「現人神」
仕事疲れを背負いながら,僕はテレビの前に横になった。
液晶画面の向こうにはこの国一番のお偉いさん。
ニュースキャスターも先とは打って変わり,偉く堅苦しい言葉遣いになった。
まるでお偉い人というより神と話しているようだ。
まぁ,元々テレビに映るお偉い方は昔、神同然に扱われていたんだけどね。
ファラオ。ブッダ。キリスト。天照大神。人でありながら神として扱われている人間が一定数いる。
そして,それは現在にも通じる事だ。芸能人、インフルエンサーなど多くの著名人も神如く,扱われていることが多い。
宗教と公言しなくても人が生まれて、崇拝し始めたらそれは宗教なのだろう。
結局,色々な環境に囲まれている以上、人は何かに縋らないと生きていけないのかもしれない。
そう言って僕は缶ビールを開けた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます