ユウラの爆発的に表へ出てきた復讐心に、驚かされてしまいました。
これほどまでの怒りを溜め込んでいたのかと、目を見張ってしまいます。
理性の箍が強固であればあるほど、それが解き放たれた時の爆発は凄まじい。
その瞬間を余すことなく描写されていると感じ、背筋がヒヤリとしました。
強烈な怒りはユウラ自身の腕をも害する。
テイトの声がやけに遠くに聞こえる。
ここの視野狭窄っぷりが好きです。
沢山ついて殺すために、敢えて致命傷を外そうという思考も好きです。
好きと言ったら語弊がありますが、凄惨な場面の心理として最高だなと感じました。
文面から凄惨な風が、吹き付けてくるようでした。
完全にヴィラン状態のユウラに、美しささえ感じます。
殺したあとに、この美しいヴィランは何を思うのか?
そんな妄想が、はかどってしまいますーっ(・v・)
作者からの返信
ユウラは妹の仇とも言うべき相手が、本当に許せなかったみたいです。
ここまでよくその気持ちを押し殺して、冷静に頑張ってきたと思います。
視野狭窄っぷりが好き、と言っていただけたの嬉しいです! 確かに今ユウラは自分の感情に振り回されて、見るべきものが見られていない状況です。あまりにも強い感情は、時に枷になりますよね。
感情そのものは熾烈で、彼女自身をも焼き尽くしてしまいそうなほどなんですけど、そこに美しさを感じていただけたのが何だか嬉しいです!
もし事が成ったなら、その後ユウラが何を感じるか……また追いかけていただけたら幸いです。
いつも読んでくださり、本当にありがとうございます!
勝てば大精霊の器に、負ければ亡骸。
この世界の支配者と言える聖者でさえ、こんな扱いですか……。リエタのときからそんな感じはしていましたが。
多分、ベイデルハルク大聖者>クレイド聖者>>>>>(越えられない壁)>>>>>他の聖者、みたいな感じなのでしょうね。
トップの大聖者と不動の№2のクレイド以外はみんな捨て駒。ソニモやリエタのような高い能力を持つ者、シュアのような希少な能力を持つ者は使われて消費されるだけ。
建前では同じ聖者の肩書きでも、700年前からベイデルと共に計画を進めてきたクレイドとそれ以外の聖者では、圧倒的に、越えられない開きがある……。聖者になったソニモもこういう使われ方をされるのであれば、アージェやリイザ、サードのように、中央から出て行くという選択肢を選べる者(サードは左遷だったらしいけど)はまだ良かった。ソニモは多分、ベイデルに利用価値有りと見定められてしまったんでしょう。そうしたら逃げるのは難しい……かもしれない。ソノは何も期待されていないだろうし、ソニモの父親も彼の行為には干渉できないようでした。ソニモの意思を挟む余地が全くない人生、それはデワーヌ家の縛りではなく、ベイデルに「こいつ使える」と思われてしまった故のものであるように思えます。
ソニモの前に現れたユウラの強さは、15歳以上の少女は醜いものという彼の価値観を曲げ、尊敬の念を抱いたことを認めさせるほどに美しく、凛々しいものだった。
ソニモがよくしゃべる奴で良かったです。それを聞けて。ソニモにユウラの強さと美しさを分かってもらえて、自分としては賛同者が増えて嬉しい思いです。
ソニモの奴、最後、ユウラを道連れにしようとしてきやがったなぁ……。
ユウラのラストのソニモに向ける感情の爆発は、当然のことかと。
軍務を忘れ、復讐に没頭する姿もまた、美しいです。
ソニモはどれほど灼かれようと焦がされようと、ただ微笑むのみ。満足か、自嘲か。ユウラとっては「顔も思い出せない(思い出す価値もない)ほど特徴がなく、ただただ気持ち悪い、つまんない男」でしかないでしょうが。
ユウラも強いけど、ソニモを挫けたのは、セトやテイトやリリン小隊とか、味方の存在も大きかったですね。ソニモの方は、クローン軍団だけですから。
作者からの返信
ご推察の通りで、ベイデルハルクは聖者たちを何とも思っていません。クレイドのことは他とは一線を画する存在として認識していますが、きっと彼のことでさえも、利用できる奴止まりの認識だと思うんです。寂しい奴です。
中央では上り詰めても、そういう扱いを受ける……誰にも楽しい未来なんてないんですけど、中央で生き長らえるためにそれを選ばなければならなかった。中央の貴族の人たちは他に選択肢なんてなかったので、哀れとも言えるのかもしれません。
仰る通り、中央から出るという選択ができなければ駄目だったんですけど、それまでに人質を取られたりしてしまうと、もう……どこにも行けない。
そうですね、利用価値を認められてしまうと人質を取られるでしょうから……まあ、ソニモは人質なんて取られていないんですけどね! 彼の場合は、我が身が一番かわいかったので、自分自身が人質のようなものでした。
彼自身は呪の才に恵まれていたので、そうですね、使える奴認定を受けてしまったのでしょう……不幸なことにも。
はい、彼もまたユウラの信奉者になりました! まさか賛同者が増えて嬉しい、と言っていただけるとは……こんな変態ですけど大丈夫ですか?笑
でも、はい、彼の価値観を変える、それだけユウラが凛としていたということ事実自体は喜ばしいことですよね。私もユウラがかっこいいと認められたことそのものは嬉しいです!
ユウラ、ここまで本当によく頑張って気持ちを封じて来たんですけど、一度記憶が飛んだ直後は、制御をかけ直す時間がなくてこうなってしまいました。でも、当然なんです、仰る通り。許せない相手なんです……
はい、周りもよく頑張ってくれました。やっぱり生身の仲間がいるかどうかって、大きな差ですよね。北が中央に勝てそうになっているのは、総合力によるところもあったのでしょう。
いつも丁寧に読んでくださって本当にありがとうございます! 支えられています。