「ドリンクバー」

 夏。それは私たちにとって祭りだ。無数のご馳走が肌を晒して、歩き回っている。芳しい香りに吊られて、私は右へ左へフラフラと包んでいく。


 現場に着くとストローを差し込んで、お腹いっぱい吸っていく。ああ、美味い。この日まで生きていてよかった。そう思えるほどの美味しさである。


 ひとしきり吸い終えた後、次の場所に移動しようとした時、意識が途絶えた。

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