「くたびれた姿」

朝の電車の中、目の前の席でサラリーマンが寝ていた。いびきをかいている。無理もない。


 今日の気温は暑すぎず、寒すぎず適温だ。窓から指す太陽の光も大変心地良い。


 しかし、不安もある。彼は最寄りの駅までに起きられるのだろうか?


 見たところ熟睡だ。日頃から疲れている証拠だろう。ご苦労な事だ。


 次の駅に着いた瞬間、男性が突然、目を覚まして颯爽と電車を出た。出た瞬間、いきなりゆっくりと歩き始めた。背中からどことなく哀愁が漂っている。


 頑張ってくれ。心の底で彼を応援した。


 まぁそんな僕は今から旅行なんだけどね。


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