先生の葛藤からの、マルの抱き上げシーンが心に残ります。
その前の、ナティのセリフも辛くて刺さりましたが。本当に、子供にこんな事を言わせてはいけない…。
でも反面、それを逆手に取って利用するところに賢さと一筋縄ではいかない逞しさを感じました。
マルの病気が楽になればと思いますが、治療薬とんでもなく高いんですね。前のエピソードであった、魔女が可愛い子を人の目に触れさせないためにかけてる魔法、というのが納得できるぐらい、マルは素敵な子だなと改めて思っています。
作者からの返信
MACK様、ありがとうございます!
ナティは仰る通り逞しい子です!
マルの病気は、ハンセン病などからイメージを膨らませました。
人種、職業、病気、貧困……ありとあらゆる面で社会的なスティグマを背負いながら、光り輝くような心を持った子……という感じで描きました。
これは俺たちが触ったから、もう穢れちまったんだぞ!
凄く印象にのこりました。
マルを抱きかかえるヒサリ先生の行動素敵だと思います。
実際に、イボイボ病のマルを受け容れ抱きかかえることができる人って何人くらいいるでしょうか?
僕は昔、個人的にインドに旅行に行ったことがあったんですが、ダリッドの子供をたくさんみました。
生まれつき奇形に生まれた子供が、路上サーカスをして観光客から少額のお金を集めていたりしました。
また、観光客にカンパを募る人々の中には、
虐待かわからないんですが、両手両足を切り落とされた子供もいました。
現在の日本も急速に暮らしが貧しくなっていて、
このままでは発展途上国になりつつあるらしいですが、
他の国の貧困ともまた本質的に違うような気がします。
ダリッドの人達の貧困を救う為に観光客の立場である僕にできることはなんだろうって考えたんですよね。
お金を寄付することも大切かもしれないけど、子供にお金をあげたとして、
親に没収されてお酒代やタバコ代として使われないかなと。
だから僕は子供達にはお金よりお菓子や日本の昔からあるおもちゃをあげていましたね😊
子供達お金より全然喜ぶし。
家父長制でしょうか?
ダリッドの人達の中でも、
家庭環境として子供達や女性が弱い立場におかれているケースもあること僕知っていますので。
日本でも、恵まれない発展途上国の人達にカンパをというボランティアがありますが、
是非、恵まれない子供達や女性に行き渡るようにボランティアの主催側も考えてほしいです。
僕は、親の安定した働き口こそが、
発展途上国の貧困を救う為の基盤になると思います。
だから、発展途上国の人達が作った特産品を買うといった素晴らしい企画を目にしたときには、喜んで買って行きます😆
途中から話が脱線してすみません😅
作者からの返信
憮然野郎様、詳しいお話、ありがとうございます!
そうですか。石井光太が書いているような事が実際にあるんですね…。私はアジア映画が好きで、インド映画もよく見ますが、それを見る限り「もはやインドは日本より発展してないか?」と思えてくるんですが、そういう現実があるんですね。
貧困を無くすために一体我々に何が出来るのか、考えてしまいます。
ダリットで汚物の処理をしている人についての小説を読んだ事があるのですが、世の中に必要な仕事をしているのだから、そういう仕事への偏見を無くし、適切な賃金が支払われるようになる事も重要でしょうね。
ナティは差別されてもそれを逆手に取るようなたくましい子です。マルは見た目は醜いけど声がきれいで、親に愛されて育ったため卑屈なところが無く愛嬌があり、ヒサリもこの子にどんどん惹かれて行く、という設定にしています。
ヒサリ先生は強くて凛々しくて、それでいて心の綺麗な先生ですね。
大人だからこそ偏見や迷信を恐れてしまうのはもちろんですが、それでも子どもにこんなことを言わせてはいけないと、強い心でマル君たちに向き合ったヒサリ先生。とても素敵でかっこよかったです。
そしてマル君を抱き上げる場面で思わず涙が……( ; ; )
作者からの返信
朝倉様、ありがとうございます!
差別や偏見の満ちた世の中で、ヒサリはそれを乗り換えようと努力します!
とはいえ、帝国の使命や重荷も背負っているため、そのための悩みにもぶち当たる事になるのですが……。
このシーンは序盤のクライマックスとして書いたので、このように言っていただいて大変嬉しいです!