第2章 登場人物

〇第2章で登場した新たな人物〇

・リテシア(リティ)

 見た目は20代後半。青色の長い髪に青色のローブ。アイスブルーサファイアの瞳をしたバークレオス神殿を守護する魔霊としてエリーを封じた台座を護る。実際にはトレスディア皇国第1皇女であり、トレスディア皇国と同盟関係にあった隣国大公子息の婚約者だった。

 薬草採取に来ていたダリルがオークに襲われているところを助け、ダリルと魂で繋がる魔法によって使い魔となるも、ダリルの故郷リッシナの街を蹂躙した、水の根源を追う魂縛霊イスピリニアラム“アシュイン”を取り込んだエリーの暴走を身をもって止め、自身の魂の一部を宿した一対の聖銀の剣とエリーの事を託し、自身はエリーに魂ごと全てを譲渡して消え去った。

 貴重な天然キャラだったが故に、少し寂しい。



・アシュイン

 見た目は20代後半。藍色のショートボブヘアーにワインレッドのカクテルドレス姿で現れた悪霊。実際には、肉体を魔人に捧げた事で強大な魔力を得た魂縛霊イスピリニアナム

 水の根源を追う悪霊としてこの世に顕在化。解放されたエリーやリティとは面識があったようだが、その詳細はよくわからない。

 何となく感じる強大な力と対抗するため、更なる力を取り込むためにリッシナの街に魔物を嗾けて大勢の魂を取り込もうと画策。それにより更なる力を手に入れたものの、リティに妨害され、隙を突かれてエリーにより全てをエリーに奪われて消滅した。

 イケイケタイプの性格なのだが、終わりは呆気なかったのが残念。



・リル

 女 20歳

 トルレの街で出会った巡礼者で、巡礼の木の傍で木の根に引っかかって転びそうになった所をダリルによって助けられる。

 長い茶色の髪を後ろで一つに纏め上げた髪が特徴。

 聖都ファリスへと向かう最中、妹のクレナと一緒に野盗の集団に襲われたが、通りかかったダリルによって助けられる。

 彼女のスタイルは巡礼服からもわかるほど豊満であり、エリー曰く『ポーラ並み』だという。

 え? 何が?

 その答えは、あなたの心の中にあります。



・クレナ

 女 16歳

 トルレの街で出会った巡礼者。リルの妹。

 肩まで伸びる短い茶髪が特徴で、かなり勝気な性格。 

 そう言う店の存在をほのめかす発言からも、世知辛い世の中を知っている苦労人のように思える。

 でも、お姉さんとは胸部装甲の性能がちが……げふんげふん。



・ティリエス

 ルストファレン教会教皇を務める、見た目は30代後半にしか見えないエルフの女性。更に驚くことに、ノルドラント教区司祭長を務めるポーラは実の孫。

 フランティア聖王国の共同統治者としての地位も持つ。

 元はトレスディア皇国所属の魔導士だった過去があり、エリーを実際に見たことがある数少ない人物。

 トレスディア皇国滅亡のきっかけとなった魔神召喚儀式の一部を知っており、その際にルード教団の狂信者と戦ったが、最終的に一部の討滅騎士団ベグラレンリッタと共に脱出。難を逃れた後は精霊正教国へと向かった。

 その後現在のフランティア聖王国へと赴き、過去の魔導士としての腕を買われ、教会司祭の職を務めあげて現在に至っている。

 トレスディア皇国滅亡後、皇国を滅亡させた魔神の存在を監視し、その残滓ともいえる悪霊の行動を把握・討滅・抑止する活動を行っていた。

 役目ゆえに自らの感情は抑え込んできたが、勝気な孫娘に密かな対抗心を抱くという少し女性らしいところがある。

 教皇なのに、女であることをさらりと言ってのけるのは、流石血筋と言うべきか。



・ボン・リーヴェイ

 ダリルの祖父。60歳。

 酒場『北の酒場』を経営する元冒険者。

 悪霊アシュインとの戦闘時にダリルを庇い、帰らぬ人となる。

 口癖は、「出会いは酒場にあるんじゃ!」



・ノーマン・リーヴェイ

 ダリルの父親。元冒険者でリッシナの街の衛兵。

 魔物氾濫スタンピード時に城壁防衛を行っていたが行方不明となる。



・クレア・リーヴェイ

 ダリルの母親。元冒険者でリッシナの街の臨時看護所の回復師。

 魔物氾濫スタンピード時に教会に設けられた救護所で治療に当たっていたが、悪霊アシュインとの戦闘に巻き込まれ、行方不明になる。



・ファクト

 男 26歳

 フランティア聖王国、ロム・レム砦北門守備隊長。聖王国騎士の地位を持つ。

 聖王国騎士特有の白銀の鎧を身に纏い、隊長職の証である深紅のマントを身に着ける。凛々しい顔立ちをした茶髪の好青年であり、非常にイケメンであるため、ダリルにとっては天敵である。

 イケメンなんですよ。けっ。



・ゼル・シュテット

 男 45歳

 フランティア聖王国、ロム・レム砦守備隊長。聖王国騎士の地位を持つ。

 聖王国騎士特有の白銀の鎧を身に纏い、隊長職の証である濃紫のマントを身に着ける。立派な白髭をたくわえた壮年の男性であるが、過去に受けた頬の傷が歴戦の勇者であることを物語っている。

 勇者かも知れないが、やってる行動は単なるエロオヤジ。



・セフュロス

 ポーラと契約する風の精霊。浅葱色の長い髪をポニーテールにまとめ、同じ浅葱色のドレスを身に纏う美しい女性の姿をしている。

 暴走しがちなポーラをよく窘めており、いつも不安を感じている様だが、自由奔放精霊が気が気でなくなるというのはどうなんでしょうね?



・フォルマーニ

 28歳 男

 ルストファレン教会神殿騎士団所属の騎士。

 神殿騎士の象徴である銀の鎧に濃紫色のマントを身に纏う。蜂蜜色の短く整えた髪。彫の深い顔立ちをした好青年。

 どこかの砦にもいたイケメン騎士とは大違い。性格は非常に真面目。

 ダリルなんか手も足も出ない、真のイケメン騎士。

 イケメンの中のイケメン。Theイケメン騎士。ダリルなんかミジンコですよ。



・ガイロス

 40歳。男

 ルストファレン教会神殿騎士団所属の騎士であり、神殿宿舎守護責任者。

 灰褐色の髪、ブラウンの瞳といった渋いオジサマといった感じの騎士。穏やかで話し方は優しさを感じさせるまさにダンディな騎士。

 生まれ変われるのなら、こんなイケオジになりたい……。



・ファム

 聖都ファレスの屋台で働く狼種の獣人女性。

 いつもは父の手伝いをしているのだが、体調不良の父に代わって店番をしていた時にダリルと出会う。

 獣人の特徴ともいえる、無駄のない均整の取れたスタイルの持ち主。

 彼女達獣人種は主に南部に広く住んでおり、彼女はフランティア聖王国南東にあるムギル帝国から交易商人と一緒に訪れていた。

 獣人達との絡みは、今後に期待したいなぁ。



・アイラ、ニム、エスナ

 ルストファレン教会の女性神官。

 聖都ファレスの夜の屋台で出会った神官達で、ダリルに自信を与えたきっかけにもなった。

 こんな綺麗な女性たちに言い寄られて、本当に大丈夫なのだろうか。



〇第2章における主要都市〇

◎ノルドラント王国

・トルレ

 ノルドラント王国の南西に位置する小さな街。ルストファレン教会の総本山を目指す巡礼者にとっての宿泊拠点として機能している。

 また、この街にある巡礼の木と呼ばれる4本の大樹があり、大樹の傍に安置されている子供の大きさくらいの青白い石が『魔除けの石』と呼ばれ、巡礼者達が旅の安全を願い、祈りを捧げている。


◎ベルガモート帝国

 大陸西方に栄える強大な軍事国家。


・リッシナ

 ベルガモート帝国最北端の辺境にある城塞都市。

 人口約5,000人。

 街の周囲はなだらかな平野が広がり、北東部にそびえる山から流れ落ちる豊かな川の水によって広大な穀倉地帯になっている。その平野の先には、西側から北東部の山にかけて広大な森が広がり、ここでも自然豊かな森の恵みを享受できる。

 特にこの北部一体に広がる森に4つの迷宮が存在している。


 ※リッシナ北部森林地帯迷宮群

  ・バークレオス神殿

   神殿周辺は薬草の群生地として知られている。また、神殿内には脅威となる魔

  物が少ないことで有名。子供でも対処可能だと言われおり、いざとなったら難な

  く逃げおおせることが出来るほど。

   いわゆる初心者向け迷宮。   



◎フランティア聖王国

・ロム・レム砦

 フランティア聖王国北端に位置する、ロム・レム山によって形成された渓谷を通さぬように築かれた砦であり、数多くの聖王国騎士が駐屯している天然の要害。

 渓谷を形成する峻険な山は、聖王国では〝ロム・レムの双子山″呼ばれており、聖王国建国の父である初代ロム王と、その息子で第2代国王であるレム王を祀った山と言われている。



・聖都ファレス

 フランティア聖王国の首都であり、四方を山で囲まれ、古くから教会を守り続ける白塗りの城壁に囲まれた重厚感ある城塞都市。

 酒精販売を目的とした酒場の開設は許可していないが、酒を禁止している訳ではない。そのため、交易商人のために中央広場に屋台を出すことを許可しており、常識の範囲内での酒精の提供を認めている。  

 教会関係者が数多く暮らしているとはいえ、息抜きの場として多くの住人が屋台を利用し、貴重な憩いの場となっている。

 ちなみに、フランティア聖王国は聖王と教皇の二人が共同で統治しているが、現教皇ティリエスは政治に対してさほど介入していない。その代わりに、ここ数年発生している災害級霊障への対応に注力しており、その際の軍事的支援を聖王が積極的に行うことで、両者の結束が盤石であることを内外に示している。

 

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