第121話 一大イベント修学旅行。
廉 「沖縄って住みやすそうだな。」
柚月「11月なのに、こんなに暖かいの!?」
我々二年生一同は飛行機で約二時間。あいにくの曇り空ではあったが無事沖縄へと到着した。
初めての沖縄。
飛行機から見えた海がとても綺麗で・・・二泊三日の今回の修学旅行を思う存分堪能しようと心に決めた。
まこ「柚月!自由行動は一緒に動こうね!!」
柚月「うん!楽しみだね!」
まこ「星の砂、光希にお土産で買って行くんだぁ!!」
柚月「沢山思い出作ろうね!」
初めて見る景色、初めて触れる沖縄の人達、全てが新鮮でワクワクが止まらない。
廉 「柚月。」
柚月「何?」
廉 「夜、抜け出して海行こうぜ!!」
柚月「え、大丈夫かな!?」
廉 「コンビニ行くのはOKなんだから、大丈夫だって。」
柚月「分かった!じゃぁ、後でLINEちょうだい。」
先陣を切って先に到着していたクラスの後を追う様に、あたし達も沖縄の街を探索する。
首里城、ひめゆりの塔、そしておきなわワールド。
ひめゆりの塔では考えさせる事が多く、悲しくなる場面がいくつもあったが、過去があっての今。戦争があり、日本の為に戦ってくれた人達のお陰で今のあたし達がいる事を胸に留めた。
そして、午後からは待ちに待った自由行動。
あたしはまこと合流し、国際通りと呼ばれる沖縄のメインストリートを堪能。
廉は仲のいい男子達とそれぞれ周り、今回はお互い別々で楽しむ事に決めた。
まこ「柚月、お昼何食べる!?」
柚月「ソーキそばっていうの食べてみたいかも。」
まこ「よし!じゃそれ食べよう!」
女同士の二人旅みたいで、気持ちは好調!
曇り空だった天気も晴れに代わり、長袖のブラウスですら暑く感じてしまう気温。
まこ「ねぇ、柚月。」
柚月「ん?」
まこ「高校卒業しても、ずっと親友でいようね!?」
柚月「当たり前でしょ!?何分かりきった事言ってんの(笑)」
集合時間は五時。
念願のソーキそばを食べて感動したあたし達は、まこが光希さんにプレゼントする星の砂を見て回ったり、沖縄名物のちんすこうを食べてみたり・・・。
とても楽しい時間を過ごす事が出来た。
そして、あっという間に集合時間。
点呼で生徒の人数を確認した後、本日宿泊するホテルへとバスで移動。到着したホテルは、目の前が海で広がるとても綺麗で大きなホテルだった。
去年のクラスでの部屋割りの為、あたしとまこは同じ部屋。
チェックインを済ませ各部屋に入った瞬間、窓の外は綺麗な海一面の景色。
まこ「絶景だね!凄い!!」
柚月「夕食六時半だよね!?まこ、探索しに行こうよ!!」
あたしとまこが階段を降りると、タイミング良く廉の姿を発見。
柚月「廉!! 」
廉 「おぉ、何してんの?」
柚月「色々と探索。あ、そっか、男子は下の階なんだね。」
廉 「あ、柚月。夜九時に海集合でいい?」
柚月「いいけど、本当に出れるの?」
廉 「十時までは、外出していいんだって。」
柚月「分かった!じゃぁ、九時にまたね!」
廉と別れたあたしとまこは他のクラスの女子生徒と合流。
フロントのロビーでまったりと雑談し、その中の一人の生徒が『今夜、好きな人に告白する。』というカミングアウトを聞き、更にテンションが上がりまくったあたし達は、その子の恋愛成就を願い女子トークが盛り上がった。
そして、夕食の時間。
広い和室に一人一人のお膳が用意されており、珍しい食べ物ばかりが並ぶ中、お腹いっぱいになるまで食べ尽くしとても有意義な時間を満喫する事が出来た。
入浴も済ませ、これからが本当の自由行動。
まこは光希さんと長電話タイムに突入。
柚月「八時半か・・・。少し早いけど行こうかな。」
スッピンでジャージというなんともムードもへったくれもない格好ではあったが、あたしは廉との待ち合わせ場所である海へと向かった。
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