「今川義元は単なるボンボンだとかじゃないよ。本当はとっても優秀なんだよ」ということは知っていましたが、前半生については知らなかったので、興味深く拝読させていただきました。
いやー、底の見えない野心家ぶりが凄くてゾクゾクしっぱなしでした。……こういう大物を悪役や敵役に据えて書けるようになりたい……(白目)
そして最終話ラスト、近侍の答えがわかっていても「うおおっ(震え)」と声が出てしまいました。
楽しかったです!
作者からの返信
お星さま、ありがとうございます。
いや、私も「じゃあ今川義元のどの辺が凄いの?」という思いで調べて書いたようなものです(笑)
長兄と次兄が死んだのは偶然かもしれませんが、三兄がいたのに、しかも有力豪族がバックについていたのに、それを鎮圧して国盗りを成し遂げてしまうなんて、ホントこのお歯黒(笑)は凄いヤツです^^;
こんな凄いヤツが、今川家の四男に生まれ、国盗り→三国同盟→そして天下取りへ……と、なり上がっていく。
これで天下取りを成し遂げたら、どんだけだよと思いつつ、桶狭間という、日本史上、空前絶後の出来事によって、散っていく……。
最後は儚いですけど、それもまた、今川義元という梟雄の人生を飾っていると思います。
その辺をラストのあの台詞に凝縮いたしました^^;
ありがとうございました!
拝読致しました。
本作、かなり以前に書かれた作品のようですが、それでいて内容はとても新鮮で、最後まで面白く読ませていただきました!
それにしても……輿乗の敵、を読ませていただいた今、このラストの一文を見ると、感慨もひとしおですね。
残念だったのは、良真さんが、どうせなら生き延びて欲しかったところですが……史実ベースでは仕方がない。
しかし、最後に誇りよりも生に執着したのだから、それを叶えてあげたい気持ちも有ったりして。
いずれにせよ、これで怪物・義元の生が完結。
その気迫、その性根、その野望。
いずれも一級の戦国武将の魁、面白かったです。
ありがとうございました。
作者からの返信
お星さま、ありがとうございます。
実はこの作品、カクヨムに来て、初めて長編にしてやろうと思って書いた作品です^^;
でもカクヨムコンが始まって……長編の基準が十万字以上と知り……さすがにそれは無理だろう、とカクヨム一年目の私は思ったのです(笑)
というわけで、一万字の短編に。
といういわけで、この終章はこういう、あっさりとしたエンドになりました^^;
あのラスト一文は、そういう裏事情(笑)があったのと、やっぱり桶狭間に挑むのは無理と(当時の私は)判断し……そして、読者の方の想像を喚起する形が面白いかな、と思ってこうしました。
ちなみに「輿乗の敵」では、津々木蔵人にこのラスト一文を言わせてます(笑)
良真さん、私も好きなんですけどね……フツーの人で、フツーに当主の座を奪おうとして……でもやっぱり、弟が義元だったというのが不運ですね^^;
その良真の死は史実なので、しかも短編なんでサバイブするにも字数もなく、あと、良真も義元も死を迎えたんだよ、という感じにしたかったので、こうなりました。
ただ、その人生をどう生きるか、その終焉にどう臨むかに差があった……という風にも。
このお話を書いていた時は、とにかく従来の今川義元の「評判」を覆そうという気持ちで書いてました(笑)
そんなわけで傑物として書く路線は定まっていたんですが、予想を超えて怪物と化してしまった観はありますが(笑)、これはこれで良いかと自己満足しておりました。
そういう義元を、彼の生き様をお褒めいただき、嬉しい限りです。
ありがとうございました!
こんばんは、御作を読みました。
〆の一文が物凄い無常感を感じさせますよね。
かくして古き魔王は、新たなる魔王にとって代わられた。
とはいえ、史実でも命を落とすその時まで暴れて、織田兵の指を食いちぎっているので、本作の義元さんも存分に暴れたんじゃないかなあ。
信長もそうだったように、義元さんにとっても、足を止めることは、死よりも嫌だったのかも知れない。
……氏真さんが、正反対の生き方をしたのもわかる気がします。誰もが選べる生き方じゃないよ。
それでも、生き抜いたのは凄いことだなあと改めて感じました。濃厚で、面白かったです。
作者からの返信
お星さま、ありがとうございます。
このまま「今川義元覇王伝」みたいに、小豆坂とかいろいろやってもいいんですけど、それやっちゃうと、読む方がついてきてくれるのかなぁという危惧が有ったんです。
あと、カクコンの短編が一万字以内だったので、この辺でいいかという裏事情が(笑)
そんなわけで、いろいろとすっ飛ばして桶狭間です。
そしてその桶狭間も、古今東西いろんな方が描いているから、敢えて描かないという作戦に^^;
あとは、おっしゃるとおり、こんな「化け物」義元を食ってしまう信長こそ「さらなる化け物」だよ、という感じにしたかったのです。
義元は、地力が強かったんでしょうけど、武芸を息子ほど鍛えていなかったのが痛かったと思います……まあ、そんな暇が無かったんでしょうけど。
そんな息子さん、「イヤ俺はフツーの大名でいいや」と言いたくなるのは、よく分かります(笑)
……惜しむらくは、フツーじゃない奴らに囲まれていたのがアウトでしたね^^;
第六天魔王、風林火山、極めつけに東照大権現まで(笑)
ありがとうございました。
私も自作で、ほんの触りだけ
花倉の乱を引用させてもらいましたが
四谷軒さんの小説で
理解が深まりました。
終章 夢幻での
最後のセリフが素晴らしいと思います。
さすがだなぁ〜と、感動しました。
面白かったです!
作者からの返信
お星さま、ありがとうございます。
今川義元って、実は野心家で、野望でギラギラした奴だった……というところを描きたくて、書いた小説です。
「花倉の乱」って、それを象徴する事件なんで、これを知っていただける、理解を深めていただける、という点でも、書いた甲斐があったなぁと思います^^;
終章のセリフ、まあ今川義元ならコレしかないだろう、という想いで書きました^^;
ありがとうございました。
今川義元といえば、どうしても織田信長の引き立て役のような形で道化を演じさせられるお話が多い中、こちらの作品では切れ者というか、先見の明があり、四男とはいえ、元より当主たり得る素養があったんだなあという感想を持ちました。
ただその先を読む視野も、突然振り出した激しい雨にぼやけてしまったんでしょうね。その雨に見舞われた地こそがあの桶狭間の地であったという皮肉が最後のセリフに集約されていると思い、ぞっとしたというか、秀逸だなあと思いました。
勉強にもなり、大変面白かったです!
作者からの返信
コメント付きレビュー、ありがとうございます!
今川義元、やっぱり学習漫画や大河ドラマとかで散々「公家っぽい、いかにも門閥貴族の旧弊な頭コチコチなボンボン」って描かれているので、逆にそういう今川義元像を壊したかったので、このようなレビューコメントをいただけると、とても嬉しいです。
あの武田信玄や北条氏康を相手に三国同盟を締結するに至るので、これなら信玄も氏康も手を組もうと思える…そんな感じを目指して書きました。
義元が駿河を「国盗り」で乗っ取ったとなれば、信玄も氏康も一目置くでしょうし。
そしてこの「国盗り」、義元本人の天賦の才もさることながら、黒衣の宰相・太原雪斎が師として後見として、暗躍していたことが大きいですね。
で、その雪斎亡き後が、あの上洛戦なんですよね……。
三国同盟で後顧の憂いなく、三河の松平元康も配下にいるし、これは行けるだろうと思っても無理はないと思うのですが……。
でも思いますよね、毛利元就や、同盟相手の北条氏康がやっている三大奇襲のことを、何で念頭に置かなかったのか……と。
これはもう、一流のアスリートでも、痛恨のミスはあるということで、義元がしくじっても無理はないかな、と思うのです。
おっしゃるとおり、酷い雨でしたからね……。
付け加えて言うと、それだけ織田信長という男が、いかに化け物であったか……という証拠だと思います。
ラスト……これは、「桶狭間」は先輩諸氏がもう書いているから、むしろ拙作は読者の想像に任せようと思ったのです。
あとは、応募したカクコン短編コンテストが一万字以内という規定だったので、こうするしかなかったという、しょうもない事情もあります(酷い(笑))。
いや、でも、こういう余韻もいいかな、と思ったのも本当です。
あと私も貴作から、江戸五色不動や、柳生宗矩について、いつも勉強になっております。
ありがとうございました!
面白かったです!
やはり歴史上の人って、後世の講談師だの小説家だの漫画家だのがイメージ作っちゃった面が大きいのかなと思います。
今川義元の隠れた魅力を知る事が出来て、良かったです。「海道一の弓取り」という事は弓も上手かったんでしょうか?
合戦シーンも読んでみたいです!
明智光秀みたいに、今川義元が大河ドラマの主役になる日も来るかもしれませんね!
作者からの返信
ありがとうございます。
お星さまもありがとうございます。
おっしゃるとおり、既成のイメージがあると、どうしてもそれに引きずられてしまうきらいがあります。
で、私はひょんなことから、今川義元の前半生を知り、「こりゃ凄い」と思い、題材として採り上げました。
彼の魅力を堪能いただけたようで、何よりです。
「海道一の弓取り」、「弓取り」は武士の別称であり、いわば「カッコイイ言い方」にした言葉です。
弓が上手かったかどうかは、ちょっと分かりません。ごめんなさい^^;
合戦シーンの方は、実は別の作品で描いています。しかしこれが長い話なので(「河越夜戦」)、機会があれば……というところで^^;
ちなみに、静岡県では義元公のイメージを改善しようという運動があるみたいなので、そこから大河ドラマへとつながるかもしれません。
ありがとうございました。
編集済
四谷軒さま、「マイ・ベスト短編の里」へのご寄稿ありがとうございました。
「その坂の名」同様、引き締ったハードな本篇の魅力もさることながら、終章が圧巻でした。
誰もが知っているその後の成り行きだけに、作品世界がいきなり広がって行くような余情のラストでした。
ただ、今回、読みながら二、三、感じた点がありましたので、歴史もの門外漢の戯言としてお聞き捨て下さい。
1.導入の部分で今川氏輝が逝去し、同日、次弟・今川彦五郎も没したとあったので、なぜ同じ日に死んだのだろう、と変な所でひっかかりました。「偶然にも」などとひとこと触れて頂きたかった気がします。まさか謀殺ではありませんよね?
2.歴史ものを読みなれていない者には、ルビのない名前はきついです。友未自身、最初にふっておけばそれ以降にはルビをふらない方なのですが、歴史ものの場合は、見たこともない漢字が出て来たり今日では使われない読みであったりと、その都度確認しに初出の箇所まで戻らなければなりませんでした。もちろん、読み方なんかわからなくても、どの人物かはわかるのですが、読めないと何だかもやもやしてしまいます。
3.豪胆したたかな義元に比べて 威張り屋で俗物の良真では、ちょっと役不足な気が … いえ、義元自身だって信長のためにさんざんな描かれ方をされてきた訳ですから、引き立て役とはそういうものなのか。でも、越前守にはもうちょっと頑張って欲しかったです。
作者からの返信
恐縮でございます。
ラストは、実はジャスト10,000字で終わらせようという筆者の野望が生んだものだったりします。
執筆時、ちょうどカクコンの要項が公表され、短編の規定が10,000字と知りまして……。
いや、むろん、ああいう着地点を何となく構想してはいました。
でも、字数制限のおかげで、より淡泊に、読者様の想像力を喚起するかたちになったのでは、と思っております。
いただいたコメントを拝読しますと、特に。
さて、いただいた1~3のポイントについて、レスポンスしていきます。
1 長兄・氏輝と次兄・彦五郎の同日の死
これは謎です。実は偶然かどうかすら判明していません。ゆえに、事実のみを記しました。
むろん、謀殺の疑いもあります。よりによって、北条家の小田原に兄弟そろって行っているらしいので、もしや……とも思います。
2 ルビ
これは謝るしかありません。私も、ルビは最初に打っておけばOK派だったのです。手直しが必要ですね。後でやっておきます。
ちなみに、今はエピソードごとに(一話ごとに)ルビを打つようにしています。
3 良真のキャラクタ
おっしゃるとおりです。
良真、もうちょっと悪辣で狡猾で、それでいて兄であることを誇示するキャラクタだったら、面白くなったと思います。
これも短編を意識してしまったことから、すぐ倒せるキャラクタ造形をした私の失策でしょう。
ただ、良真、卑小なところが実は気に入っているキャラクタです。
義元が英雄然としているところに比して、良真は等身大の人間であることを意識しました。
誰もが英雄になれるわけではない、という意味合いを持たせたかったのです。
連動して越前守も何か小物に……。
このあたりは、今後の課題と思います。短編なら短編なりに、悪は悪らしく引き立つように描ければ、と。
ありがとうございました。
ラストを読まずにいたのに気づいて読ませていただきました。うまい余韻の残しかたをしますね。さすがです。
目の前に天下を見据えた時、思い出すのは若き日のこと。そして、あの時のセリフがありありと甦る。武士として首を討たれるのは覚悟のこと、と。
こんな視点の桶狭間、いまだかつて、誰も描かなかったでしょうね。
作者からの返信
恐縮です。
駿河を盗った、で終わらせても良かったのですが、やはり今川義元なら桶狭間で終わらせるべきだろうと思い……。
で、義元が国盗りをした漢であるので、だとするとあの上洛は、あの桶狭間はどういう思いで臨んだのか、というところを自分なりに突き詰めてみたのが、あのラストシーンです。
自分としても、オリジナリティな義元を、桶狭間を描けたかなぁと思っておりますので、そう言っていただけると嬉しいです。
ありがとうございました。
四谷軒様
こんにちは、はじめまして、山本と申します。先ほどは企画「物語の解像度が〜」に参加いただき、ありがとうございました!
早速足を運ばせてもらったのですが、今川義元だった…しかもこの内容を5話でまとめて!
そしてラストシーンがそれって!!!
一般的な知識しかありませんが、大河ドラマは定期的に見ており、昨年の「麒麟がくる」も楽しく見ていた勢でした(最後は楽しかったかどうかは別ですが…苦笑)。
あそこでも今川義元のイメージをかなり変えたと言われていましたが、ここではさらにその感覚が増しました。実は還俗していたのも知らず。面白かったです。
また読み返し、彼の心情などもあらためて追ってみたいと思います。
作者からの返信
恐縮です。
御企画の末席に名を連ねさせていただきました。
はい、今川義元なんです。
彼の前半生を知る機会があって、「これは面白い」と思って、書かせていただいた次第です。
ラストシーン……義元を書くのなら、ある意味外せない(笑)ところなので、こうしました^^;
私が子供の頃に読んだ歴史漫画や伝記漫画とかでも「公家みたいな、名門を鼻にかけたオッサン」という描かれ方をされていた、今川義元。
すべては、桶狭間で「革命児」織田信長の奇襲を受けて敗死したせいだと思います。
で、信長のアンチキャラクターみたいな位置づけで印象づけられる破目に。
……でも、今川義元もまた、野心的な男だったとしたら、面白いなぁと思ったのです。そこに関心を抱いていただいたみたいで、私としては作者冥利に尽きます。
ありがとうございました!
今川義元が極めて有能な武将だった事は一次資料を
見ると明らかですね…。
実際、信長も桶狭間までは今川方に押されていました。
桶狭間も偶然の僥倖という側面がかなりあり、
信長はかなりのラッキーパンチで世に出た感じです。
私も家康の本能寺の時の行動に関して
お話を書いてみましたので、お時間がある時に
遊びに来て下さりませ。
https://kakuyomu.jp/works/16816452220369554184
作者からの返信
小学生の時に読んだ歴史漫画とか、伝記漫画(信長とか秀吉とか家康とか)だと、あからさまに「名家のボンボン」と描かれている今川義元。
ひょんなことから、その義元の前半生に触れる機会があって、「こりゃすごい!」と思ったのが、拙作を書くきっかけでした。
「名家のボンボン」どころか、末っ子かつ出家という立場から東海地方を制するとか、むしろ「やり手」だったという今川義元。
おっしゃるとおり、信長は幸運だったと思います。その幸運を掴んで活かしていく手腕はさすがだとも思いますが。
ちなみに上杉謙信は「戦とはそういうものだ」と言ってます、桶狭間。
軍神にそう言われちゃうと、みんな黙るしかありませんね(笑)
興味深い作品をご紹介いただいて恐縮です。
あとで拝見させていただこうと思います。
ありがとうございました。
編集済
私が知ってる、数少ない戦国武将の一人です。故郷のお館様なんです。田子の浦、知ってます! 懐かしい……。
寿桂尼さま、実母じゃない可能性があるんですね。初めて知りました。厳しい御母堂だったのかな、と勝手に思っていました。
ラスト、素晴らしいです。お館様……(T_T)
ゆっくり、楽しませて頂きました。ありがとうございました。
作者からの返信
恐縮です。
やっぱり教科書に載っているというのは強いな、というのを投稿時に感じた思い出があります。
しかし、故郷でしたか。田子の浦……あの歌、好きなんですよね。つい出したかったというひそかな野望を果たしたという裏事情があります。
wikipediaを見ると、義元が寿桂尼の息子でない可能性が書いてあって、そこが執筆の起点のひとつでした。花倉の乱自体は、嫡子であっても発生するイベントなんですが、さらに面白味が増すかな、と思って、庶子説を採用しました。
「おんな城主直虎」とか見ると、寿桂尼は結構やり手で、確かに厳しい母親っぽい感じがします^^;
ラスト……桶狭間で、お館様は結構、抵抗しているんですよね。最後まで戦い尽くす男……それなら、こういう心境だったんじゃないか、と思い、このラストにしました。素晴らしいとおっしゃっていただいて、恐縮です。
こちらこそ、ご覧いただき、応援してもらい、さらにコメントまでいただいて、ありがとうございました!
なんちゃって歴女ですが、大変興味深い物語でした。
短編にまとめられたのはとても私にしては読みやすかったです。
他の作品も少しづつ読ませて頂きます。
作者からの返信
応援とレビュー、ありがとうございます。
そして、近況コメントへの書き込みが、催促するようなかたちになってしまい、申し訳ありません。
さて、本作は、ネタとしては長編でもいけるのではないか、と個人的には思っていました。ですが、書いているうちに、カクコンのお知らせが発表され、そこでこのネタを短編にすれば、カクコンに参加できるのではないか、と考え、このようなかたちになりました。
また、あまり長くしても、読んでもらえなくなりそうだし、短編の方が切れ味がいいだろうと思ったこともあります。
長々と書きましたが、短編形式にして読みやすさに重点を置いたところ、あいるさんが「読みやすかった」とおっしゃっていただき、「やったぜ」という気分なのです。
ありがとうございました。
他の作品は、それこそお手すきの時でいいので。
ではでは。
やはり戦国武将は漢ですね。
生き様が好きです。
私事ですが、友達に北条家直系の子孫がいます。
彼はご先祖さまが人殺しである事、自分自身を見てもらえない事で悩み、
苗字の漢字を変えて生活しています。
四谷軒様の作品に触れて欲しいと思いながら、拝読致しました。
作者からの返信
応援、コメント、レビュー、フォロー、ありがとうございます。
漢、と言っていただいて、うれしい限りです。
今川義元は、織田、豊臣、徳川そして現代へとつづく時代の中で、傲慢な公家風の男、というイメージが固定してしまったと思うのです。
しかし、そうではなく、こういう見方もあるんだよ、というところを示してみたかったので。
あと、個人的には、北条家は、あの時代にしては珍しく、家族の中での争いは無く、家族の誰かを死なせるということが無かった家で、むしろ素晴らしいのではないかと思います。家督相続のときも、先代が隠居して、現・当主を補佐し、先代が死んで、本格的に跡を継ぐという方式だったので、家督争いもありませんでした。
しかし、その血を引いている方からすると、やはり思うところもあるのでしょうね。
北条家をテーマに小説を書いた身としては、あまり気にせず、お楽にしていただければと切に願います。
ありがとうございました。
編集済
さらりとした終焉が、却って様々なものを呼び起こしてくれるようです。
戦国武将の覚悟。
ふと茶湯を思いました。
全てのものは一期一会。
義元が最後に見た風景は。
そして何を思ったのか。
あまりに違う環境でも根本の部分は繋がっているはず。
歴史を振り返るといつもそのような思いに囚われます。
・・そして信長も、光秀も。
最後の風景に、何を見て、想ったか。
しばし余韻を楽しませて頂けそうです。
ありがとうございました!
作者からの返信
またもや、格好いいおすすめレビュー、ありがとうございます。
「if」という発想は面白い、と「月姫」でアルクェイド・ブリュンスタッドが言っていましたが、それを思い出しました。
たしかに今川幕府が成立していたら、信長は生き残れても、いち大名だったのかな、すると羽柴さんはのし上がる余地が少ないですね。
さて、拙作のラストは、10000字にしたいという作者の願望もありましたが、桶狭間はもういろんな方が描かれているので、読者の想像にお任せした方が、味わいが深まるかな、と思ってこうしました。
ですので、呪文堂さまのように、余韻にひたっていただければ、作者として、これほど嬉しいことはありません。
ありがとうございました。
ラストシーン、鳥肌がたちました。
素晴らしい。
この男を信長が討ったと思うと、感慨深いものがあります。
作者からの返信
それが戦というものだ、と上杉謙信が語っています。この方に言われると、もうどうしようもないかもしれませんが。
あのラストは、今川義元を語る以上、やはり桶狭間は出したいな、と思って書きました。でも、桶狭間は、アメリッシュ様をはじめとして、さまざまな方が描いていますので、敢えてああして、ご想像にお任せしますよ、というかたちにしてしまいました。
また、格好良い本文付きレビューをありがとうございます。ありがとうと申し上げたいのは、こちらの方です。今川義元は、wikipedia等で見ると結構な人物で、だからこそ、信長の勝利は番狂わせと語られるんだろうなと思ったのが、本作を書くきっかけのひとつでした。それが伝わっているようで、大変うれしく思います。
ありがとうございました。
今川義元、私の中ではおっとりした公家寄りの戦国武将という印象で、よく知りませんでした。四男で家督争いもあったのですね。肝の座った大物だったんだなあと新たな発見です。再評価されるのもわかる気がしました。短編なのに良真、寿桂尼など取り巻く人物も丹念に描いていて凄いです。
作者からの返信
やはり皆さん、今川義元に対するイメージはそうなるようです。おそらく、日本史関連の書物、特に漫画がそういう描き方なのが原因かな、と思います(私が子どもの頃読んだ、まんが日本史でもそんな感じでした)。
でも、その人生、桶狭間に至る前を調べると、結構な活躍をしていて、凄いな……と思ったのが、本作を書くきっかけでした。
良真は、義元をああいう人間に描くことになったので、逆に人の弱さや意地っ張りなところを強調したキャラクターになりました。短編であり、義元のライバルであるので、その方が読者様に分かりやすいかな、と思いまして。
寿桂尼は、義元の変貌を強調するため、「驚き役」になってもらいました。構想当初は良真が「驚き役」だったのですが、第三者の方が変貌を強調できるかな、という目論見で登場してもらいました。
そういった筆者の思惑を、「丹念」「凄い」とおっしゃっていただいて、恐縮かつ嬉しい限りです。
ありがとうございました。
短編ながら引き締まった文章からなる
清廉な作品でした。
最後まで、止ることなく引き込まれてしまいました。
作者からの返信
実はカクヨムに来るまでは、どちらかというと長編派でした。
しかし、このカクヨムに来て短編を執筆してみて、短編もいいものだな、と感じたのです。
短いなかで、いかに描くか、いかに切れ味を見せるかというところが醍醐味だと思うのです(私自身ができているかどうかは置いておいて)。
それが樹亜希様に伝わっているようで、作者としては本当にうれしいです。
ありがとうございました。
島津大河ドラマ誘致を小説にしている者ですが、こうして今川義元が再評価されるのはとても望ましいことだと考えています。
なぜなら、宮崎には伊東氏というある意味今川氏と似た大名がおり、島津と桶狭間に似た戦いをして没落した経緯などが似ているからです。
こうして多角的に歴史を学べることはとても喜ばしいことだと思います。
ありがとうございます。
作者からの返信
応援コメント、ありがとうございます。
今川義元は、従来のコンテンツでは、織田信長の敵役という位置づけで、守旧派であり、名門出身のボンボンみたいに見られます。しかし、「やる夫が風林火山で暴走(はし)るようです」を拝見して、のし上がって国主になったという面があることを知り、興味を抱きました。あの時代に国主になるというのは、やはりそれなりの人物であるという証拠なのでしょう。
ちなみに、伊東家については、仏教に傾倒したところからが、危うかったなと思います。梁の武帝のように、仏教に傾倒すると、あるいは老境に入ると、かつての名君も積極性を失って、その隙を突かれてしまうのかな、と感じます。
島津家について申しますと、多士済々という印象ですね。家久という人が二人いたりして、結構面白いと思うんですけどね。地域という観点からみても、琉球の風(←島津が悪役で出てましたね)とか、炎立つとか、毛利元就やおんな城主直虎を大河ドラマでやるのだったら、やってもおかしくないと思います。
多角的に歴史を学ぶということはとても喜ばしいこと――は、書いていて自分も思いました。書いているうちに、いろいろな想像がふくらみ、それがとても楽しいと感じました。読む方にとっても、そうであれば、作者として、これほどうれしいことはございません。
それでは、こちらこそありがとうございました。
信長登場以前の戦国時代ものに興味が出始めた頃だったので、面白く読ませていただきました。もっと長くても良いとも思いましたが、まとめ方が綺麗だったので気にはならなかったです。このシリーズを続けていかれるようなので、定期的に注目していきたいと思います。素晴らしい作品をありがとうございます。
作者からの返信
鳥海様のご興味が向いた頃に、拙作を投稿出来てラッキーでした。
拙作について、もっと書くかどうかは悩んだのですが、あの終わり方に持っていきたいという想いが強く、ご覧いただいたとおりになりました。お楽しみいただけたのなら幸いです。
シリーズについては、実は今までの作品もつながってシリーズになっています。時間の都合で資料を共用・流用しているというだけという裏事情もあったりします(笑)。戦国のあのあたりはまだネタがありますので、また書かせてもらおうと思っています。
素晴らしい作品とのお言葉をいただき、まことに恐縮です。今後もご期待に沿えるよう、頑張っていきたいと思います。
ありがとうございました。
雨は振り続き、そして……ですね。
今川義元の家督相続の経緯はまったく知りませんでした。
今回は花倉の乱でしたが、他のエピソードについても読んでみたいと思いました。
面白かったです。
作者からの返信
今川義元を語る上で外せない、桶狭間。
でも、彼としては覚悟があったのでは……というのがこのお話を書いた動機のひとつです。
「武蔵野」で北条家の話を書く時にいろいろ調べているうちに、その流れで今川家についても情報をキャッチして、家督相続の経緯を知り、そういう着想を得た次第です。
面白かった、とのお言葉、ありがとうございます。
他にもお話のネタがある人物なので、機会がありましたら、書いてみたいと思います。
第3章でも応援コメントをいただいた上に、また応援コメントをいただき、ありがとうございました。
御作でないと得られない何かを摂取するために拝読しに参りました。
第4章での義元の「覚悟」を読んだ時、ああでもこれが桶狭間で……と思っていたらこのラスト! 「御作でないと得られない何か」、ありがとうございました。
作者からの返信
お星様、ありがとうございます。
この時、自分はどういうものを書いていくか模索していた時期なので、無我夢中でした。
今川義元――この国盗りの梟雄が、いったいどのような思いで今川の家督を得たのかを想像した結果が、この「覚悟」です。
桶狭間でも、結局、最前線にいたからこそああいう結果になった訳で、つまり「覚悟」をもって臨んでいたのかな、と。
ちなみに桶狭間をあんな描き方にしたのは、ガチで描いたら絶対に長いし、今までもいろんな人が描かれているから、敢えて淡泊にしてみたのです^^;
ありがとうございました。