やっぱり毒使いは厄介だ! でも、セトさんとリエタさんの戦いは、一見追い詰められていそうではあったのですけど、命の危険までは感じなかったから不思議です。リエタさんが血に固執するという点を上手に利用して圧勝したセトさん。腕力では他の誰にも敵わないというようなことをおっしゃっていましたけど、あなたには抜きん出た物がたくさんあるじゃない、と言いたくなりました。途方もない努力の結晶なのですよね。
700年間ずっと続いてきた戦争を止めるなんて、とてもとても大それたことをしようとしていますよね。もっともっと協力者を増やしていかないと、やっぱり厳しそうです。ルノアさんが協力者に回ってくれたのは大きかったですが。
テイトさんの業火?の呪の描写が素敵でした。目の前に映像が浮かんでくるようで。この呪がお役に立つのはもう少し後なのでしょうか?
作者からの返信
毒は本当に厄介ですよね。でも実は私も、ここは書いているときそれほど危機意識がなかったんです。理由多分、セトが割と自分の身を守ろうとしていたからかな、と思っています。ここで死ぬわけにはいかないという意識があるから、いつもは簡単に自分を切り捨てる彼ですけど、身を守る方に重きを置いていた感がありますね。
セトは器用なので、大抵のことはこなせるんですけど、それでは満足できないところがあるみたいなんです。よく言えば向上心がある、ということなんでしょうけど、自分に厳しすぎるので生き急いでいるように私からも見えます。
そんなに大きなことが、このたった四人でできるのかというと、難しいと言わざるを得ません。今はルノアも加わってくれたとはいえ、依然絶望的状況……王都を出現させたことが、突破口になればいいんですけどね。
呪の描写はとても楽しいですので、素敵だと言っていただけて嬉しかったです! とても丁寧なご感想をくださり、喜んでおります。いつもありがとうございます!
ともすれば、美しい丘の情景描写と、一晩経てば何もかも元通りになってしまうという超常現象に気を取られがちだけど、聖戦が(基本的に)従軍者のみ、会戦場所、時間が決められて行われている「限定戦争」であることが示唆されている何気に重要な話。しかも白軍と黒軍の戦時協定によって決められておらず、長く続く戦いに疲弊した双方の暗黙の了解で作られていった不文律であること。
百姓など非戦闘民の大規模徴兵・動員や、予算の9割が軍事費になるような、国家の全てを際限なく投入し続ける、文化・文明が失われるレベルの「全面戦争」ではなく、あくまで軍人同士の戦闘行為に制限されている?
もし聖戦が限定戦争であれば、戦っている将兵の大部分は、何とかして有利な条件での和平や、相手の降伏を期待しているんじゃないでしょうか? 数百年も行われている戦争、前線の兵隊って、戦争目的が分かってて戦ってるのでしょうか?
でも、白軍、黒軍双方に、戦いが終わるのを望んでいない者がいますよね……。
作者からの返信
そうなんですよ。聖戦って限定戦争なんです。
不文律なのは、ほら……白軍側のお偉方があの有様なので、激戦区担当の聖者なり上級司令官なり(かつては上級司令官が仕切っていることもありました)が停戦を打診しても、決して首を縦には振りません。
ですから、ある代のできる担当者が、独断で上手いこと黒軍と話をして今の聖戦の形を作ったのを想定しています。上に言っても無駄だって分かってたので、現場の判断でこういう形を作り上げたんですよね。
上も上で、世界をどうこうする算段がつくまでは、別に本気出してまでしなくていいか、となって、そのまま現代までこの形が踏襲されてる感じです。
前線で戦っている兵たちなんですけど、一応どちらも自分たちの土地を守るためという意識は持っているようです。
黒軍側のことをまだほとんどと言っていいほど書けていないのでお話しにくいんですけど、あっちは王国説が説ではなくちゃんとした歴史として語られているので、やばいやつらの支配を受けている白軍の人たちを哀れだと思う気持ちはあるみたいなんです。
でも同時にベイデルハルクらを恐れる気持ちもあるので、何が何でも勝ってやろう、というほどの士気はなく、やはり守ることに意識がいきがちで、とても消極的に戦っているんですよね。
対して白軍側は、黒軍側がやばいっていう情報操作(洗脳に近い思想教育)を受けているので、女神のために、正義のためにって思いながら戦場に立ってはいるんでしょうけど、結局末端の兵まではそんな高尚な(?)目的の元戦っている訳ではないことが多く、早く担当外れられないかな、なんて思いながら武器を振るっている者も多いのではないかなあ。
何のために戦っているのかと問われると、明確に「こう!」という答えは双方持ち合わせていない、というのが現状かもしれません。
ここら辺の話は、もうちょっと話が進んでから(黒軍側のことを書く機会が訪れてから)、細かく説明できたらいいなあとは思っています。できるかどうかは分かりませんが!笑
戦い、終わりますかね。もう今は白軍黒軍で争っている場合ではないんですけども、簡単に手を結べるかと言われると……
私も経過を見守っていこうと思います。作者なんですけどもね!笑
こうして質問をしていただけるの、すごく嬉しいです。昔から本当に喜んでおりました。おかげさまで設定が深くなっていくことも多々あり……世界の在り方とか白軍の在り方とか、細かな設定の方にまで目を向けてくださるの、書きがいがあります。本当にいつもありがとうございます!
改めて考えると、不思議な戦いですよね。女神同士による始まりだからこその、理屈や合理性で図れない何かがあるのでしょうけど。そこに疑問を持つ人を増やしていければ、凝り固まった伝統じみた戦いの意義を考え直すきっかけにできるのかも、しれないですが。
今はまだ証拠も戦力も足りないわけで、だからこそ前へ進むしかないのでしょうね。
テイトさんはやっぱり鬼教官なだけあって凄い!
技術を磨くのは日々の努力によるものですが、身に染み込んだ分、才能を凌駕することもあり得ますからね。ちょうど、セトさんがリエタ聖者を圧した瞬間のように。
無事の合流を願っております。
作者からの返信
そうなんです。そもそも発端はかなり昔の出来事なので、真実を知る人がほとんどいない……
女神同士の戦いが始まり、なんて言われていますけど、それがどのような形でどんな風に行われたのか、それも明らかになっていません。
はい、眞城さんが仰るように、疑問を持つ人を増やしていくしかないんですけど……どうすればそれができるのか、そこもまた難しい問題です。
証拠・戦力集めのために、彼らにはこれからも奔走してもらわなければなりません。
テイトは本当にすごい腕を持っているんですけど、中々それが本編で表せなくて!
彼にはとても申し訳ないなと思っています。ごめんねテイト……
テイトもとても努力の人で(才にも恵まれてはいましたが)、好きだからこそ努力を努力と思わず頑張れて来れた人なのです。
いつも優しく見守ってくださって、ありがとうございます。
この世に生まれ両親に師に学ぶ。そこで世の中の理を知る……と言えば聞こえはいいですがそこには単純に間違って伝わったものや今の文明では解き明かせないものもあるでしょうけど、中には悪意をもってねじ曲げられた真実も混ざっているのかなと感じました。
周りが違う真実を信じるなか気付くにはよほど探求心があるか、追い込まれるとか特別な状況に陥らないと難しいでしょうね。
黒軍は悪! 自分たちは正義! そう考えるのが楽ですものね。そして一部の人間からすれば使いやすくなるのかなと。
テイトの呪の操作、小手先とか軽く言ってますが相当な努力と苦労があったんでしょうね。
リエタの緑呪に反応するテイト、僅かな揺れを感知するユウラ。どちらも凄い実力者であることが伝わってきますね。
作者からの返信
結局当事者でないと分からないことってたくさんあって、できごとの全ての当事者になることはできないですから……
正しいことを知るって難しいことなんだろうなと、小説を書いていて良く思います。
はい。人間自分が正しいと信じ込んでいたいところもあるでしょうし、そういう気持ちを中央に利用されてしまっているところはあるんだと思います。
一部の人が気づけた今が分岐点なのかなあ。
テイトの呪の能力については、彼は謙遜していますが元々才能がありますし、仰る通りかなりの時間と努力をかけていると思います。
彼自身それが好きだからやってこれたというのもありますけど、私もテイトのように何かに打ちこんで頑張ればよかったなーと、彼を書いていて思ったり。打ち込み度ならトラも高いですよね!
はい! テイトもユウラも実力者です。それを酌んでくださって嬉しいです!
いつもしっかり書いてくださって、本当にありがとうございます。
人は人に学ぶ。重い言葉ですね。その人が間違っていたら、間違ったことを学んでしまう。それは思い込みとなり、戦いに発展することもある。
世の中に中立的な人っていない気がします。善と悪のバランス。自分達が善だと思って悪を倒すって、戦いにありがちですよね。七百年続いている聖戦。両者の目が覚めるときはくるのかしら?美しい野原が、子供たちの遊び場になるときがくるといいですね。
作者からの返信
社会に出てから、私も自分が絶対に正しいと思っていたことが、そうでないということによく出くわすことになりました。
仰る通り、完全な中立なんて存在しないんでしょうね。
そもそも、何が善で何が悪かも明確じゃないからこそ、きっと戦いが起こってしまうのでしょうし、一度始まった戦いは中々終わらないんでしょうね……
美しい野原が子供の遊び場に、というのが、とてもそわ香さんらしいコメントで、今回割と重い一話だったんですけど、私自身が癒されました。
いつもありがとうございます。本当にコメントがお優しい……
1日経ったら戦った跡や血の跡も綺麗になくなってしまう。
これは人為的なものなのか、それとももっと違うなにかなのか。
そこにも意味があるような気がするのですが、深読みのし過ぎかな(笑)。
作者からの返信
あ、いえ、意味はあります!
ただそれを書くのがいつになるやら……(遠い目)
皆さんのお話を読ませていただいて、初作品から長く書くのはあまりよくなかったなあと感じています。
私もまずは完結作品を作りたかった……いえ、もちろん完結させるつもりですけど、もうしばらく先のことになりそうなので……
色んな方の想像を掻き立てられるような作品になるよう、これからも頑張っていきたいと思います。
長くなっているのに、いつも読んでくださり本当にありがとうございます!
美しい丘に血みどろの戦争。
描写からは血の気配はしませんが、それだけに日常からかけ離れた印象をもちますね。ちょっと怖ろしい。
テイトさんの呪の使い手としての技量は、
自分の力量を知ってわかっているからこその努力の成果ですね。
ランテさんは頑張って。(前にも言った気がする)
作者からの返信
血生臭い光景を直接見せられるのも、もちろん心が痛むのでしょうけど……
こうして何もかも分からない状態だと、想像でものを見てしまうところがあるでしょうから、余計に凄惨な状態をイメージしてしまって、より恐ろしくなるのはあるかもしれません。
テイトは教官としてたくさんの使い手を見てきたからこそ、自分の特徴を理解して、相応しい伸ばし方ができたんだと思います。はい、彼もまた努力の人です。
ランテには本当に頑張ってもらわないと……
いつもすぐに来ていただいて、ありがとうございます!
セトとテイトの間で、こんな会話がされていたんですね!
テイトには説得力がありますね。これまでも呪で皆を助けてきたのを見ているので、私にも納得の説得です。テイトの仄かな自信が窺えますね。セトの考えていることも分かっていての言葉、もうセトは任せるしかありませんよね(^^)
それにしても、この丘は美しいんですね。ランテがこれほどに清い場所だと感じるほどの場所です。本来なら血生臭さで淀んでいそうなものなのに。本当に、何らかの祝福があるのでしょうか。誰かの陰謀で戦わされているのに加え、この丘。その様子を嘲笑いながら観ている者がいそうな気がします。
丘が抗議をしているように思えるランテは、感受性が高いですよね。この丘の謎もいずれ明かされるのでしょうか?
テイトの呪を仕掛けるシーン、光や、文字や炎が生まれて消え、興味深かかったです。映像で観たいシーンでした。きっとテイトはものすごく格好良く映りますね! 実際に格好良いですけれど( *´艸`)!
力で戦えるタイプが羨ましい、という気持ち、なんだか分かります。呪ももっと呪力量がすごい人たちを知っているんですね。それでも腐らずに自分にできることを磨いてきたテイトはえらいと思います!
作者からの返信
テイトは呪については誇りをかけてやっているので、どうしても譲れなかったのだと思います。そして今回に関してはテイトの言うように、テイトがやることが最も効果が高くリスクが低かった。セトも分かっているから、最後には頷きました!
そうなんですよ。丘は不思議と綺麗で……ランテのようにとらえられる人は一握りかなと思います。普通は不気味に思いますよね。嘲笑われているよう、というのも私はよく分かります。
実はこの丘の不思議は直接的には本編では描写していません。これから先、まだ書いていないところで書くかもしれませんが……なかなか全てを本編で書き切るのは難しいな、と最近よく感じています。
テイトの呪のシーン、私もいつも乗って書くんですけど、戦闘中だとテンポを損なうので、こういう戦闘外のシーンじゃなきゃなかなかうまく書けないんですよね。この間の演習とか、ああいう緊張感がそれほどないシーンだといけるんですが……観てみたい、と言っていただけて嬉しかったです。ありがとうございます。
テイトはかなり力でやれる方なんですけど、それでもまだ上には上がいる……でも、はい、できることを選んでいかなければいけませんからね。そこで腐らず頑張れているからこそ、今の彼があるんだと思います。
いつも本当に丁寧に読んでくださりありがとうございます! 支えられています。