ユウラ誓う者化フラグか……。
どうせ人の意思によって作られた世界なんだから、不便な肉体なんて捨て去って、精神だけの高位存在(人を捨てた者=『亡者』と読んで蔑む者もいるようですが)になって、セトとユウラ、新しい世界で永遠に二人で生きれたら、なんと素晴らしきことか……と思ってしまいます。ルノアが700年以上経った今でも、当時の美しい姿のままでいるように。最初から絶対に果たせないことを誓えば、誓いを果たして消えることもない。
ただ、代償として、妹のユイカが年老いて、お婆さんになって死んでいくのを横目で、若い姿のまま見送って行かねばならない。人と人でなくなった者が、これまで通りの姉妹ではいられなくなってしまうかもしれない。ユウラとユイカの絆なら大した問題ではないかもしれませんが。
老いも病も、痛覚も、死すらも、肉体なんてものがあるからで、そんな肉体のしがらみから解放される『誓い』の方法を、愛する男女が共有している。甘美な禁断の果実が手を伸ばせる場所に実っているんですよね。
セトも、自身がどっちともつかない存在で、どちらの道を進むか岐路に立たされている。ユウラが誓う者として帰ってきたら? セトも誓う者にならなければユウラと同じ時間を共有できないですよね。その場合は、セトとユウラ、若く美しい容姿のまま、永遠に二人で……って未来が、現実的なものになっていく。
地の文とかで出てないだけで、あのとき風呂場でユウラの心が戻ってきて、ユウラが想いを伝え、セトが受け止めた瞬間からは、両者、心のどこか奥底の片隅で「二人で誓えたら」って思いが、過ぎらないのか?
「死ぬよりは、意志だけの存在になったとしても帰ってきて欲しい」
多分、そうなったらセトも責任取って誓う者になるしかない。というか、もうそうする覚悟を決めたからユウラに誓う方法を教えることにした?
ランテ達が激戦地の禁踏区域で遭遇した『守る』存在の皆さんのことを思い出しましたが、多分、ユウラもセトも、いざ誓ったら成功しそう。
そういうのも、まあ、いいかな?って思いました。
それもこれもセトに「ユウラ失いたくないから勝率下がってでも他の人に祠防衛の指揮執らすわ」ってことができないからなんですけど。そこは支部長代行として、私情が入ってしまいますからね。そんな理由で代わりに行かされる人の気持ち考えると。今回だけはユウラがこんなに優秀じゃなきゃよかったのですが。
作者からの返信
ちょっと危なっかしいフラグが立っています。
確かに誓う者になってしまえば、ずっとずっと一緒に生きていける、んですけど……ワグレのイベットが消滅してしまったように、何らかの形でそうなってしまう可能性はやはりあるんですよね。それにルノアも、時々不安定に姿が揺らめいたりしているのも、限界が近いからだったりするんです。最後のときが心の限界のときだというのも、もしかしたら辛いことなのかもしれないと私は少し思います。もちろん、人の常識を超えた時間を生きられることには変わりがないですから、誓えば幸福が長続きするのは間違いないんですが……
そして仰るような代償ももちろんあります。その姉妹の絆なら大した問題ではないのはそうですが、妹の記憶が薄れてしまう自分を自覚する瞬間が一番つらいんじゃないかなと……
セトは、はい、仰る通りもしユウラが誓えば間違いなく誓うと思います。逆もまた然りでしょう。あの瞬間を経て、最早運命共同体とも言える二人です。誓いの呪を「教えて」「教える」と言った段階で、双方覚悟は決まっています。
そして少し外れた話になるのですが、もし誓うことが成らず、死別することがあるとしたら……ここが二人の差の出るところで、多分耐えられないのはセトの方でしょうね。なんだかんだユウラは、堪えられるというか、妹のことがあるので生きざるを得ないところがあるんですけど、セトって生きる理由がそんなにないので、後追いまではしなくても、役目を果たしたらいいところで死のうって思いそうです。死にたがり症候群が収まってるの、9割以上ユウラのおかげなのでそうなっちゃうだろうなって。根本が治ったわけじゃない感はあるんですよね。傷を塞いでもらっている感です。
本当に、二人ともとっても真面目なので、気持ちが通じた時点で「戦いなんてやめて二人で遠くへ」って言う人もいると思うんですけど、それができないんですよ。めちゃくちゃ不自由ですけど、私思うんです。色んなものに縛られている方が、愛は長続きするんじゃないかなって。この二人、既に付き合いが長いですし、どうなっても冷めることはなさそうですけどもね。
物語も終盤。二人の行く末を、見守ってくださったら幸いです。いつもありがとうございます。
お互いの心が柔らかくなって、歩いている間は別に手を繋いでいるわけではないでしょうが、どこかお互いを触れ合いながら話をしている感じがして、ニヤニヤしてしまいます。
昔のセトを思い浮かべて比べてみたら、本当に今は打ち解け合っているなあと感じてしまいました。
そのぶんセトの中に色々と守りたいという気持ちが強くなって、より難しい道に踏み込む。それを生きがいと感じる。
何だかより大変そうになっているので、より一層ユウラが傍にいないと駄目だと思ってしまいました。
ユウラには無事に帰ってきて欲しいです(・v・)
作者からの返信
お返事かなり遅くなってしまってすみません! なんだか色々と立て込んでいるうちに、カクヨムを開く機会がぐんと減ってしまって……このままではいけないと思うんですけど……また少しずつ復帰していければと思っています。
心の距離は間違いなく近くになっているので、物理的なふれあいはなくても、精神的なふれあいはあるのかもしれません。本当に、セトの壁が薄くなりましたよね。もうほとんどないと言ってもいいのかも。
ですが、はい、だからこそ強くなる思いもあって。仰るように大変な道になりますから、ユウラと一緒に歩いていければいいですよね。
ユウラにはまた一災難ありそうですが、頑張ってもらわなければ……
いつも読んでくださって、本当に嬉しく思っています。ありがとうございます。とても支えられています。最新話も、ありがとうございました!
おぉ、なんだかセトが、いい方向へ変わっていっている気がします。きっと皆のお陰ですけど、一番はユウラの存在がとてつもなく大きいのでしょうね。
ああーユイカを攫ったのソニモ相手となると、しかもセトでも勝率五分とは厳しいですね。でもユウラが一番適任……。これまでと逆にセトがユウラに楔を打つ側に回っていて、面白いといってはなんですが、笑 面白かったです。もうユウラを失うわけにはいかなくなったんですね。あのセトが。ニマニマしてしまいます!
考え付く限りの理屈を並べて、ユウラが生きて帰るよう導こうとしているセト。きっとユウラも驚いているでしょうし、嬉しいだろうなぁと。
ユウラは他の何とも引き換えにできない存在ですね。
誓う者のなり方……!
うんうん、セトの完敗ですね。認めましたね。
死んでしまうよりは……いいですね。できるだけそうはなって欲しくはありませんが……。
無事に今のユウラのままで、セトの元へ帰ってきてくれることを願っております!
作者からの返信
ユウラが返ってきてから一気に持ち直しましたね。多分自分でも意識していない部分で、彼は彼女に大きく影響を受けて来たのだと思います。これまでも、多分これからもそうなるでしょう。
相手は結構な手練れのようで、踏ん張りどころです。ユウラが出て行っても、かなり厳しい戦いになる……ですが、ユウラにいなくなってもらっては困るわけです。戦力的な意味でももちろんですが、それ以外の理由も大きいのでしょうね!
「あのセトが」にちょっと笑ってしまいました。笑 そうなんです、あのセトがです。いやもう本当に、ここら辺ほんとーにセトが素直で(あくまで彼比ですが)、私もとても驚きながら書いていたのを覚えています。
ユウラもきっと喜んでいるでしょうね! 何としても戻らないと、と思えていると思います。
ユウラってなんだかセト相手にはよく勝てるんですよね。セトって口で負けることほとんどないんですけど、ユウラ相手だと結構負けてるような気がします。ユウラが特攻持ちなのかも。笑
保険は渡されましたが、そうですね、ユウラのままで戻れるのが一番です。何とか彼女にはその保険に頼らず勝ち切ってもらいたいところです。
本当に丁寧に読んでくださってありがとうございます! いつもとても嬉しくコメントを拝読させていただいておりますし、お返事も楽しくさせていただいております。