千年帝国の最期

ドイツ分断作戦

1975年9月14日 ハンガリー ブダペスト司令部

 「えー、これより、作戦会議を始めます。まず本作戦の簡単な説明を。本作戦の目的はドイツ領土の分断です。敵主力を西側に閉じ込め、殲滅をフランス軍に任せます。我々は東側を侵攻することになっています。今回はどこで分断するかについて話し合います。まずは、チェコ方面を突破し、プラハ占領後に北進し、シュチェチンを目指すルート、二つ目はダンツィヒ。スロバキアを突破し、真正面へ突撃。そのまま海を目指すルート。そして、最後。ケーニヒスベルクを目指すルート。カルパティア・ルテニア地域からウクライナ方面に進撃後、北進し、海を目指します。この三つから多数決で一番多いものを採用します。それでは、みなさん、賛成の案に丸を入れてください。」


 …数時間後


 「…結果がまとまりました。シュチェチンルートが21、ダンツィヒルートが49、ケーニスヒスベルクルートが20。よって、ダンツィヒルートを採用いたします。それでは、各員、作戦準備をしてください。開始は9月17日1200です。」


 9月17日

 「ヒャッハー!突撃突撃ィ!」

 「オリャオリャ!」

 酒をキメタ兵士たちが次々とドイツ軍陣地に突撃していく。ドイツ軍はたちまち混乱し、ドイツ傀儡のスロバキアも20日に降伏。山脈部の防衛ラインも数の暴力(主に中国)により崩壊。さらに、クラクフも29日に陥落。ドイツ軍は激しい抵抗を見せたが、10月9日にワルシャワに到達。激しい攻防戦が行われた。上海条約機構軍はヴィスワ川西部からワルシャワ市街に侵入。ワルシャワ西部を駆け抜けるように占領し、11日にワルシャワ中央駅を占領。さらに、ワルシャワ市民が一斉に蜂起。上海条約機構軍と共にワルシャワを解放。そして、19日に最後の敵部隊の拠点であるワルシャワ東駅を爆破。崩壊した駅舎に突入し、司令部代わりの駅長室を占領。21日にドイツ軍はワルシャワを放棄し、ダンツィヒへ撤退。そして、それを追う上海条約機構軍。両軍はヴィスワ川に沿って戦闘を続けた。30日にバルト海から残り150キロの地点のビドゴシュチを占領。更に、東方ではシベリア人民連邦軍がウラル山脈を突破。リトアニアも東プロイセン目的でドイツに宣戦布告。ついでにデンマークも宣戦布告した。……だが、デンマークは参戦直後に激しいドイツ軍の攻撃を受け、10時間でユトランド半島が陥落。11月8日には首都コペンハーゲン以外の領土を全て喪失。自分から喧嘩を売っておいてすぐにボロボロに負けたデンマークはネット普及後、ネットのおもちゃにされたという…

 さて、話が逸れてしまった。ここで元の軌道に戻そうと思う。ビドゴシュチを占領した上海条約機構軍はダンツィヒへの進軍を開始した。ドイツ軍は激しい抵抗を見せたが、13日にはダンツィヒ市内へ上海条約機構軍が突入。建物を一つ一つ潰し、ドイツ軍を追い詰め、遂に、ダンツィヒの端っこの灯台にドイツ軍を追い詰めた。ドイツ軍は籠城を行うが、12月に食料が底を尽き、餓死者が出始めた。餓死者が半数を超えた時点で上海条約機構軍に降伏。ダンツィヒは完全に陥落し、ドイツの東西は分断された。

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