第55話 奴隷
りか「じゃぁ、今日から柚月も「セフレ仲間」だね!」
柚月「・・・え?何言ってるの?」
りか「大丈夫。痛いのなんて最初だけだから。」
柚月「りかごめん、あたし、やっぱりりかとは仲良くなれない。考え方が違う。」
りか「そう・・・、残念。」
柚月「じゃぁ、あたし教室に戻るか・・・」
りか「陣内まこの可哀想な動画、やっぱり拡散しなきゃダメみたいだね。」
柚月「動画?」
りか「あたしとあんたが友達じゃないなら、陣内まことも他人でしょ?」
柚月「本気で言ってるの?そんな事したら、まこがどれだけ傷付くか考えられないのっ!?」
「そんなに友達が大事なら、あんたが犠牲になれば済む事じゃん」
完全に逃れる手段を断ち切られてしまった。
例え、どんなに足掻いたとしても、あたしの選択肢は一つしかない。
まこを、これ以上巻き込む訳にはいかない・・・。
柚月「・・・あたしは何をすればいいの?」
りか「ここにいる男二人に、身体を任せればいいだけ。」
薄ら笑いを浮かべている男子生徒。気味が悪くて思わず鳥肌が立つ。
「今すぐここから逃げ出したい」
でも、そんな事をしたらまこが・・・。
柚月「まこの動画、拡散しないって必ず約束して。動画を消して。」
りか「はいはい、分かってる。とりあえず、早く制服脱いでくんない?」
柚月「制服を・・・脱ぐ?」
りか「勿体ぶらないで早くして。」
りかに言われた通り、ワイシャツのボタンを外そうとしたが、恐怖のあまり手が震えてしまい、上手く外れない。
外したくない・・・。
りか「あんた達手伝ってやんなよ。この子、「初めて」なんだからさ。」
柚月「近寄らないで!!ちゃんと自分で出来るからっ!」
まこが受けた苦しみ。
そして、それを知る事になった時の光希さんの怒り。
譲さんとの約束や、朝に見た結芽さんの安心した表情・・・。
そして何より。
「これ以上廉に関わらないで欲しい」という願い。
それらを全て、あたし一人で整理して解決し、守り切れるなら・・・。
柚月「いくらでも耐えてみせる。」
りか「ふん。あら、あんんたらしい清楚で可愛い下着(笑)」
柚月「余計な会話は必要ない。次は?さっさと済ませたいの。」
りか「大口を叩いてる割には、声が震えてるけど?」
柚月「・・・りか、最後にこれだけは言わせて。」
りか「何?最後の悪足掻き?(笑)」
柚月「あんたみたいな人がいる限り、世の中のいじめは無くならない。」
りか「・・・何が言いたいの?」
柚月「あんたは人間として「クズ」って事。」
『強引でもいいから、早くやって』
りかの合図によって、男子があたしの身体をグッと強い力で掴み、そのまま押し倒された時、あたしは頭を打ち意識が遠のいて行く中で恐怖から悲しみへと変わる自分がいた。
そして。その後・・・。
あたしはまるで奴隷の女と化した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます