並ぶ女武将の板額御前!名前だけは聞いたことがありましたが、どういう生涯を送ったのか全く知りませんでした。(平家物語を題材に小説書いているのに…)鎌倉幕府が成立したとはいえ、まだ動乱期だったんですね。
作者からの返信
コメントありがとうございます! 伴額御前については、建仁の乱の資料(少ない…)を調べるまでは香竹もあまり詳しくなかったのですが、個別に調べてみると専門的な資料が殆ど手に入らず(やっとネットの「日本の古本屋」で見つけたと思ったら値段に躊躇しているうちに別の輩に掻っ攫われた悔しさは未だに忘れられない)、「吾妻鏡」(全部漢文…)や御先達様の滅茶苦茶濃い創作小説を参考にさせて頂きつつ香竹版板額御前のキャラクターを構築したものです。資料(「平家後抄」上 角田文衡 朝日選書)によると板額は出身地に因み「飯角(いいずみの)御前」と呼ばれていたそうで、そこから本作中では「角姫」と呼称しております(隠し仕掛けとして最後まで正体を隠しておきたかったという意図もあります)。この人に所々でアグレッシブに動いてもらったお蔭で第2部の空気が明るくなり助けられました(でないと高衡が死ぬまでを辿るだけの只々陰鬱な話になってしまったので)。作中で書かなかった後日談として、高衡を討った義遠と角姫がその後結婚することになるのは作者の図らぬ皮肉となってしまいましたが、高衡との最後の別れの夜の遣り取りを思えば、角姫もきっと笑顔で義遠の求婚の申し入れを受けたことと思います(この部分本当は終章で書きたかったんですが…残念)。 ちなみに、もう一人の主要人物「由利八郎」についても、謂われに諸説ある人物ですが作中ではかなり香竹の好き勝手に動いてもらいました。 作中では北条氏には悪役を演じてもらいましたが、承久の乱にて北条氏が勝利したからこそ、「朝廷」と「鎌倉」という動乱の双頭天下に決着がつき、その結果として色々折り合いがついて江戸時代以降の天下泰平の世の中が訪れたんだよなーと考えると色々感慨深いものです。 改めて平和な時代に生まれてよかったです。
ああ、巴と並ぶ女武将の板額御前!
名前だけは聞いたことがありましたが、どういう生涯を送ったのか全く知りませんでした。(平家物語を題材に小説書いているのに…)
鎌倉幕府が成立したとはいえ、まだ動乱期だったんですね。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
伴額御前については、建仁の乱の資料(少ない…)を調べるまでは香竹もあまり詳しくなかったのですが、個別に調べてみると専門的な資料が殆ど手に入らず(やっとネットの「日本の古本屋」で見つけたと思ったら値段に躊躇しているうちに別の輩に掻っ攫われた悔しさは未だに忘れられない)、「吾妻鏡」(全部漢文…)や御先達様の滅茶苦茶濃い創作小説を参考にさせて頂きつつ香竹版板額御前のキャラクターを構築したものです。資料(「平家後抄」上 角田文衡 朝日選書)によると板額は出身地に因み「飯角(いいずみの)御前」と呼ばれていたそうで、そこから本作中では「角姫」と呼称しております(隠し仕掛けとして最後まで正体を隠しておきたかったという意図もあります)。この人に所々でアグレッシブに動いてもらったお蔭で第2部の空気が明るくなり助けられました(でないと高衡が死ぬまでを辿るだけの只々陰鬱な話になってしまったので)。作中で書かなかった後日談として、高衡を討った義遠と角姫がその後結婚することになるのは作者の図らぬ皮肉となってしまいましたが、高衡との最後の別れの夜の遣り取りを思えば、角姫もきっと笑顔で義遠の求婚の申し入れを受けたことと思います(この部分本当は終章で書きたかったんですが…残念)。
ちなみに、もう一人の主要人物「由利八郎」についても、謂われに諸説ある人物ですが作中ではかなり香竹の好き勝手に動いてもらいました。
作中では北条氏には悪役を演じてもらいましたが、承久の乱にて北条氏が勝利したからこそ、「朝廷」と「鎌倉」という動乱の双頭天下に決着がつき、その結果として色々折り合いがついて江戸時代以降の天下泰平の世の中が訪れたんだよなーと考えると色々感慨深いものです。
改めて平和な時代に生まれてよかったです。