第1話 追放

 「ねぇ、ユノ今日のダンジョン難しいらしいよ〜」


 「あぁ、そうらしいな。まぁ頑張ろう!」


 「うん!も、もしピンチになったら助けてよね」


 「あたりまえだろ」


 幼なじみのアリスは小さい頃からこんな俺と一緒にいてくれた。俺にとって、とてもかけがえのない存在。まぁ、いわゆる初恋だ、、


 でも、そんな事思っているとアリスには申し訳ないよな〜


 アリスは可憐で秀才、おまけにとっても優しい。

『こんなに、すごいのにどうして俺なんかといてくれるんだろ?』と、心の中でそう思った。


 そんなことを思っていると、リーダーから集合という命令が入った。



 リーダーのカルマは俺の友達で、とても強い。

と、同時にムカつきもする。


 なぜなら、あいつは俺にだけ扱いが違いすぎる。

が、リーダーなので反抗は出来ない。追放されるかもしれないから。


 「カルマ来たぞって、他のみんなはまだか?」

 いつもなら来ているはずのメンバーがいない。


 「あいつらなら来ねーよ。お前に話がある。」


 「なんだよ、急に改まって、」


 するとカルマは少し息を吸い話した


 「ユノ、お前は今日でクビだ」

 

 俺は理解出来なかった。

 「どうして急にそんなこと!第一俺は何もしてないじゃないか。」


 「あぁ、そーだよ。何もしてないんだ。だからクビにするんだよ。役立たずだからなぁ」


 俺は言い返そうとした、、が言葉が出なかった。

何もしてないのは本当だ。でもそれは違う。まだ言えないが、


 「そっか、ありがとうな。」

 俺は役に立っていなくても、楽しかった。感謝を述べたかっただけなのに、


 「あぁ、だからさっさと出て行け!今ここから俺がハーレムを作って行くんだからな」このチームは男2人の女2という編成だった。


 「あぁ出て行く。その前にメンバーと話だけさしてくれ、リオンとアリスと」


 「ダメに決まってるだろ!今からあいつらは俺がいただくからな」


 「お願いだ頼む、話をするだけでいいんだ」



 「けっ、うざいなお前。昔からそうだった俺が好きになったやつはみんなユノが好きなやつばっかだった。ようやく解放されるんだ邪魔するな」


 怒りしかないその言葉に俺は言い返す事が出来なかった。


 「あぁ、今まで悪かった。最後に一つだけ、2人にも今までこんな俺が居てごめんって伝えといてくれないか?」


 これだけはどうしても言いたかった。


 「仕方ない、それだけは言っといてやる。」

 

 良かった言ってくれる。と思ったのも束の間、


 『ワープ』


 「おいカルマ何するんだ!」


 「今すぐ消えろ。そーだった、さっきの言葉だけどよ、言うわけないだろ!」

 

 『待て』と言おうとした時にはもう知らない場所になっていた。


 「許さねぇ、絶対に復讐してやる!それに、リオンとアリスを助けないと。」

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裏切りは排除する カエデ @yojitsu

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