創作ノート⑥ ヒサリ先生について

この小説の主人公、オモ・ヒサリは、これまで「創作ノート」で取り上げた人達、『二十四の瞳』の大石先生や『女王の教室』の天海祐希、中島敦、『メナムの残照』のコボリ……らのイメージが渾然一体となって出来上がりました。

次に、彼女のビジュアルイメージですが、「黒髪のアジアンビューティー」をイメージしていただければいいかと思います。チャン・ツイィーとかコン・リーとか、そっち系な感じですね。

カサン人は全体的にモンゴル人のように騎馬民族のようながっちりとしたたくましい体型、という設定ですが、ヒサリは筋肉質ではありましすが細身で長身です。


私がこれまで見た映画の中で「お! 近いイメージかも!」と思った女優さんがいらっしゃいます。登場人物の容姿に関しては、読者の想像にお任せしたい所でもあり、あまり具体的に挙げたくはなかったのですが、作品がとても素晴らしかったので……。

それは2017年のタイ映画『バッドジーニアス 危険な天才たち』という映画でクールな天才女子高生を演じたAokbabという女優さん。(本名がまた、タイ人らしくやたら長い……)。黒木華みたいな東洋的な顔立ちでもっとシャープにした感じですね。

この女優さん演じるリンという主人公は、頭はいいけど家は貧しい。ある日彼女は親しくなったお金持ちでちょっとおバカな友人をテストの時間答えを教えたところ、話を聞きつけた友人の彼氏からカンニングビジネスで儲ける話を持ち掛けられ、どんどん闇にはまっていく……というストーリー。

テンポの良い痛快な娯楽作でありながら格差社会、学歴社会というタイの闇に切り込んだ傑作です。タイ映画の勢いを感じさせる作品ですので、もし機会があったらぜひご覧になってみてください!

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