これまでのエピソードでは、マルがずっと受け身だったので、このエピソードではずっと彼の心理が描かれていて嬉しいです。
イボイボのおかげで攫われずにすんだとか、人種がわかりにくいという点、カサン人がその人種を嫌っているというところに、今後の不安が少しあります。
東南アジア寄りの社会って、地理的には近く、日本人も戦争で多く足を踏みいれていたのだから、色々な現地の物語を持ち帰っていそうなのに、改めて思い起こしてみても、幼少時に読んだ本は西洋ヨーロッパ系ばかり。その土地の物語をほとんど耳にしていない事に気付きました。
こちらの作品を読んでいて、もっとアジア寄りの民話や伝承、物語を読みたくなってきているところです。
作者からの返信
MACK様、ありがとうございます!
マルは、カサン帝国の敵であるピッポニアの血を引いている事にコンプレックスを抱き続けます。それを隠してくれるイボイボが今の彼には都合が良いんですね。
私がこの小説を書き始めたきっかけが、外国人に日本語を教えるボランティアをしていた時、フィリピンの少年から妖怪の話を聞いた事です。彼は本当にその存在を信じているようで、その時「ファンタジーを書くなら東南アジア圏を舞台にしよう!」と思いました。
でも意外と、中華風ならまだしも東南アジア風の作品は少ないんですよね……。日本人には馴染みのある地域のはずなのに、不思議に感じます。
文明開化の音がする……という感じでしょうか。
ダムや飛行機といった、ある意味、妖怪とは真逆の現代文明という化け物が。
このまま時が進んでいくと、このあたりも大都会と言わないまでも、日本の田舎町くらいの感じになっていくのでしょうか……。
でもその頃には妖怪もいなくなっているんでしょうね。
……そう言いつつ、その文明の力でマルの病気も治るやもしれないし、何とも言えないところですね。
面白かったです。
ではではノシ
作者からの返信
四谷軒様、ありがとうございます!
そうですね。文明の進歩によって旧来の妖怪はだんだん姿を消して行くのかも……。ただ東南アジア圏の田舎にはいまだに精霊や妖怪がいるらしく、(フィリピンの子から妖怪の話を聞いたのがきっかけで書いた小説です)今の日本にも、見える人には見えるのかな、なんて思ったりもします。
「ダム」や「ひこうき」という妖怪ですか。
私は部署替えで「ぱそこん」という大妖怪に苦しめられています。妖怪って怖いですねぇ。
作者からの返信
@Teturo様ありがとうございます!
「ぱそこん」ですか……。それは恐ろしいですね。時折訳のわからない行動するし、私には到底太刀打ち出来ません!