第2話 驚愕の事実発覚‼

あれから、お昼ご飯を一緒に食べ、優香の機嫌が戻ったころ…




 「ねぇ悠、今日は授業に顔を出さなくてもいいの?」と俺が触れてほしくない事を優香が聞いてきた。


 「ま、単位取ってるし、クラスに行ってもすることないし、行ったとしてもいじめられるし、本読むことしかできないし、仕事もできないからいいんじゃないかなぁ。」と言うと。


 「もう悠ったら、ガチ陰キャ発言しかできないのね」と憐みの目を向けてくる。


 その事はわかっているのだが、面と向かって言われるとかなり心にチクチク刺さる。


 「いいじゃん。出席日数だって、先生が俺に気を使って、『単位取ってるから、学校に来なくても、成績表はあなたにはないんだから。』って言ってくれたし。


 「え?あなたそんな卑怯なことしてたの?」と凄い気迫で俺を問い詰める。




 「いつ、単位取ったのよ。」


 「入学してすぐ。」


 「何でいじめられてるの?」 


 「おれがやらかした。」


 「はぁ。」なに?ため息をついただと!? あの優香が!?




 「ところで、何でいじめられてるの?」


 同じ質問です。お嬢様。


 開き直るしかないこのご時世…


 「そりゃ、俺偉いし。」と胸も張って言ってみると


 「悠って、偉いの?」と純粋な目で見てきた。




 「説明しようじゃないか」


 「俺がCEOを務める会社は、世界3大企業の中でも、最も勢力がある会社って事は知ってるよな?」


 「うん。知ってる。でも、たかが会社のCEOじゃない。」


 あれ?知らないの?それ…


 「そうだな… 例を挙げて言うとしたら、外国の大統領が来日した時は、総理より先に俺に会いに来るぞ。もしくは、国賓として来日しても、天皇陛下の次に俺に会いに来るぞ。」と言った。これは、一部の国を除いてほとんどの国に当てはまる。


 「でも、国内だけじゃないの?」このお嬢様は、世界情勢について知らないらしい。


 「俺が外国に行ったことはないが、本社の幹部が外国に行けば、殆どの場合その国のトップが出てくるぞ。」


 「へぇ、そんなに偉いんだ。でも、殆どって言うことは、違う国もあるんでしょう?」


 「ああ。そうだな… それらの国のほとんどは、トップが外国に行ってる場合だな。」


 「そのほかの場合は、その国のうちの子会社と政府がやらかしちゃって、監査部の部長が行ったときかな。」


 「何で出てこないのよ。」と怪しげな目線を向けて言ってきた。


 その目線は、『あなた、部下にダメな事させてるんじゃないでしょうね』と言っている。


 「そりゃ、その部長に媚び売ったりしたと捉えられれば、その事をウチが発表してその地位を失うからな。」「下手なことをできないんだよ。」 


 「へぇ、そうだったの。」




 「ところで、この体制はどうにかならないの?」


 そう。ずっと、俺の股の間に優香が座り続けているのだ。




 「そういえば、今日の夜に用事があるって昨日電話で言ってたけど、浮気とかしてないでしょうね。浮気とか。」


 急速に話題を変えたぞ、この天使。非常に怪しいものを見る眼付きだ。


 「今日の夜は、アメリカ大統領との会食だ。俺の家でやるぞ。」


 「え?あなたの家って会食できるような家だったかしら?」


 「実はな、あのちゃちい家の他に、迎賓館レベルの家を持ってるんだ。」


 そう。先月に完成して、俺も使うのは今日が初めてである。


 「この間は、この家しか持ってないって。」


 「先月、都内にでかい建物が出現した話は知ってるか?」


 「ええ。トップニュースだったわよ。」


 「それが俺の家だ。」


 「えーーーーーー‼」




 無視して、先に行こう。


 「その後、如月財閥のお爺ちゃんとも会食するぞ。」


 「え?おじぃちゃんと?」そう。彼女のお爺ちゃんは、会長だ。メッチャ偉い。


 「ああ。優香をくださいって話と、子会社化についてだな。」 


 「子会社?」あっ。そっちスカ。お嬢さん。


 「ああ。如月財閥が、ウチの本社の次に偉くなる。」


 「へぇ。」




 「そしたら、政略結婚じゃなくなるね‼」


 え?初耳なんですけど。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

令嬢と御曹司のイチャイチャ青春日記 端山 伊紀 @iki-hayama

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ